セレクトショップや美容室など、おしゃれな空間演出をしている店舗ではスポットライトを使用していることが多いです。なぜシーリングライトやペンダントライトではなく、スポットライトが必要なのでしょうか?店舗照明におすすめなスポットライトについて紹介します。
目次
店舗照明にはスポットライトがおすすめ!:スポットライトとは?
スポットライトとは、光源が向いている方向だけを照らす照明のことで、特定の物へ向ければピンポイントに光をあてられます。店舗ではお客様に見てもらいたい商品に向けてスポットライトをあてれば、スポットライトがあたっていない商品に比べて明るく見せることができるため、人目につきやすくなる効果があります。他にも壁面に向けて光をあてれば、壁周りが明るく見えます。このように意図的に物を明るく見せたい場合や、間接照明のように空間を演出する働きがあるため、店舗ではスポットライトを上手く使用してお客様が快適に店舗で過ごせるように工夫されています。取り付け方は、天井付けされた棒状の配線器具であるダクトレールに設置します。ダクトレールは簡易的なものであれば後付けすることも可能ですが、基本的には天井に配線工事が必要なので、業者に取り付けてもらいましょう。ダクトレールの色とスポットライトの色は店舗の天井や壁の色と合わせると内装の邪魔をせずスッキリとした印象になります。敢えて白い天井に黒いダクトレールと黒いスポットライトを取り付けると、天井を這うような黒いラインができ、スタイリッシュでおしゃれな演出になります。
店舗照明にはスポットライトがおすすめ!:照度の目安は?
今ではほとんどのスポットライトにLEDライトが使用されており、光源寿命は器具によっても異なりますが、約4万時間というのが一般的です。このように長寿命で省エネなので、多くの店舗でスポットライトは使用されています。店舗でスポットライトを使用する場合、どのような場所でどれほどの明るさが必要なのでしょうか。照度(明るさ)の単位は㏓(ルクス)と表記されます。店舗の照度の目安として、物販店(アパレルなど)は約500~1200lx、カフェは約300~500lx、バーは約100~300lx、定食屋などは約500~1000lxほどの明るさが一般的です。スーパーなどの陳列の中で最も重点したい商品には約1500~3000㏓、その他の店内陳列やレジスター、包装台などは約750~1500㏓を目安に照らすと自然と最重点商品に目がいく演出になるでしょう。エレベーターホールやエスカレーターホール、店頭の明るさは約500~750㏓が目安です。その他店内全体の通路などは約300~750㏓の明るさにするとよいでしょう。スポットライトを効果的に使用するには、スポットライトがあたっている物の照度が周辺の照度の3倍ほどに明るくなるように調整します。そうすれば周辺よりスポットライトがあたっている物を目立たせることができます。
店舗照明にはスポットライトがおすすめ!:光の角度について
スポットライトはピンポイントに特定の物へ光を向けることができます。そのため、スポットライトの角度調節が大切です。例えば店舗の壁面にメニュー表やPOP、写真や絵画などがありスポットライトをあてたい時は、壁面から約70㎝離れた位置にスポットライトを取り付けるのがおすすめです。この例では天井高が250㎝、絵画などの光をあてる物の高さが床から150㎝のだいたい目線位置になる場合を想定しています。この位置は鉛直面に対して約35°の角度で、スポットライトの光を最も効果的に使用できる角度となります。スポットライトによって光の角度が様々あり、光源からの光の分布を配光と言います。配光角度が狭い15°未満だと光が集中してハッキリとした明るさになります。壁面に小さな写真やアートなどを照らす際におすすめの角度です。配光角度が中角の15°~30°未満だと光が壁面に陰影を作り出し、メリハリのある明かりに演出できます。テーブルの上の一部を照らしたい場合などにおすすめです。配光角度が広角の30°以上だと光の拡がりが大きくなります。テーブルの面を均一に照らしたいときにおすすめです。写真やポスターなどに光をあてる際、色褪せが心配になるかもしれませんが、LEDライトであれば紫外線が非常に少ないため、光をあてる物が色褪せることなく安心して使用できますよ。
ダクトレール用スポットライト
スポットライトのメリットは、お店みたいでお洒落にでき、他のインテリアの邪魔にならず、むしろ引き立たせることもでき、
気軽に光の方向を変えられることです。多灯使いで光を色々な方向・角度にあてると空間に陰影がつき立体感がでます。
店舗照明にはスポットライトがおすすめ!:光の演色性について
光の演色性とは、光の見え方の度合いのことで、自然光に対してどれだけ光が再現されているかを表します。単位はRa(アールエー)と表記し、Raが100に近ければ近いほど自然光で見たときの見え方や色に近づきます。店舗照明ではRa80以上を基準として店内を演出できるとよいです。光の演色性が高ければ、飲食店やスーパーでは食べ物が美味しそうに見え、物販店では物がきれいに見えます。美容室などでは人の顔がより自然に映るので、店内にいるときと店舗を出たときの見え方に差が出にくいでしょう。
店舗照明にはスポットライトがおすすめ!:小さいのに明るい!24Vダクトレールシリーズ
■24V用コンパクト スポットライト (小・大) 36度配光
こちらは天井面はもちろん、傾斜面や壁面に縦付けもできるスリムなダクトレールシリーズのスポットライトです。通常ダクトレールは100Vほどの電力があり触れると危険なので、手の届かない天井に取り付けることが一般的ですが、こちらは24Vと省電力なため感電の心配がなく壁面などに取り付けることが可能です。省電力でコンパクトではありますが、30Wや60Wなど十分な明るさがありスポットライトとしては高性能です。壁面から商品などに向けて照らすことができるので、上からの配光だけでないクリエイティブな空間演出をつくることができます。取り付けには24V専用のダクトレールと接続パーツと専用の器具が必要となります。こちらはMotoMオリジナル商品で、専用器具でないと設置は不可となりますが、小さい器具で目立たないため店舗商品の訴求の邪魔にならずに光をあてることができます。レールやライトのセード(本体)の色は白と黒の2色から選べ、光の色温度は2700Kと3000Kの電球色、4000Kの白色、5000Kの昼白色の4タイプから選べます。さらにRa90の高演色性ランプが採用されており、光にあたる物が自然に見えるので店舗で使用しやすいでしょう。スポットライトの着脱はマグネット式なので余計な工具を使わず簡単に取り付けできるのも嬉しいポイントです。
当店オリジナル 24V用コンパクト スポットライト (小・大) 36度配光
ローボルト仕様により、触れたときに感電する危険性が低いため、器具の小型・軽量化が実現し、100Vである通常のダクトレールでは不可能な縦付けや、人の手が届く場所への設置が可能になりました。
まとめ
店舗ではたくさんの物を陳列するので、全体を均一に明るくみせたいところですが、それではおすすめ商品が目立たずお客様が選びづらくなってしまいます。スポットライトを効果的に使用すれば、陳列している商品の中でも特に売り出したい重点商品をピンポイントで目立たせることができ商品を手に取りやすくなります。さらに、光の陰影を上手く作り出すことで空間に広がりや奥行き感がうまれます。物販店の入口から一番奥の壁が暗く見通しが悪いと、お客様が店舗に入りにくいという心理効果が期待できます。その場合は店舗の入口から一番奥の壁面をスポットライトで照らし、奥行き感を出すとともに店内の見通しをよくすると入店しやすいです。このようなことから店舗において事前の照明計画はとても大切です。「こっちには何があるのかな?」と回遊するお客様の好奇心を高めるためにも、スポットライトは店舗にとって必要な照明であると言えるでしょう。どこからどんな角度で照明をあてるか、しっかりと照明計画を練って、お客様が足を止める素敵な店舗がつくれるとよいですね。