実は、リノベーションの仕方で固定資産税が上がったり、下がったりするのをご存じですか?
リノベーションを考えている人、必見!!
「リノベーションの固定資産税の仕組み」をご紹介します!
固定資産税について知ろう!
固定資産税のことを「よく知らない」という人もいるかもしれませんね。
まずは、固定資産税について確認をしてみましょう!
固定資産税とは?
固定資産税とは、あなたの世帯が所有している土地や家屋などの建物や、土地や家屋以外の事業用に用いられる設備や機械などの事業用資産(償却資産)にかかる地方税のことを言います。
固定資産税は、あなたの世帯が所有する固定資産(土地・家屋など)の課税標準額に標準税率1.4%を掛けて求めた額を年に1度、お住いの市町村に納める仕組みです。
固定資産税=課税標準額×1.4%(標準税率)という計算になります。
課税標準額とは、固定資産税だけでなく税金を算出するための基礎となる金額のこと。
この課税標準額は、各自治体によって金額が違うのが特徴です。
リノベーションした時の固定資産税について
リノベーションした家屋にも、固定資産税はかかります。
その場合、リノベーションの規模によっては固定資産税が増えたり、減ったりと影響することがあるんですね。
でも、リノベーションした家屋すべてに固定資産税の増減の影響が出るというわけでもありません。
生活する上で必要箇所だけリノベーションした場合は、固定資産税に影響することはほとんどありません。
規模の小さいリノベーションだと、毎年の固定資産税の金額も変わらないようです。
反対に、フルリノベーションなど「建築確認申請」が必要な大規模な改修工事の場合は、固定資産税にも影響が出ることがあります。
ひとつは、リノベーションする建物の価値が上がった場合です。
もうひとつは、リノベーションすることで不動産登記の変更が必要となった時も固定資産税の金額が増える可能性があります。
リノベーションで固定資産税が増えてしまうケースとは?
リノベーションで固定資産税が増えてしまうケースとは、一体どんなケースなのでしょうか?
ここでは、リノベーションで固定資産税が増えてしまうかもしれないケース3つをご紹介します。
床面積が増える場合
リノベーションで間取りを増やしたり、平屋から2階建てにする場合は、固定資産税が増えてしまうかもしれません。
このように増築を伴うリノベーションは、建物の床面積が変わってくるので建築確認申請と不動産登記の変更が必要となります。
又、固定資産税標準額は、建物の延床面積をもとに算出されます。
延床面積が広いほど、固定資産税標準額も高くなるんですね。
リノベーションで増築する場合、床面積が増えるのでその分固定資産税が増えてしまう可能性があります。
建物の用途が変わる場合
あなたがお店を始める場合など、今まで住まいとして使っていた建物を店舗や事務所にリノベーションする場合があるかもしれませんね。
実は、建物の使い道が変わった時も、固定資産税が増えてしまう可能性があります。
建物の用途が変わる場合は、建築確認申請と不動産登記の変更が必要です。
その為、変更手続きを行なったことが自治体に伝わります。
自治体は、新たにその建物の評価額を決定することになり、固定資産税も増えてしまう可能性があるんですね。
リノベーションによって、その建物の価値が変わるということが理由のひとつです。
建物の主要構造部に関わる場合
木造3階建てや鉄筋2階建ての住宅を、大規模なリノベーションで建物の主要構造部を工事する場合にも固定資産税が増えるかもしれません。
主要構造部とは、柱や壁、梁、屋根、床、階段など建物の重要な役割を果たしている場所のことです。
これらの主要構造部を工事する場合は、建築確認申請が必要になります。
又、建物の骨格だけを残して室内を一新する大規模工事を行なう場合も、建築確認申請が必要となります。
このように、大規模なリノベーションで一新された建物は、安全性や機能性、耐久性などが上がります。
よって、その建物の価値が上がり固定資産税も増える可能性があります。
リノベーションで固定資産税が減るケースとは?
リノベーションで固定資産税が増えるかもしれないと思うと、ドキドキしてしまうかもしれませんが、実はリノベーションで固定資産税が減る場合もあるんです。
ここでは、リノベーションで固定資産税が減るかもしれないケースを3つご紹介します。
上手にリノベーションをして固定資産税の負担を少しでも減らせると良いですね!
耐震改修工事
リノベーションを行なう際、現在の耐震基準などに適合するよう壁や屋根などの耐震改修工事を行い、自治体に申告をすることで固定資産税が減る場合があります。
耐震改修工事の場合、固定資産税が1年度分に限り1/2に軽減されます。
一定の条件を満たした場合は、翌年分の固定資産税も軽減の対象となります。
バリアフリー化改修工事
「要介護」や「要支援」の認定を受けている方や、「障害者」、「高齢者」が生活を共にしている場合、リノベーションで建物のバリアフリー化の改修工事をすることで固定資産税が減る場合があります。
バリアフリー化の改修工事の例として、
・廊下など通路の幅を広くする・ゆるやかな階段にする・バスルームやトイレの改良
・手すりを取り付ける・段差をなくす・すべりにくい床材への交換・出入り口の改良
などが挙げられます。
自治体に申請の後、条件を満たせば固定資産税が1年度分に限って1/3減軽されます。
省エネ住宅への改修工事
省エネ機能を上げる住宅にリノベーションを行なった場合も、固定資産税が減る場合があります。
省エネ機能が上がる住宅とは、簡単に言うと「エネルギーを効率的に利用できる住宅」のこと。
「夏は涼しく、冬は暖かい」「暮らしからムダなエネルギーを出さない」
このような住宅のことを言うんですね。
主な省エネ住宅への改修工事としては、「窓や壁、床、天井などの断熱工事」「太陽光発電システムの設置工事」「高効果率空調機設置工事」などが挙げられます。
「窓の断熱工事」は、必ず行わなければならない工事のようです。
自治体に申請の後、条件を満たせば固定資産税が1年度分に限り1/3減軽されます。
但し、床面積50〜280㎡となっていますのでご注意ください。
固定資産税の減税制度は、自治体が工事費の一部を負担する「補助金」や「助成金制度」との併用が可能となっています。
固定資産税ばかり注目するのではなく、「補助金」や「助成金制度」も上手に活用することで、リノベーションの工事費を抑えることができます。
又、固定資産税の減税は自治体によっても条件が異なりますので、あらかじめお住いの自治体に確認することをおススメします。
まとめ
リノベーションの固定資産税は、リノベーションの工事内容で増えることもあれば、反対に減ることもあることが分かりましたね。
できれば固定資産税は抑えたいのが、正直な気持ちかもしれませんね。
リノベーションを行なう際には、施工会社に任せきりにするのではなく、固定資産税が増えないように施工会社との綿密な打ち合わせをすることが大切だと言えますね。
その他の補助金制度も上手に利用して、かしこくリノベーションしましょう!
※この記事の情報は、令和4年度7月現在のものです。