天井には照明を固定するために引っ掛けシーリングという配線器具が取り付けられています。引っ掛けシーリングを違うものに交換したい場合、費用はどれくらいかかるのでしょうか?
また引っ掛けシーリングが古いタイプだった場合、交換しないで新しい照明を取り付けることはできるのでしょうか?
引っ掛けシーリングの役割から種類、交換費用まで、詳しく説明します!
目次
照明器具を交換するには?引っ掛けシーリングがあれば工事費用の負担なし!
引っ掛けシーリングとは天井に照明を取り付けるための配線器具です。
照明に電力を供給する電源ソケットで、照明を固定するパーツでもあります。
引っ掛けシーリングにはどのような種類があるのでしょうか?
引っ掛けシーリングの種類
引っ掛けシーリングは5kgまでの重さの照明を取り付けることができる配線器具です。
【角型引っ掛けシーリング】
直方体の形をした小さめの配線器具です。
小型なため天井と接する面積が狭く、他のタイプと比べると安定感は劣ります。
【丸型引っ掛けシーリング】
丸型の配線器具です。
角型引っ掛けシーリングより天井に接する面積が広いため、安定感があります。
【丸型フル引っ掛けシーリング】
丸型引掛シーリングと似た形ですが、照明との接続面がハットのつばのような形をしています。
引っ掛けローゼットの種類
引っ掛けローゼットは10kgまでの重さの照明を取り付けることができる配線器具です。
【フル引っ掛けローゼット】
丸型の引っ掛けシーリングと似た形ですが、両サイドにハンガーと呼ばれる金具が付いています。
ハンガーのねじ穴に照明器具をネジで固定します。
【引っ掛け埋込ローゼット】
フル引っ掛けローゼットと似た形状ですが、薄型で天井に突き出している部分が少なめです。
ハンガーのねじ穴に照明器具をネジで固定して取り付けます。
これらの配線器具が天井にあれば、工事をしなくても照明器具を取り付けたり交換することができます。
古い引っ掛けシーリングは交換しないとダメ?費用を抑える方法とは?
引っ掛けシーリングに新しい照明を取り付けようとしたときに、「引っ掛けシーリングに照明が取り付けられない」というケースがあります。
その場合、引っ掛けシーリングが古いタイプの可能性があります。古いタイプの引っ掛けシーリングには、そのままだと新しい照明器具は取り付けられません。
工事して新しい引っ掛けシーリングにする必要があるのでしょうか?
古い引っ掛けシーリングを使う方法とは?
配線器具が古いタイプの角型引掛シーリングだったとしても、「増改アダプタ」を取り付けると、交換工事なしで照明を取り付けることができます。
天井の引掛けシーリングに増改アダプタをはめ込み、新しい照明器具を取り付けます。
増改アダプタは数百円から2,000円ほどで購入できますので、交換工事をするよりも費用も抑えることができます。
増改アダプタの種類
増改アダプタには4つの種類があります。
それぞれどのような違いがあるのでしょうか?
■1型増改アダプタ
アダプタの両サイドにコンセントがついています。
下部とサイドでトータル3つのコンセントがあります。
■2型増改アダプタ
アダプタの引っ掛け口が両サイドにも付いています。
下部とサイドで合計3つの引っ掛け口があります。
■3型増改アダプタ
コンセントに差し込むことで引掛けシーリングとして使えるアダプタです。
引っ掛けシーリングが取り付いていない場所でも、コンセントがあれば照明を取り付けることができます。
■4型増改アダプタ
引っ掛けシーリングにひもで引っ張るプルスイッチがついています。
壁に電気のスイッチがない時などに役立ちます。
これらの4つの増改アダプタがあれば、工事の必要がなく、新しい照明を取り付けることができます。
引っ掛けシーリングの交換は工事が必要!費用の相場は?
引っ掛けシーリングを交換するにはどうしたらいいのでしょうか?
引っ掛けシーリングやローゼットは家電量販店やネットで購入することができますが、自分で交換することはできるのでしょうか?
引っ掛けシーリングの交換は業者へ依頼しよう
引っ掛けシーリングの取り付けや交換は感電などの恐れがあるので、電気工事士の資格を持っていないと行うことができません。
もし無資格で工事してしまうと、3万円以下の罰金または3年以下の懲役が課せられてしまいます。安易に工事をしないように気を付けましょう。
自分で工事ができるようになりたいのであれば、電気工事士の資格を取ってみるのも1つの方法です。
電気工事士資格には第1種と第2種がありますが、第1種の方が取り扱える工事の範囲が広くなります。
自宅の配線工事であれば、第2種電気工事士の資格があれば扱うことができます。2種の合格率はおおよそ65%~75%ほどでなので、取得してDIYの幅を広げるのもいいかもしれません。
交換費用はどれくらい?
取り付け・交換工事の場合、費用はだいたい8,000円から10,000円が相場となっています。
業者が遠方だと出張費用が高くついたり、天井が高い場合は高所作業料金が別途かかってしまうこともあります。
また、配線が劣化してしまっている場合は、追加で7,000円から10,000円ほどかかるケースもあります。
工事費用を安く抑えるには?
工事費用を安く抑えたいのであれば、1社だけではなく複数の業者に見積もりを依頼しましょう。
しかし、実際に工事を行う際に追加料金が発生するケースもあるので、見積項目をよく確認しましょう。
引掛シーリングを取り付け・交換して選べる照明の幅を広げよう
引っ掛けシーリングが天井にあると、照明の交換は自分で行うことができます。
しかし天井に引っ掛けシーリングなどの配線器具がなく、配線コードが天井から出ているタイプだと、新しい照明に交換する際にも電気工事士の方に依頼しなければなりません。
配線工事をして配線器具をいったん取り付けると、その後は自分で照明の交換をすることができます。
また引っ掛けシーリングから引っ掛けローゼットに変えることで、取り付けられる照明も増えます!
ダクトレールを取り付けられる
天井に配線器具があれば、ダクトレールを取り付けることができます。
ダクトレールはレール内部に電流が流れているため、レール上であればどこでも照明を取り付けることができます。
重さの制限や最大ワット数などの制限を守れば、複数の照明をレール上に取り付けることが可能です。
スポットライトやペンダントライトを取り付けると、まるでカフェや美容室のようなおしゃれな空間を演出することができます。
シャンデリアなど重い照明もOK
ファン付きのスポットライトやシャンデリアなどは他の照明に比べて重さがあります。5kgまでの照明しか取り付けられない引っ掛けシーリングには取り付けることができないものもあります。
そんな時は引っ掛けローゼットに交換すると10kgまでの照明を取り付けられるため、選ぶことができる照明の種類も増えます。
まとめ
天井に引っ掛けシーリングがあると、自分で照明の交換をすることができます。
また、古いタイプの引っ掛けシーリングが取り付いていた場合は、増改アダプタを使うと工事しなくても照明を取り付けることができます。
引っ掛けシーリングが欠けてきた…
古いタイプの引掛シーリングを新しいものに変えたい…
引っ掛けシーリングを新しく取り付けたい…
という場合には、電気工事士に工事を依頼しなければいけません。
工事費用の相場は8,000〜10,000円ほどです。配線が劣化している場合は別途7,000〜10,000円ほど追加費用がかかったり、天井が高い場合は高所作業料金が発生したりします。
工事を依頼する際は、複数の業者に見積もりをお願いしてみるといいでしょう!