照明器具には、PSEマークがあります。しかし、ひょっとしたら現在、PSEマークってなんなのだろうと首を傾げている方々もいらっしゃるのかもしれません。
照明器具を使用している方々は、ここでしっかりPSEマークについて勉強してみましょう。
照明器具のPSEマークとは
実際に、PSEマークが何かわからないという方々は、結構いらっしゃるのではないでしょうか。PSEマークが、私達の暮らしを守ってくれていると言ってもいいでしょう。
PSEとは、電気用品安全法のことです。照明器具だけでなく、テレビ、エアコン、また、みなさんが現在夢中になっているスマートフォンも、電気を動力としている電気用品に対して経済産業省の管轄の電気用品安全法(PSE)によって、厳しいルールが徹底されています。
照明器具のPSEマークによって守られている安全性
照明器具だけでなく、あらゆる電気製品が、私達の暮らしに便利さをもたらしてくれています。もう、私達の日常生活は、電化製品がなくてはならないものです。何よりもスマートフォンは絶対になくてはならないという方々がきっと大勢いらっしゃるでしょうけど、本当のことを言えばもっと大事なのは照明器具です。
私達が、電化製品を安心して使用することができているのは、クオリティーだったり、安全性が保証されているからです。電化製品だからこそ、使ってすぐに爆発してしまうようなものが多ければ、それだけで私達の暮らしは停滞してしまうでしょう。
電化製品は、ただ壊れて使用することができないという問題だけでなく、火事、感電、火傷などの問題と関わって来ます。
なんとしても、みなさんの暮らしの安定感を守るため、電化製品の事故は防がなければならないです。ですから、政府が、電気用品安全法(PSE)によって電化製品に厳しい規制をかけているのです。
電気用品安全法(PSE)によって、なんでも、作れば売っていいということにはなりません。電気用品安全法(PSE)が義務付けされている電化製品に対して、もしも、PSEマークがないのなら、販売、輸入をすることができませんし、製造する許可がおりません。
もしPSEマークがないままの商品を輸入・販売してしまった場合、処罰の対象となってしまうでしょう。
スマートフォンに対しては過去、PSEマーク対象の商品ではありませんでした。しかし、最近、特にスマートフォン需要が高まっていることは言うまでもありません。それにともなって、モバイルバッテリーの火災件数も急増しているため、PSEマーク対象品となる決定がされました。
このように、今後もいろいろ事態は変化していくことでしょう。大事なのは、現在の私達の暮らしが安全に守られることです。
ひし形の枠と丸型の枠のマーク
更に、PSEマークをよく見ていただければわかると思いますが、PSEマークには、ひし形の枠と、丸型の枠に入った二つのマークがあります。
ひし形のPSEマーク <PSE>は、基本的に壁や天井にある100V、200Vのコンセントに直接繋がって、かつ危険度の高いものが対象です。
パソコンやスマホに電気を供給するACアダプター、コンセントを分配する電源タップ、コンセントプラグなどに対してです。
それらを特定電気用品といういい方をしています。
また、丸型のPSEマーク (PSE)というカテゴリーがあります。 丸型のPSEマーク(PSE)は、特定電気用品ほどの扱いではありませんが、それでも事故の可能性のあるものに対して、「特定電気用品以外の電気用品」という扱いをしています。
冷蔵庫やテレビ、電子レンジなどは、こちらのカテゴリーです。
では照明器具がどのようなジャンルに入るのかですが、白熱電球、蛍光ランプ及びエル・イー・ディー・ランプは、丸形PSE対象です。(直管LEDランプは電気用品安全法の対象外)
イルミネーションライトは、丸形PSE対象です。
エル・イー・ディー・電灯器具は、直接に使用できるプラグがある場合、プラグの方はひし形PSEマークが必要、投光器本体は、丸形PSE対象になります。
PSEマークの照明器具に注意?
照明器具は、一部の特殊な製品は除外されることもありますが、製造することや、輸入・販売に対して、電気用品安全法(PSE)のルールにしっかり従う必要があります。
また、製造・輸入においては製造物責任法(PL法)に従う必要があります。さらに、施工においては電気工事士法の適用を受けることになります。
いろいろ厳しい規制があるから私達の暮らしが守られているのですが、複雑なので正しく理解出来ていなという方々もきっといらっしゃることでしょう。
PSEマークを取得しています
商品の説明では、「PSEマークを取得しています」という表示を見かけることがあります。
このような表示にも注意が必要です。「PSEマークを取得しています」という表示は、業者自身が、それほど電気用品安全法のことを理解していないいい例なのだと思います。
実際に、PSEマークは、取得するものではありません。
PSEマークは、輸入・製造する業者が、電気用品安全法に定められた検査を行って、記録を残し、基準適合性をチェックしたうえで、義務を果たしたことを示すために、PSEマークを表示します。
ですから、国の機関からPSEマークの表示の許可を得ている訳ではありませんし、もちろん、PSEマークを購入するようなものでもありません。
PSEマークが何か正しく言えば、PSEマークとは、ちゃんと適合性検査をしましたという事業者たちの自己申告のシステムです。
ですから、PSEマークを表示しただけで、認証を受けたということではありません。
電気用品の安全性確認は事業者自身による自主検査によるものとされ、特定電気用品においてはそれに加えて第三者機関による適合性検査を行うこととなっています。
丸形のPSEマーク(特定電気用品以外の電気用品)はPSEの自己認証をしている業者が安全性を担保することとなります。
照明器具を購入しようと思っているお客様に安心して使用してもらうためには、必ずPSEの適合確認をする必要があります。
また、特定電気用品と定義している電気製品に対しては、第三者機関による認証が必須となります。
まとめ
いかがでしょうか。私達が安心して使用することができる照明器具である証しとして、PSEマークが表示されていると言っていいでしょう。ただし、PSEマークに過信も禁物です。
PSEマークは、輸入・製造者が、適正に検査などの義務を果たしていなかったとしても、PSEマークを表示すること自体は簡単にできてしまうことも、頭に入れておくといいでしょう。
PSEマークはある程度照明器具を安心して使用できる証明としていいものだと思いますが、PSEマークがあるからと言って、100%安全な電気製品なのかと言えば、それも言いきることができません。
では、照明器具をどのような方法で、安心して購入することができるかといえば、プラスα、インターネットの情報など調査して、信用できる照明器具専門のショップで購入することだと思います。