インテリアの中でも照明器具はポイントのひとつとなります。おしゃれな照明のあるお部屋はそれだけで雰囲気が良くなります。ここではそんな照明器具のうち、アンティークな照明器具についてご紹介していきます。選び方のポイントや、アンティーク照明のメンテナンスについてもまとめていきますのでぜひ参考にしてみて下さい。
目次
<アンティーク照明>アンティーク照明とは?
アンティークは「古いもの」というニュアンスで考えられると思いますので、まずは照明についての始まりがどのようなものなのかということから解説していきます。
照明の歴史
現在の電気による明かりは19世紀にイギリス人の化学・物理学者ジョセフ・ウィルソン・スワン氏が白熱電球を発明したことから始まります。それ以前はろうそくから始まり、オイル、ガスの照明へ変化していきました。その後アメリカのトーマス・エジソン氏が配電システムを構築し、電灯の事業化に成功、家庭に広く電球が普及することになりました。
その後20世紀に第三の明かりといわれる蛍光灯が発明され、21世紀に入り、第4世代のLEDへと変化していったのです。
アンティークとは?
古いものの呼び方にも色々あり、アンティーク、ヴィンテージ、ジャンク、コレクティブルなどがありますが、正確な線引きは決まっていません。
アメリカの関税法では製造からの経過年数で呼び方が決められており、製造されて100年以上が経過したものをアンティーク、100年経過していないが古いものをヴィンテージと定義づけしています。また、アンティーク、ヴィンテージのうち、コンディションの悪いものはジャンク、状態の良いものをコレクティブルと呼んだりもしています。
アンティーク(Antique)はラテン語のアンティクウス(Antiquus)が語源で、「古い」という意味となります。これがフランス語の文化に浸透していくことによって「骨董品」や「古美術」といった意味を持つようになったと言われています。
LED電球とは?
現在照明の主流として利用されているLEDですが、その歴史は意外と古く、1906年にイギリスの科学者ヘンリー・ジョセフ・ラウンド氏が炭化ケイ素の塊に電流を流すと黄色く発光することを発見したことから始まります。
その後1962年にアメリカのニック・ホロニアック氏が赤色LEDを発明し、「LED発明の父」と呼ばれています。彼は発光ダイオードが「トーマス・エジソンの電球に置き換わるだろう」と予言しており、1970年までに赤、黄、橙、黄緑など各色のLEDが誕生しています。
LEDで白、またフルカラーを発光させるには青色LEDが必要となりますが、1985年に日本の赤崎勇氏と天野浩氏が青色LEDに必要な窒化ガリウムの単結晶化に成功、1989年に青色LEDが開発されたのです。現在のLEDにつながる高輝度青色LEDの技術は1993年に中村修二氏によって開発され、その後白色LEDの開発につながっています。
<アンティーク照明>アンティーク照明を選ぶ際のポイントは?
では、アンティーク照明を選ぶ際のポイントについてご紹介していきます。一言でアンティークと言ってもどのような点に注目すれば良いのでしょうか。
取り付け方法の確認
アンティーク照明の場合、現在の照明器具と接続規格が異なっていることがあります。取り付けの際に工事が必要になることがありますので、購入の際は注意しましょう。照明器具の取り付け工事は国家資格の「電気工事士」の資格が必要ですので、資格を持っていない人はできません。必ず専門業者に依頼しましょう。
耐荷重の確認
アンティーク照明に限りませんが、照明器具の重さによって取り付け方法が変わります。一般的な引掛けシーリングは3キロまでの取り付けとなっていますのでそれ以上の重さがあると直づけの工事が必要となります。アンティーク照明は重さもあるものも多いので特に注意しましょう。
明るさの確認
照明は電球の種類で明るさが変わります。照明器具を設置する場所に必要な明るさをあらかじめ確認しておきましょう。「設置してみたら暗くて使えない」といったことがないように気をつけましょう。アンティーク照明でも口径のサイズが合えばLED電球が使える場合があります。購入前にどんな電球が使えるか確認の上、自分の利用目的に合った電球を選びましょう。
初心者ならアンティーク風の現行販売照明の活用も
アンティーク照明の購入で気になるのは故障のリスクではないでしょうか。「購入した照明がすぐに壊れて買い替え」となっては大変です。選び方に自信がなかったり、きちんとした説明を受けられるお店が見つからない場合は、アンティーク風デザインのもので、現行で販売している照明を選ぶという選択肢もあります。
<アンティーク照明>アンティーク照明の電球の選び方をチェック!
アンティーク照明に取り付ける電球についても気をつけるポイントがありますのでまとめておきます。
取り付けランプソケットと口径サイズ
一般的に日本で流通されているランプソケットはアメリカ規格のアメリカンソケットです。このタイプであれば日本でも容易に電球が購入できます。古いアンティーク照明にはイギリス製のバイオネット球タイプのソケットもありますので注意が必要です。口径サイズはE26というソケット部分が26mmのものが住宅用ではよく使われるタイプとなります。
照明器具にはこの口径サイズと使用できる最大ワット数の入ったステッカーが貼ってあります。制限ワット数を超える電球を使用すると照明器具の故障や、最悪で火災の原因となりますので必ず確認して下さい。
明るさの種類
電球の明るさで一般的に使われるのが10ワット、25ワット、40ワットでワット数が増えるごとに明るくなります。雰囲気重視で温かみのあるやわらかい光が欲しいなら10ワット、適度に明るさが欲しいなら25ワット、とにかく明るさ重視なら40ワットを選びましょう。
また、LED電球については省電力となっており、白熱電球より少ないワット数で同じ明るさを可能としています。明るさを表す単位はルーメンで表されますが、白熱電球の25ワットで230ルーメン、40ワットで440ルーメンとなります。表示は「〇〇ワット相当」という表記となっている場合もありますので目安として確認して下さい。
色味の違い
白熱電球はややオレンジの光で、LED電球は主に電球色(白熱電球に近いオレンジ系の光)・昼白色(青白い光)から選べます。LED電球は消費ワットが白熱球と比べて低く、照明器具への負担も少ないので長時間使用する場所はLED電球を使用することをおすすめします。
アンティーク照明で昔ながらのやわらかい光が欲しい場合は白熱球と使い分けても良いでしょう。
メンテナンス
電球は基本的には切れるまで使用可能ですが、1年に一度程度は点検しておきましょう。電球のガラス部分が黒ずんでいたり、照明のちらつきがある場合はあらかじめ交換しておくと突然の電球切れになるリスクが減ります。
【まとめ】アンティーク照明でインテリアのセンスアップを!
お部屋の雰囲気をぐっと盛り上げてくれるアンティーク照明は、おしゃれなお部屋つくりには欠かせないアイテムと言えます。ここであげたポイントについて注意しながらぜひチャレンジしてみて下さい。