照明器具を購入しようと、Webページやカタログなどを見ていると「引っ掛けシーリング」「ダクトプラグ(レール用)」といった文字が商品説明に書かれていることがあります。
これらはどういう意味なのかご存知でしょうか?
ペンダントライトなど天井用の照明器具を購入するときは、これらの表記をしっかりと確認して、取り付けたい場所に適したものを選ぶ必要があります。
ここでは、引っ掛けシーリングやダクトプラグ(レール用)とはどのようなものなのかと、それぞれに対応する照明器具の互換性などについてご説明します。
目次
「引っ掛けシーリング」とはどんなもの? プラグはどうなってるの?
「引っ掛けシーリング」とは、天井照明用の配線器具のことを言います。
電化製品を動かすためには、電源につないで電気を供給する必要がありますよね。照明器具も同様に、電源から電気を得ることで点灯することができます。
家電製品などの場合、電源は壁のコンセントから得るのが一般的です。照明器具でも、たとえば置き型のフロアライトやデスクライトなどは、コンセントにつないで使用することが多いでしょう。
では、シーリングライトやペンダントライトなどの天井に取り付けるタイプの照明器具はどうやって電気を供給しているのでしょうか? 照明器具からコードが出ていて、天井からコードをはわせて壁のコンセントにプラグを差して電気を供給することもできますが、見栄えも良くなくあまりしませんよね。
天井に取り付けるタイプの照明器具には天井裏で配線して直接設置するものもありますが、多くの場合、照明器具専用の配線器具を天井に設け、そこから電気を供給する形で設置する方法が用いられます。
こうした場合に用いられる配線器具が、引っ掛けシーリングなのです。引っ掛けシーリングは照明器具に電気を供給するとともに、照明器具の重さを支える役割も担っています。
引っ掛けシーリングにもいろいろな種類がある
一言で「引っ掛けシーリング」と呼んでいる配線器具にも、いろいろな形状のものがあります。主な引っ掛けシーリングの形状として、以下の5種類が挙げられます。
- 角型引掛シーリング(耐荷重5キロまで)
- 丸型引掛シーリング(耐荷重5キロまで)
- 丸型フル引掛シーリング(耐荷重5キロまで)
- フル引掛ローゼット(耐荷重10キロまで)
- 引掛埋込ローゼット(耐荷重10キロまで)
基本的に引っ掛けシーリング対応の照明器具なら、どのタイプの引っ掛けシーリングにも取り付けられるはずです。
ただし商品によって、取り付けられる引っ掛けシーリングの形状に制限がある場合もあるため、注意事項などに目を通したうえで対応する照明器具を購入するようにしましょう。
照明器具を買うときはプラグにも注目しよう
引っ掛けシーリングとは天井の配線器具のことだと言いましたが、正確には天井に取り付けられているのは引掛けシーリングのソケット(受け口)で、「引っ掛けシーリングボディ」と言います。
ここに、照明器具側のプラグ(差し込み口)を差すことで、照明器具に電気を供給することができます。引っ掛けシーリングに対応したプラグは「引っ掛けシーリングキャップ」と呼ばれています。
つまり、引っ掛けシーリング対応の照明器具とは、引っ掛けシーリングキャップを持つ照明器具だと言えます。多くの天井用照明は引っ掛けシーリングに対応しているため、天井に引っ掛けシーリングがある場所であれば、簡単に取り付けや交換することが可能です。
ただし、中には引っ掛けシーリングに対応していない天井用照明器具もあるので、注意が必要です。
ダクトプラグの天井照明器具って?
引っ掛けシーリングに対応していない天井用の照明器具として、近年人気上昇中のダクトレールに対応したペンダントライトやスポットライトが挙げられます。
ダクトレールとは、天井照明を取り付けるためのレール状の配線器具です。レール内には電気が通っていて、対応する照明器具を直接取り付けて使用することができます。 許容電力量や重量の範囲内であれば、複数の照明を取り付けることができるため、ペンダントライトを並べて吊るしたり、スポットライトを複数取り付けたりといった多灯使いがしやすいのが魅力です。
もともとは舞台や商業施設、オフィスなどに使われる器具でしたが、最近では一般家庭にダクトレールを取り付けて照明の多灯使いをする人も増えてきました。
それにともなって、ダクトレール対応の天井照明器具も増えてきたというわけです。 ダクトレールに取り付けられるプラグは「ダクトプラグ」と呼ばれています。 ダクトプラグの照明器具は、そのままでは引っ掛けシーリングに取り付けることができないため気を付けましょう。逆に、引っ掛けシーリング用の照明器具についても、当然そのままではダクトレールに取り付けることはできません。
6畳用・8畳用・12畳用 LEDシーリングライト LOG(ログ)
部屋の大きさに合わせて器具を選ぶことができます。発光面に年輪をイメージしたグラフィックを施した丸太のような形状。日々の「ちょっとした幸せ」の積み重ねが年輪のように記録として刻まれていくようにと思いを込めてつくりました。使うシーンによって、光の色や明るさを調節できます。
税込 23,980円
照明器具を購入するときはプラグにも注目しよう
照明器具を購入する際、まずはデザインや大きさ、明るさなどに注目して選ばれるかと思います。もちろんこれらの要素も大事ですが、接続する配線器具が引っ掛けシーリングなのかダクトプラグなのか、またはその他の方法なのかを確認するのも重要です。
その照明器具を取り付けたい場所にあるのが、引っ掛けシーリングなのかダクトレールなのかにあわせて「引っ掛けシーリング」または「ダクトプラグ(レール用)」と記載のある商品を選ぶようにしましょう。
同じデザインの照明器具でも、引っ掛けシーリング対応のものとダクトプラグ対応のもの2種類が用意されているケースもあります。 たとえば、<MotoM>LED磁器ペンダントライトMPN21です。
こちらは丸みのある小さなツボ型の磁器ペンダントライトで、一灯で使っても良く、複数並べて吊るしても楽しめる商品です。 この商品は、引っ掛けシーリング対応の「MPN21 引掛シーリング」と、ダクトレール対応の「MPN21D ダクトプラグ」が用意されており、配線器具に合わせて選ぶことができます。
こちらの商品に限らず、<MotoM>磁器ペンダントライトシリーズは、どのデザインにも引っ掛けシーリング用の商品とダクトプラグの商品があるので、気になった方はチェックしてみてくださいね。
ダイニングテーブルにピッタリ! マットな質感の磁器ペンダントライトMPN20
ダイニング等お部屋のワンポイントに。清潔感あふれる純白な磁器素材を用いた照明です。自然由来の素材なので、ナチュラルな空間にマッチします。
税込 8,580円
引っ掛けシーリングにダクトプラグの照明は取り付けられる?
磁器ペンダントライトシリーズのように、同じデザインの照明器具に対して引っ掛けシーリング対応の商品とダクトレール対応の商品が用意されている場合は、取り付けたい場所に合わせて選ぶことができます。
しかし、「気に入った照明器具を見つけて接続の方法を確認してみたら、取り付けたい場所の配線器具に対応していなかった……」ということもあるかもしれません。
たとえば「素敵なデザインのペンダントライトを見つけて詳細を確認してみたところ、ダクトプラグの照明器具だった。でも取り付けたい部屋の天井には引っ掛けシーリングしかない……」という場合。
こうした場合、あきらめてほかの照明器具を探すしかないのでしょうか?
先ほどもお伝えしたとおり、引っ掛けシーリングにダクトプラグの照明器具をそのまま取り付けることはできません。
でも、取り付ける方法がまったくないわけではありません。 ダクトプラグ照明を取り付けるためには、ダクトレールを設置すればよいのです。
ダクトレールが一般家庭のインテリアにも多く取り入れられるようになり、最近では引っ掛けシーリングに取り付けて使える「簡易ダクトレール」と呼ばれる商品も多く登場しています。
本格的なダクトレールの設置は手軽にはできませんが、簡易ダクトレールなら、天井にある引っ掛けシーリングを利用して比較的手軽に設置することができるのです。
簡易ダクトレールを引っ掛けシーリングに取り付ければ、ダクトレール上にダクトプラグ照明を取り付けられるようになります。
引っ掛けシーリングしかない部屋でペンダントライトの多灯吊りやスポットライトの複数使いをしてみたい方は、こうした方法を使うと良いでしょう。
引掛シーリングに取り付ける簡易取付型ダクトレール
天井に設置されている配線器具が引掛シーリングで、ペンダントを複数台設置できなかったという方へ。この簡易取付型ダクトレールを設置すれば、ダクトレール対応器具が複数台設置できます。設置するペンダントライト(ダクトレール対応)は別途ご購入ください。
税込 8,800円
ダクトレールに引っ掛けシーリングプラグの照明は取り付けられる?
引っ掛けシーリングしかない場所にダクトプラグの照明を取り付けたい場合、簡易ダクトレールを引っ掛けシーリングに取り付ける方法が良いとご紹介しました。
では逆に、ダクトレールに引っ掛けシーリング用の照明器具を取り付けることはできるのでしょうか? ダクトレールは近年になって人気が高まってきましたが、やはり一般的な引っ掛けシーリング対応の照明器具に比べて選択肢は少ないと言えます。
たとえば、「とても気に入ったペンダントライトを見つけてダクトレールに並べて吊るしてみたいと思ったけど、引っ掛けシーリングにしか対応していなかった……」というような場合です。
このケースは簡単に対応が可能です。ダクトレールに変換アダプターを取り付けることで引っ掛けシーリングボディとして利用することができます。
ダクトレールに引っ掛けシーリング用の照明器具を取り付けたい場合は、ダクトレール用の引っ掛けシーリングアダプターを取り付け、そこに照明器具を取り付けることで点灯することができます。
ダクトレールに取り付けたい照明器具が引っ掛けシーリングにしか対応していなかった場合は、まずはアダプターを購入すると良いでしょう。
引掛シーリングタイプのペンダントをダクトレールに設置できるようにする変換プラグ
引掛シーリングタイプのペンダントライトに取り付けて、ダクトレール(ライティングレール)に設置できるようにするプラグ。ライティングレールVI形ライティングレール用引掛けシーリングボディ(白)と(黒)。色は天井の色や器具コードの色に合わせてお選びいただけます。
税込 902円
まとめ
天井の引っ掛けシーリングやダクトレールとはどのようなものなのかと、それぞれに対応する照明器具の見分け方、対応していない照明器具を使用する方法などについてご説明しました。
照明器具を購入する際は、対応する配線器具にもしっかりと注目して選ぶことで、簡単に取り付けることができます。 配線器具に直接取り付けられない照明器具を使いたい場合は、あらかじめ取り付ける方法を確認して、必要な変換器具なども合わせて購入するようにしましょう。