「リノベーションって?」「リフォームと何が違うの?」と疑問を持ったことはありませんか?ここではリノベーション物件のメリット・デメリットについてご紹介します。
住宅の購入の選択肢のひとつとなるリノベーション物件ですが、新築・中古物件にはない魅力があります。しかしデメリットとなる部分もあります。購入の際に注意しなければいけない点もしっかり解説しますので参考にしてみて下さい。
目次
<リノベーション物件のメリット・デメリット>リノベーションとは?
まず、リノベーションとはどのような意味があるのでしょうか。ここではリノベーションとはどのようなものか、また、「リフォーム」との違いについてご紹介します。
「リノベーション」の意味
「リノベーション(Renovation)」は、「革新・刷新・修復」という意味があり、建築用語としては既存の建物を大規模な工事で「住まいの性能を向上させ、価値を高める」ことを指しています。
現在の状態に新しい設備や機能を追加したり、生活がより快適になるように生活導線を意識した間取りへ変更することで建物の価値の向上を行うこと、また行った物件が「リノベーション物件」となるのです。
例えば老朽化した壁の補修を行い、「耐久性・耐震性」を向上させたり、今後の家族構成の変化に対応した「間取りの変更」などとなります。
「リノベーション」と「リフォーム」の違い
「リフォーム(Reform)」とは「修繕・改修」といった意味で、建物の傷んだ部分を修繕し、新築の状態に「戻す」ことを指します。同義語として「原状回復」という言い方をされることもあります。
リフォームが「マイナスからゼロ」に戻すことに対してリノベーションは「マイナスからプラス」にするといったイメージになります。現在はリフォームでも近代的な設備への変更も行われることが多く、言葉の使い分けが曖昧になっていて同じ意味として利用されることもあります。
<リノベーション物件のメリット・デメリット>リノベーション物件のメリット
では、リノベーション物件にはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここではリノベーション物件のメリットについて5つのポイントをご紹介します。
新築物件と比較して安い
新築物件はすべてをゼロから始めますので費用がかかります。また、新築というだけで割高な価格で販売されている場合も多くあります。これからの新しい生活で必要なものも多くなり、費用はできるだけ抑えたいと思います。リノベーションによりきれいになった物件なら新築に近い状態で新築より低予算で購入することができます。
物件の選択肢が増える
新築で物件を探すとなると希望の地域や、価格などの条件に合う物件は少なく良い条件の物件は競争率も高くなります。また立地条件が良くても設備や周りの環境に不満が残ることもあるでしょう。中古物件なら新築に比べ物件数も多く、選択の幅が広がります。
自分の理想とする住まいを再現ができる
リノベーションは既存の間取りにとらわれることなく、自分のライフスタイルに合わせて物件を自由に設計することができます。例えば結婚を機に住宅の購入を考えている場合は今後の子供の誕生を考え、リビング・ダイニングをフラットに設計しどこからでも子供に目が届くようにしたり、逆に趣味に没頭できるように自分だけのスペースを作ったりすることもできます。
また、お部屋全体のデザインをおしゃれなカフェ風に統一したり、北欧風に落ち着きのあるアンティーク調の家具でまとめたりすることもできます。内装にこだわりたいならリノベーションはベストな選択と言えるでしょう。
購入時より資産価値が上がる可能性がある
新築は購入から資産価値は低下していきます。もちろん中古住宅も同じことが言えますが、リノベーションにより室内のデザインが現代風に改善されたり、住居設備が最新のものに改善されると購入時より資産価値が高まる可能性もあります。長期的に考えてもリノベーションで初期投資しておくことは資産価値の下落を抑制することにつながるのです。
周囲の環境からも検討できる
新築物件の場合、モデルルームの見学で決めてしまうことも多くあります。外観や内装といった部分はこれでも良いのですが、実際に住むことになると周りの状況によって生活環境も大きく影響を受けます。例えばマンションの場合、隣近所や、上下階にどのような人が入居するかわかりません。戸建てとしても隣の家の状況がわからないので日照の問題や、窓の位置なども適切かどうか入居するまでわからないでしょう。
中古物件ならある程度の周囲の環境を事前に確認することができます。
<リノベーション物件のメリット・デメリット>リノベーション物件のデメリット
様々なメリットのあるリノベーション物件ですが注意しておくべきデメリットもあります。この点も把握しておきましょう。
住宅やマンション自体が古い場合は耐久性が不安
中古の住宅やマンションを購入する際に最も気を付けなければいけないことは「築年数」です。日本では1981年に耐震基準に関する法改正があり、この前後では耐震性に違いがあります。昔は現在ほど耐震性について管理が厳しくなく、見えない部分に手抜きがある可能性もあります。この場合、リノベーション時に耐震工事や改修が必要となり、余計な費用がかかってしまいます。
もちろん法改正以前の物件でもしっかり施工されているものや、法改正を見越して新たな基準に合わせて建てられている物件もありますので、この部分に不安を感じる場合は専門の業者に見てもらうと良いでしょう。
居住できるまで時間がかかる
通常の中古住宅の購入は購入の契約が終わればすぐに入居が可能ですが、リノベーションする場合、購入後に「下見(建物検査)」・「設計」・「改修契約」・「施工」・「竣工検査」といった工程が必要になります。
また内装などこだわりたい部分があると設計の打ち合わせには時間がかかります。入居したい日が決まっている場合や、忙しくて建築士との打ち合わせ時間が十分に取れないという方はデメリットと言えるでしょう。
お金がかかる
リノベーションの場合、一般の住宅ローンが利用できない場合があります。この場合、リフォームローンを利用することになりますが、住宅ローンより金利が高くなります。購入費用の多くにローンの活用を考えている場合は購入費用が安いというメリットが活かせなくなる場合もあるので注意しましょう。
また、リノベーション工事は物件の購入後に始まりますので、工事中の家賃やローンの支払いが二重払いとなることも考えられます。この場合、すぐに入居できるリノベーション済みの物件を選ぶ選択肢もありますので検討してみても良いでしょう。
【まとめ】リノベーション物件の購入はメリット・デメリットをしっかり検討する!
どのような物件でもメリット・デメリットは存在します。自分の理想とする住宅のビジョンをしっかり考え、どの選択が最適かしっかり検討してみましょう。この記事を参考にして頂ければきっと満足できる住宅が見つかるはずです。