照明計画とは、部屋の用途やつくりたい雰囲気に合わせて照明の明るさや色、器具の種類や配置を決めていくことです。適切な明るさを確保することはもちろん、用途に合わせた光の色や広がり方、眩しさへの配慮などをトータルでプランニングすることで、快適な住空間が実現できます。北欧インテリアでは、照明の効果やデザインがコーディネートの重要なポイントになるため、照明計画にこだわりながらお部屋づくりを進めてみましょう。
北欧インテリアに欠かせないペンダントライトとは
ペンダントライトとは、コードやチェーンを使って天井から吊り下げるタイプの照明器具です。シャンデリアのような大型タイプもありますが、一般的なペンダントライトは照らす範囲が広くないので、室内のメインとなる照明ではなく、補助的な役割を担う照明器具として使われます。おしゃれなペンダントライトは、点灯していない時も器具自体のデザイン性を楽しむことができます。
種類・効果
ペンダントライトには、サイズやデザインなど様々な種類があり、光の効果やインテリア性も異なります。電球などの光源がシェードで覆われているとライトの真下を照らし出すため、スポットライトのようにメリハリのある空間がつくれます。光源が見えているライトは光が広がるため、比較的広い範囲を明るく照らしたい場合に適しています。シェードのサイズによっても印象が異なるので、存在感のあるライトを一灯でコーディネートしたり、小ぶりなサイズを複数個並べて使うなど、必要な明るさを確保しながらインテリアとしても楽しんでみてください。
取り付け方法
ペンダントライトは、ほとんどの場合引っ掛けシーリングによって取り付けることができます。人が通る場所に設置する場合には頭が当たらない高さに吊るす必要がありますが、あまり高い位置だとペンダントライトの良さが失われてしまうため、190cm~200cm程度を目安に設置しましょう。テーブルの上など、邪魔にならない場所に設置する場合には、照明が効果的に取り入れられるように目線より少し上辺りから照らせるように設置すると良いでしょう。ダイニングでは、テーブルから70cm~80cm程上の位置から照らすことで、テーブル全体が明るくなり見た目のバランスもよくなります。また、レール上の好きな位置に照明が取り付けられるダクトレールを使えば、複数のペンダントライトを並べて設置したい時にも便利に活用でき、照明器具を増やしたい場合にも簡単に取り付けられます。
ペンダントライトが似合う北欧インテリアの特徴
寒い時期が長く続く北欧の暮らしでは、家で家族と過ごす時間が長くなるため、快適な住空間がつくれるようにインテリアにこだわった住まいづくりが行われています。寒い地域では夜も長くなるので、北欧スタイルでは照明計画が重要なポイントになるのです。
インテリアの選び方
北欧インテリアの基本としては、シンプルで温かみがあり、ナチュラルな風合いが似合う空間が理想的です。室内がより明るく広く見える白を基調にしながら、丸みのあるデザインや木・ファブリックなどの素材が取り入れられます。シンプルでありながら洗練されたデザインが魅力的な北欧家具や、北欧ならではの大胆なデザインが目を引くファブリックアイテムも、北欧インテリアを盛り上げてくれる、コーディネートに欠かせないアイテムです。照明計画では、照明器具自体のデザインも楽しめるようなアイテムを選び、スタンドライトやペンダントライトなどを上手に組み合わせて多灯照明を取り入れてみましょう。
北欧スタイルの種類
同じ北欧スタイルの中にも、北欧ナチュラルや北欧モダンなどの種類があります。北欧ナチュラルは白やベージュなどの淡い色をベースに、優しく温かみのある雰囲気に仕上げられます。北欧モダンは部屋全体の色味をトーンダウンさせ、直線的なデザインや無機質な素材も取り入れながら仕上げられます。北欧スタイルの基本となる要素は同じでも、使う色や素材、デザインなどが異なるだけでお部屋のイメージは大きく変わります。
ペンダントライトを取り入れた北欧インテリアのコーディネート術
住空間を大切にする北欧のインテリアスタイルを取り入れることで、快適でおしゃれな暮らしが手に入れられます。親しみやすい北欧インテリアは、住まいのあらゆる場所に取り入れられます。
リビング
リビングは住まいの中でも広い空間になるので、ペンダントライトはスポット的に補助照明として取り入れると良いでしょう。ダウンライトやフロアライトなどを組み合わせれば、北欧インテリアに最適な多灯照明が叶えられるだけでなく、奥行きが強調されてお部屋が広く感じられます。広いスペースにもバランスよく収まるように大きめサイズを選び、リビングの中央にインテリアの主役として取り入れたり、ソファやセンターテーブルの上に吊るして夜のリラックスタイムを楽しむなど、自分好みの空間を演出してみましょう。天井から吊るすペンダントライトは目に留まりやすいので、思い切って北欧のデザイナーズ照明を取り入れてみるのもおすすめです。
ダイニング
ペンダントライトは、おしゃれな食卓を演出するために欠かせないアイテムです。ダイニングテーブルの上にお気に入りの照明を吊るせば、料理の色も鮮やかに引き立てられ、家族のだんらんを明るく照らし出してくれます。ライトの位置はテーブルの中央にくるように吊るし、複数のライトを設置する場合にはテーブル上にバランスよく並ぶように調整しましょう。電球の色は、白っぽい光よりも電球色のような温かみのある光を選んだ方が食事をより美味しそうに見せることができます。ナチュラルな木製のテーブルや曲線的な円形テーブル、ファブリック素材を使ったチェアやデザイナーズチェアなど、北欧テイストなアイテムを存分に楽しめるダイニングに仕上げてみましょう。
キッチン
キッチンの手元を照らす照明として、ペンダントライトをおしゃれに取り入れることができます。特に対面キッチンでは、小ぶりなライトを複数個並べてコーディネートするだけで、カフェのような空間をつくることができます。北欧インテリアでは、小物類のディスプレイもコーディネートのポイントになるので、ウォールシェルフなどのオープン収納を使って雑貨やグリーンを飾ってみましょう。カップやお皿など、北欧デザインの食器を見せる収納としてディスプレイしても素敵です。
寝室
リラックスタイムを過ごす寝室では、照明の効果やカラーコーディネートが重要なポイントになります。明るすぎないペンダントライトは寝室インテリアに適しており、照明の効果でお部屋のムードを盛り上げることができます。寝転んだ状態でもライトの光が直接目に入らないように、シェードの形や素材にも気を配りながら照明を選ぶと良いでしょう。北欧インテリアで使われる淡い色合いをベースカラーとして取り入れ、アクセントカラーを小物類でコーディネートするとまとまりが良くなります。寝室には北欧インテリアに欠かせないファブリックアイテムが多いので、ベッドリネンやラグ、カーテンなどを使って北欧テイストなデザインやカラーを取り入れてみてください。
まとめ
シンプルでナチュラルな空間がつくれる北欧インテリアは、幅広い世代が親しみやすく、住まいのあらゆる場所に取り入れられます。照明計画がポイントになるインテリアスタイルでは、ペンダントライトを始め、様々な照明器具を組み合わせることで、印象的で温もり溢れる空間がつくれます。