みなさんは、日本人の照明に対する考え方と、外国人の照明に対する考え方に、大きな違いがあるのをご存知でしょうか?
日本は、シーリング一つで、その部屋の必要な明るさを確保する「一灯使い」が一般的です。しかし、海外では、ペンダントライト、ブラケット、スタンド、あるいはキャンドルなどで、明るさを少しづつ足していく「多灯使い」が一般的です。
日本人は、一灯使いの考え方に慣れてしまっているため、ついシーリング一つで完結しようとしますが、そうすると、部屋の隅が暗くなり、また煌々と明るすぎるほどに部屋を照らし、空間が平たくのっぺりとした印象になります。
しかし、多灯使いをすると、部屋に奥行き感が出て、必要な場所に必要なだけ明るさを足すことができるのです。
特に有効なのが、フロアスタンド。コンセントを繋げばよいので、工事も必要ないですし、好きな場所に持っていくことができます。価格も手頃なものも多いので、すぐに購入して、おしゃれな空間を作ることができます。
フロアスタンドのメリットとデメリット
フロアスタンドとは、読んで字のごとく、「床へ置く、立つ照明」のこと。ここでは、フロアスタンドのメリットとデメリットについて、みていきましょう。
フロアスタンドのメリット
●設置・移動が簡単
シーリングやブラケット、ペンダントと違い、工事が必要なく、購入してコンセントに挿せば、すぐに使用することができます。また、コンセントがある場所ならば、どこにでも移動ができ、もしコンセントがない場所ならば、延長コードを使用して、ある程度の場所までなら移動が自由にできます。大人が一人で動かせる重さなので、部屋の模様替えもスムーズです。
●デザインが優れている
フロアスタンドは、色やデザイン、形も様々です。シェードの素材によっても、明るさの広がり方が大きく異なります。フロアスタンド1つで、その部屋のイメージを大きく変える効果もあります。建築家やデザイナーがデザインした照明は、インパクトの大きいものもあり、その照明一つからインテリアのイメージを広げることもできる主役級です。例えば、フランク・ロイド・ライトがデザインした「タリアセン」は、木を主体とし、複数のブロックと反射板を組み合わせた光のオブジェのような美しい照明です。また、アッキレ・カスティリオーニがデザインした有名なアルコランプは、モダンなデザインで、一度見たら忘れられない照明です。
●間接照明として使える
フロアスタンドを、壁に寄せて、壁に光を当てるように設置すれば、間接照明としても使用できます。明るさをとる、というよりは、壁を照らして空間を広げるような効果があります。角度を変えられる照明であれば、なお自由がききます。
フロアスタンドのデメリット
●場所をとる
フロアスタンドの形にもよりますが、シェードの幅が大きい場合は、場所を取り、狭い空間なら置くことができません。先ほど述べた、アルコランプは、特に大きく、重さもあります。放射線を反対にしたような、大きな弧を描いた部分があり、大きなソファを置ける十分な空間がないと、このフロアスタンドだけで空間が占領されて、生活ができなくなってしまいます。これは極端な例ですが、空間に余裕がないときは、シェードが小さく、細身のタイプを選ぶと良いでしょう。
●動線には置けない
天井や壁に設置する照明とは違い、床に置くものであるため、生活する動線に置いてしまうと、コードを引っ掛けて倒してしまったり、子供がいたずらをして怪我をしたりすることもあります。壁に寄せ、ソファの後ろなどの人が歩かない場所に設置しましょう。
フロアスタンドの形状
タイプ別に形状を5つに分類しました。
シェード型
シェードの素材・色・形が様々で、デザインも豊富です。布製なら、光が適度に漏れ、優しい印象に。ガラスは中のランプも見え、美しい光を届けます。シェードの上下から漏れる光は、落ち着いた印象を与えます。麻などの荒い自然素材のシェードは、壁に模様を投影させ、エキゾチックな印象にも。
トーチ型
光を上方向に向けて、壁と天井を照らすことができます。非日常的な空間作りができ、ムーディな雰囲気になります。ホテルの部屋は、トーチ型もよく使われます。光が直接目に入らないため、他のスタンドライトに比べて、眩しさは軽減されます。別名、アッパーライトとも呼ばれます。
スポットライト型
光を集中的に当てることができ、絵・ポスター、植物、小物を目立たせることができます。また、壁や天井に光を当てれば、間接照明のように使えます。ソファやベッドの脇に置いて、角度を調節すると、読書灯のように使うこともでき、便利です。1灯だけのタイプ、多灯のタイプもあります。多灯であれば、いろいろな方向に向けて、空間を広げる効果も期待できます。
グローブ型
半透明のシェードで、電球を全て覆ったタイプの照明。電球の光が直接目には入って来ず、優しい光がぼんやりと灯ります。和紙が代表的であり、寝室や和室に置くと、心も落ち着きます。イサム・ノグチの照明はその代表格。明かりを消した状態でも、オブジェとして存在感を発揮します。
バーライト型
狭いスペースでも置くことができ、一つ置くだけで、モダンでスタイリッシュな雰囲気を感じさせます。スティック状のライトは近未来的な要素も。店舗で使われることも多いです。縦置き横置き両用タイプもあり、横置きにすれば、テレビの背面、棚板の後ろなどに置いて、おしゃれな間接照明として使うこともできます。
おすすめの、おしゃれなフロアスタンド
おすすめの、おしゃれなフロアスタンドをご紹介します。どのタイプもシンプルなので、インテリアに取り入れやすいと思います。
LEDフロアスタンドGST003
サテンクロームメッキ塗装が施された金属的な輝きを持つ細身なパイプと、円柱形のシンプルなセードを組み合わせた、オーソドックスなタイプのスタンドです。シンメトリーなシルエットが美しく、目に刺激が少ないやさし色合いのため、寝室のような心安らぐ空間にピッタリ。リビングでも、ホテルのような上質な雰囲気を演出することができます。
フロアスタンドライト(間接光)MST03
セードが光を通さないため、明るさを取りたい、というよりは、壁や観葉植物に光を当てて、間接照明のように使うと効果的。あえてデザインを極力シンプルにし、色も合わせやすい白・黒の2色展開。スタイリッシュなお部屋なら黒を、ナチュラルテイストのお部屋なら白をおすすめ。光を当てたい方向に、簡単にセードを回転させて、対象物を目立たせることができます。
間接照明でおしゃれに LEDフロアスタンドライト MST03
フロアスタンドライト 間接光 MST03 は、コンセントにつなげるだけで設置できるシンプルでおしゃれな照明です。間接光というとあまりパッとしないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、リビングルーム・廊下・玄関の壁や植物を光で照らして反射する光でお部屋の奥行きや、ほどよい暗さをお楽しみいただけます。
フロアスタンドライト(直接光)MST02
MST03の照明が、間接照明となるのに対し、こちらの照明は、暗がりに直接明るさを足すことができます。コンパクトなので、すぐに移動でき、テーブルに置いて使うこともできます。どんなテイストにも合わせやすい黒と白の2色展開。壁の色が白いからと白を選ぶ。照明器具を目立たせたくないという理由で黒を選ぶ、また、床の色が濃い木目だからと黒を選ぶ。このように、自分のお部屋のテイストに合わせて色を選ぶことができます。
フロアスタンドライト 直接光 MST02(-BK)
コンセントをつなぐだけで、玄関・廊下などちょっと暗いスペースを明るくします。広いリビングや玄関や廊下をもう少し明るくしたい!! と思うスペースありませんか?そういった空間を明るくするのに、おすすめです。
まとめ
フロアスタンドと一口に言っても、形状や色、セードの有無、材質によって、多くのバリエーションがあります。シーリングやブラケット、ペンダントと違い、フロアスタンドは、自分との距離が近く、お部屋に置いた時の想像がしやすい照明器具かもしれません。
インテリア雑誌で「素敵だな。」「おしゃれだな。」と思ったフロアスタンドと、完全に同じものでなくても、似たようなテイストならば、真似をして、イメージに近づけることができます。
コンセントに繋げば、おしゃれな空間のできあがり!簡単便利なフロアスタンドを、ぜひご活用下さい。