生活様式の変化や屋外でリラックスタイムを過ごす人が増えてきている今、テイクアウトコーヒーの需要も高まってきています。この記事では、テイクアウトコーヒーショップ開業のメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
これからテイクアウトコーヒーショップの開業を考えている方や、既に開業をしている方にも参考にできるテイクアウトコーヒーショップの開業・経営成功のコツについてもご紹介していきます。
テイクアウトコーヒーショップを開業する3つのメリットとは？
カフェやコーヒーショップと聞くと店内での接客や販売をイメージする方も多いと思いますが、テイクアウトコーヒーショップの開業はどのようなメリットがあるのでしょうか？
ここではテイクアウトコーヒーショップを開業するメリットを以下に3つまとめました。テイクアウトコーヒーショップを開業するか悩んでいる方や店内飲食のコーヒーショップとの違いを知りたい方はぜひ、参考にしてみてください。
①少ない開業資金で始められる
開業資金で大きくかかってくる費用が物件取得費や設備費などです。店内飲食のカフェやコーヒーショップの場合はお客さんが使う飲食スペースが必要となり、広い物件を借りなければなりません。基本的に店舗契約で必要となる物件取得費は、物件の保証金や礼金などを含めても家賃の約10カ月分が必要です。また、テーブルや椅子などの家具などの設備を準備する必要もあります。
テイクアウトコーヒーショップの場合は店内での飲食を目的としていないので、広い物件を借りる必要やテーブル・椅子などの設備を用意する必要がなく、少ない開業資金で始められるというメリットがあります。
②ランニングコストが高くない
ランニングコストで大きな割合を占めるのが家賃と人件費です。家賃は広い物件だとその分毎月のコストが高くなりますが、テイクアウトコーヒーショップの場合は広い店舗は必要ないので家賃を安く抑えることができます。
また、テイクアウトコーヒーショップなどの広くない店舗の場合は、自分一人で運営することも可能なのでアルバイトなどの人件費を削減できます。その他にも、テイクアウトコーヒーショップの場合は調理スペースも最小限で良いので光熱費も抑えられるというメリットがあります。
③集客がしやすい
テイクアウトコーヒーショップのメリットの一つに集客のしやすさがあります。店内で過ごす必要がないので、お店に立ち寄りやすいと感じる人も多くいるからです。こぢんまりした店舗ゆえに、店中の回転率を早くすることができるのでランチ後の混み合う時間帯でも、お客さんを待たせる状況を回避できます。
また、生活様式の変化にともなって自宅や屋外で過ごす人が増えてきたこともあり、テイクアウトコーヒーショップはお店にいなくても気軽に本格的なコーヒーを楽しめれることから需要が高まっています。
テイクアウトコーヒーショップを開業するデメリットはある？
テイクアウトコーヒーショップを開業するメリットがある反面、デメリットもいくつかあるので注意が必要です。
ここではテイクアウトコーヒーショップを開業する時に起こるデメリットを以下に3つまとめました。
①原価が高いので大きく儲かりにくい
テイクアウトコーヒーショップで原価が高くなってしまう原因として、そもそものコーヒーの単価は高く設定しづらいという理由があります。また、テイクアウトのため店内飲食のコーヒーショップとは違って追加注文などを受けるチャンスがないので、客単価が低くなり原価が高くなってしまいます。
このような理由から、テイクアウトコーヒーショップは客単価が上げづらいので大きく儲けることは難しいと言われています。
②独りでお店を回す体力と精神力が必要
テイクアウトコーヒーショップを開業する多くの人は、独りでお店の運営をすることが多いです。独りでお店を回すことで人件費の削減ができる他に、従業員のシフトや給与管理などをする時間をお店の運営に充てることができるというメリットがありますが、デメリットもいくつかあります。
仕事の合間に取る休憩も取りづらく、定休日などを決めていない場合は自分の休みを作ることができなくなってしまいます。また、お店の運営もしながら売上の管理や経営を軌道に乗せるための戦略を考えたりなど、開業から運営、経営の全てを独りでやらなければいけないため体力と精神力が必要になります。
③容器や手提げ袋など備品代がかかる
テイクアウトコーヒーショップを開業するデメリットの一つに、備品代がかかるという物があります。テイクアウトでは食器やグラスなどを使用することができないので、使い捨てのプラスチックカップや紙カップを使わなければいけません。容器一つあたりの金額は高くはないですが、積み重なっていくと結構な金額になります。
また、サンドウィッチやパン、お菓子などの軽食メニューも一緒に販売する場合は手提げ袋やお手拭き、カトラリーなどのこまごました備品代がかかります。
ランニングコストを抑えるためにも備品代にはあまりお金をかけたくない気持ちもありますが、競合店に負けないようお店のロゴ入りの容器や手提げ袋にしたりすると金額が嵩んでしまいます。
テイクアウトコーヒーショップの開業を成功させるには？
テイクアウトコーヒーショップの開業するメリットとデメリットを学んだところで、ここからは開業を成功させるコツやポイントについて解説していきます。
①メニューはシンプルが良い
テイクアウトコーヒーショップでは、あえてシンプルなメニューを提供するのが開業を成功させるコツです。テイクアウトコーヒーショップに立ち寄る人の多くは凝ったメニューなどを求めているのではなく、手軽に本格コーヒーを楽しみたいという目的の人が多いからです。
ドリンクメニューはシンプルに、一緒に購入してもらいやすいフードメニューもコーヒーに合いやすいものにすると購入してもらえる可能性が高まります。また、メニューをシンプルにすることで、限られたお店のスペースを最大限に活用することができ、お店の回転率を上げることにも繋がります。
②テイクアウトしてもらいやすい立地が大事
テイクアウトコーヒーショップでは、開業するお店の立地が重要になってきます。物件選びで大事なポイントを3つまとめました。
・人通りが多い場所（飲食店エリアや駅近、ビジネスエリアなど）
・必ず1階の路面で開業する
・お店の間口が広い
テイクアウトコーヒーショップは他の飲食店と比べて、基本的にあまり目立ちません。理由としては店舗が店内飲食店に比べて狭く、一見何のお店なのかわかりづらいからです。
この問題を回避するために、人目につく人通りが多い場所の物件を選ぶのがポイントです。特にビジネスエリアや駅近だとビジネス客の需要を期待でき、仕事前や休憩時などのリラックスアイテムとしてコーヒーを購入してもらえる可能性が高まります。
また、1階の路面で開業する理由としては、テイクアウトコーヒーを必要としている人の多くは気軽さや行きやすさも求めているので、店舗がビルの2階や3階の場合お店に来てもらえる可能性が低くなってしまいます。その他にもお店の間口が広いとお店として認識してもらいやすく、狭い店舗でも店内に入りやすいイメージを持ってもらえるからです。
③パンや焼き菓子などのフードメニューを置く
テイクアウトコーヒーを開業するデメリットでも解説したように、コーヒーショップでは客単価を上げることは容易ではありません。客単価を少しでも上げるためには、コーヒーと一緒に購入してもらいやすい商品を販売することが成功のコツです。
例としては、パンや焼き菓子などです。パンは軽食を摂りたい人や休憩時のおやつとして選んでもらいやすいアイテムで、コーヒーとの相性も良いです。また、焼き菓子は作ってから一定期間までは日持ちするので、常備しておくフードメニューとしておすすめです。
まとめ
テイクアウトコーヒーショップ開業のメリット・デメリットや開業成功のコツを解説していきました。気になる情報や参考になる情報は見つかりましたか？
客単価が低いことで起こる原価問題や細々とした備品代などがかかってしまうデメリットもありますが、生活様式の変化にともなってテイクアウトの需要は確実に高まっているので、今後も期待できる分野です。
ここでご紹介している内容を参考にして、テイクアウトコーヒーショップの開業を成功させましょう！
