天井に照明を取り付ける角型引掛シーリングという配線器具をご存知ですか?配線器具にも種類があり、取り付け方法も少し異なります。
ダウンライトのように天井に埋め込まれたものや、天井につけたダクトレールに取り付けるライト以外は、ほぼ配線器具で天井に取り付けます。
そもそも配線器具ってなんのことなのか、よくわからないという方も多いと思います。
配線器具の知識があれば、選べる照明の幅もぐんと広がります!
ここで少し配線器具について知っておきましょう。
目次
ライトを取り付けるための角型引掛シーリングとは?取り付け方法は?
角型引掛シーリングとは天井に照明を取り付ける配線器具のうちの一つです。
そもそも配線器具ってどういう役割をしているのかすらわからない方も多いと思います。
では、角型引掛シーリングをはじめとする配線器具の役割について説明します。
配線器具の役割
天井に照明器具を取り付けるには、配線器具が必要になります。
この配線器具は、照明を点灯させるための電源でもあり、照明を天井に固定させる役割もあります。
電化製品はコードにプラグがついていて、それをコンセントに差し込むと電気が供給されます。しかし、天井の照明にコードがついていて、壁のコンセントまで伸ばして差し込むのでは見た目が悪いですよね。
配線器具は天井裏にあるコードに繋がっているため、配線器具に差し込むと電気が供給されます。
配線器具があれば、電気工事をしなくてもお好みの照明を取り付けることができます。
配線器具がない場合は、電気工事の資格を持った方にお願いして取り付けてもらう必要があります。
配線工事は感電や火災の恐れがあって大変危険です。無資格で工事を行うと罰金や懲役刑になりますので、自分では絶対に行わないようにしましょう。
角型引掛シーリングとは?
角型引掛シーリングは、直方体の形をした配線器具の1つです。
配線器具にもたくさん種類がありますが、角型引掛シーリングは1番小型で照明器具を固定する面が小さいので、安定感は少し劣ります。
しかし角型引掛シーリングは照明を取り付けたときに、照明器具についているカバーですっぽり配線器具を隠すことができます。
接続部分を隠せるので、インテリアとしての景観も損ねないのは大きなメリットです。
引掛シーリングボディとキャップとは?
天井についている配線器具の方を「引掛シーリングボディ」、照明器具側に付いている方を「引掛シーリングキャップ」といいます。
引掛シーリングボディに引掛シーリングキャップを取り付けることで、照明を固定することができます。
ペンダントライトなどの引掛シーリングキャップは角型のものが多く、小型なため接続部分をカバーで隠すことができます。
和室の天井にある「竿縁」と呼ばれる木材と角型引掛シーリングの幅が近いことから、和室の天井によく使われています。
角型引掛シーリングの取り付け方は?
角型引掛シーリングボディに照明器具のシーリングキャップの金属端子をはめ込み、指定の方向に回すことで取り付けることができます。
カチッとなるまで回さないと、しっかり固定されませんので気をつけましょう。
角型引掛シーリング以外の配線器具も紹介します!ライトの取り付け方は同じ?
天井に取り付けられている配線器具には、引掛シーリングと引掛ローゼットという2つの種類があります。
どちらも照明器具を取り付けるためのものですが、少しだけ違いがあります。
では配線器具の違いについて説明します。
引掛シーリング
引掛シーリングは5kgまでの重量の照明を取り付けることができます。
引掛シーリングには以下のようなタイプがあります。
■角型引掛シーリング
直方体の形をした配線器具です。和室などの竿縁に多く見られます。
天井面に接する面積が狭いため、安定感は劣ります。
■丸型引掛シーリング
丸型の配線器具です。和室の目透かし天井や洋室の天井によく見られます。
天井面に接する面積が角型よりも広く、安定感があります。
■丸型フル引掛シーリング
丸型引掛シーリングと似た形をしていて、照明との接続部分の面がハットのつばのような形状のものです。
引掛ローゼット
引掛ローゼットは10kgまでの照明を取り付けることができるので、引掛シーリングより重い照明でも取り付け可能です。
引掛ローゼットには以下のタイプがあります。
■フル引掛ローゼット
丸型の引掛シーリングと似た形状ですが、両端に金具(ハンガー)が付いています。
ハンガーのねじ穴に照明器具をネジで固定して取り付けます。
■引掛埋込ローゼット
こちらも丸型の配線器具ですが、薄型で天井面に突き出している部分が少なめです。
フル引掛ローゼットと同様、ハンガーのねじ穴に照明器具をネジで固定して取り付けます。
このように、引掛ローゼットはハンガーにネジで固定するので、より重い照明でも取り付けることができます。
角型のレール用引掛シーリングアダプタを使ってライトを取り付ける方法
天井に配線器具がなく、ダクトレールというレールが取り付けられている場合があります。
この場合、照明についている引掛シーリングキャップでは、レールに取り付けることができません。
ダクトレール専用の照明器具ももちろんありますが、引掛シーリング用の照明も取り付ける方法があります。
ダクトレールに照明を取り付ける
引掛シーリング用の照明はダクトレールには取り付けられない…と思っている方もいると思います。
しかしダクトレール用引掛シーリングアダプタをレールに取り付ければ、引掛シーリング対応の照明も取り付けることができます。
ダクトレール用引掛シーリングアダプタは角型引掛シーリングボディのような形状です。
ペンダントライトのシーリングキャップもたいてい角型のため、レールに取り付けても違和感なくスッキリした印象になります。
引掛シーリング用の照明をレールに取り付ける方法
では、ダクトレール用引掛シーリングアダプタの取り付け方を説明します。
①ダクトレールに引掛シーリングアダプタの背面の金具を差し込み、90度右に回転させ、カチッと音がなれば固定されます。
②引掛シーリングアダプタに照明を取り付けます。方法は引掛シーリングに照明を取り付ける際と同じです。
以上で取り付け完了です。
まとめ
照明を天井に取り付けるには、角型引掛シーリングをはじめとする配線器具が必要です。
配線器具にはそのほかにも、丸型引掛シーリング、丸型フル引掛シーリング、フル引掛ローゼット、引掛埋込ローゼットと種類がたくさんあります。
引掛シーリングは5kgまでの照明しか取り付けられませんが、引掛ローゼットは10kgまでの照明を取り付けることが可能です。
配線器具がなくダクトレールの場合でも、引掛シーリングアダプタを使えば、引掛シーリング用の照明も取り付けることができます。
「配線器具がない」「もっと重い照明を取り付けたいから引掛ローゼットにしたい」という場合は、電気工事士の方に工事をお願いしましょう。
配線を扱う工事なので、感電や火災を引き起こしてしまう恐れがあります。
自分でできそうと思っても、配線工事は無資格でやってはいけませんので、気をつけましょう。
照明は照らすだけではなく、インテリアとして空間演出することもできます。
是非お好みの照明を取り付けて、インテリアを楽しんでみてください。