みなさんは、「和風の吊り下げ照明」という言葉を聞くと、どんな照明を想像しますか?
「おばあちゃん家にある、紐で引っ張る四角のタイプ?」「そうそう、青白い光で、輪っかの蛍光灯が2つ付いてる!紐を引くと、カチッカチッというの。」「松の木の絵が、組子で透かしになっているよね。」などと、話も弾みそうです。
そのような、昔からある和風吊り下げ照明は、和室のあるお家では使われてはいますが、やはり、洋室だけのお家で使うのは、ハードルが高そう。よって、今では、現代のライフスタイルに合うように、「和風+モダン」に進化し、新しいデザインがたくさん生まれています。
今回は、そのような新しいデザインの「和風の吊り下げ照明」にスポットを当てたいと思います。
和風の吊り下げ照明の種類
「和風吊り下げ照明」とは、わかりやすくいうと、「和風ペンダントライト」のことです。シェードの素材が、何か、によって、雰囲気も光の周り方も、明るさの感じ方も違います。この項目では、素材により、どのように変わるのかをみていきましょう。
和紙
日本人にとって、昔から、一番身近な存在で、よく使われてきた素材は、やはり「和紙」でしょう。世界にも誇れる素材であり、英語でも「Washi」で通じるほどです。古くから、和紙は、文章を読んだり書いたりする巻物として、また、行灯の風よけや揺れ動き防止対策として、使われてきました。現在でも、障子を備えた和室があるお家は多いですね。和紙は、日本古来の技法で、楮(こうぞ)や三椏(みつまた)などの樹皮の繊維を原料とし、薄く漉いて作ります。西洋の紙は、細かく短い繊維を隙間なく詰めるため、均一になりますが、和紙は長い繊維を絡み付かせて漉くため、完全には均一にはなりません。しかし、均一にならないからこそ、一枚一枚が個性になり、和紙から漏れ出る光が各々違ってくるのです。
各地方によって、和紙の種類も異なりますし、その日の天気、気候、職人さんの腕や考え方によっても、紙の厚さやデザインも変わってきます。和紙に色をつけたり、紅葉や花びらを入れて漉き込んだり、あえて、粗く漉いてみたりと、デザインは無限大です。ガラスと組み合わせたり、アクリルの間に挟んだり、提灯のように竹ひごの上に貼ったりと、照明器具のバリエーションも豊富です。
磁器
磁器のセードの色は白が多いですが、優しいパステルカラーの色味のものもあります。しかし、やはり白が最も美しく、磁器の特長である温かみや透け感を活かしてくれるでしょう。
形は円形、楕円形、四角形、多角形など様々です。地肌に模様を付けたり、土を削り取ったりすることで、水玉、ボーダー、ストライプ、などの模様を浮き立たせることができます。そこから光が漏れて、オブジェのように楽しむこともできます。
照明を付けなくても、形や模様を楽しむこともでき、釉薬がかかっているものは艶があり、釉薬をかけていないものはマットな質感を味わうことができます。
2個、3個と同じものを並べてもよいですが、同じシリーズの形や模様違いを下げると、統一感もありつつ、リズム感が生まれ、お部屋のアクセントにもなります。
ガラス
ガラスは、セードの素材の中でも、最も光を拡散します。明るく感じたいのなら、クリアなものを。まぶしさを抑えたいのならば、マットなガラスを選びましょう。
和風モダンのテイストに傾けたいのならば、直線的でシンプルなものがおすすめです。ガラスも厚みのない、手作り感のないものを選びましょう。
和風モダンでも、温かみのあるものが好みであれば、木や竹などと組み合わせたものもよいと思います。
大正ロマンのように、アンティークのテイストに傾けるのであれば、平傘型、スカート型、ドーム型、花びら型など、特色があるセードの形を選ぶと存在感が出ます。切子のガラスを使ったもの、カットガラス、乳白色のガラスなどを選ぶと個性を演出できます。コード部分や金具部分に黒色や真鍮色が使ってあるとなおよいです。
麻
麻は、和風照明にも使われますが、アジアンテイストを出したい時にもよく使われます。照明1つで雰囲気が出せるので、アジアン料理のお店や、リラクゼーション施設などにも、よく設置されています。粗く編んだものは、光がアットランダムに拡散され、壁や天井に模様を映し出し、その影も楽しむことも。素材自体は、それほど高価ではないので、お値段も抑えめで手頃に購入することができます。
竹
竹も昔から、日本人が親しんできた素材です。軽く、加工もしやすく、丈夫で、編むことにより強度も上がります。網目により、模様も異なり、麻と同様に、網目から光が漏れ、陰影も美しく広がります。竹の色も、薄い色から、飴色、焦茶色まで様々な色が存在します。薄い色はインテリアに溶け込み、濃い色は照明器具にアクセントになる力があります。和紙と組み合わせたものも多く、和モダンから純和風の格式ある照明器具まで、自由自在に雰囲気を変えられる、万能素材です。
木
木そのものくり抜くと重たくなるため、薄くスライスしたものを丸めたり、曲げ木の技術で輪を作って組み合わせたりと、見た目も軽やかに仕上げることが多いです。加工もしやすいため、デザイン性も豊富。使い方次第では、ナチュラルにも、和風モダンにもなり、北欧家具との相性もよいため、使いやすく人気があります。
おすすめの和風の吊り下げ照明
この項目では、おすすめの和風の吊り下げ照明をご紹介します。
MPN04 小国和紙 円筒ペンダントライト
LED円筒ペンダントライトに新潟県長岡市で作られる伝統工芸『小国和紙』を用いたもの。小国和紙は原材料から製品まで、昔から行われている雪国新潟の気候を生かした伝統製法を行い、手漉きで生産しています。手作業はとても時間がかかりますが、一つずつ手作りすることにより、模様も異なり、それが味わいとなり、唯一無二の製品となっています。模様と色の付いた和紙は、絵画のような美しさで、ダイニングテーブルの上に設置すれば、ほどよいアクセントになります。
【MotoMオンラインストア限定】小国和紙 円筒ペンダントライト MPN04 引掛シーリング ダクトプラグ
LED円筒ペンダントライトに新潟県長岡市で作られる伝統工芸『小国和紙』を用いました。当店「MotoMオンラインストア」を運営するオリンピア照明会社も同じ新潟県の燕市に自社工場を構えます。同郷ということからつながったコラボレーション商品。
MPN19 磁器ペンダントライト
ダイニング等お部屋のワンポイントに清潔感あふれる純白な磁器素材を用いたシリーズ。自然由来の素材なので、ナチュラルな空間にマッチします。LED磁器ペンダントは職人がひとつひとつ釜でていねいに焼きあげた磁器をシェードに使っています。昼間は磁器の白さがお部屋に清潔感をあたえ、夜は磁器からもれる灯りがお部屋をほっとあたたかく灯します。ろうそくの炎に近い、温かみのある光は、癒しの効果も。このシリーズは、色々な形や模様がありますが、この品番は、和風の雰囲気があり、今回のテーマにもぴったりです。また、同シリーズ内で、一つずつ違う種類を組み合わせて選ぶと、統一感を保ちつつ、個性も発揮できます。
マットな質感 磁器ペンダントライト 直径φ8.6cm 引掛シーリング MPN19 ダクトプラグ レール用 MPN19D
ダイニング等お部屋のワンポイントに。清潔感あふれる純白な磁器素材を使用しました。自然由来の素材なので、ナチュラルな空間にマッチします。昼間は磁器の白さがお部屋に清潔感をあたえ、夜は磁器からもれる灯りがお部屋をほっとあたたかくともします。
MPN053 ペンダントライト
レトロでアンティーク調のペンダントライト。リブ模様のガラスセードと鉄を真鍮ブロンズ色に仕上げたソケット部分・ガード部分が懐かしさを感じさせてくれます。セードはプレス加工した肉厚なガラスに、さらにフチにガードがつけられているため強度が高く、ガラス表面の凹凸は光を拡散させる効果があるため、柔らかい光で空間を照らしてくれます。
レトロな感じがおしゃれ! ガラスセードのペンダントライトMPN053
リブ模様のガラスセードと鉄を真鍮ブロンズ色に仕上げたソケット部分・ガード部分がレトロさと無骨さを感じさせるペンダントライト。セードはプレス加工した肉厚なガラスに、さらにフチにガードがつけられているため強度が高く、ガラス表面の凹凸は光を拡散させる効果があるため、柔らかい光で空間を照らしてくれます。
MPN050 麻紐を使ったセード ペンダントライト
麻紐をボール状に編んだセードを使ったペンダントライト。焦茶色の麻紐で、網目も少し粗めに編んでいるために、適度に光が漏れ、美しい影を天井や壁に映し出してくれます。
まとめ
和風の吊り下げ照明は、伝統的な良さは残しつつ、現代のライフスタイルに合った照明器具として、進化をしている最中です。外国の方も、手仕事の温かみ、デザインの美しさに注目し、海外でも人気が高まっています。この機会に、私達も、和風の吊り下げ照明の素晴らしさに再注目し、インテリアにも取り入れてみたいですね。