階段をただ上り下りするだけの空間にせず、おしゃれな照明器具を取り付けて素敵なインテリア空間にしたいという方も多いのではないでしょうか。
本記事では、階段照明の選び方や、失敗例から学ぶ対策について解説しています。どんな階段照明を選ぶか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
階段をおしゃれにする照明の選び方
階段をおしゃれにする照明の選び方を見ていきましょう。
- 家の雰囲気に合わせてデザインを選ぶ
- 適切な明るさ・色を選ぶ
- 邪魔にならない位置につけられる照明を選ぶ
- 人感センサーをつけるかどうか検討する
それぞれの選び方について見ていきましょう。
家の雰囲気に合わせてデザインを選ぶ
まずは家の雰囲気に合ったデザインを選ぶことです。
例えば家の内装がナチュラルな雰囲気ならその雰囲気に合う照明器具を、和モダンな雰囲気の内装なら和紙などを使った和風の照明器具を、といったように空間のテイストに合致するものを選びましょう。
照明器具のデザインが気に入ったからといって、全体を考慮せずに照明器具を選んでしまうと、空間全体で見た時にチグハグした雰囲気になる可能性があります。
まずは、自分の家の内装のテイストをしっかりと理解し、方向性を決めた上で照明器具のデザインを選んでください。
適切な明るさ・色を選ぶ
次に場所に適した明るさと色を選ぶことです。
例えば、玄関や廊下、階段などは明るくしすぎない方が良いとされています。
これは、玄関などを過剰に明るくするとそこからリビングや居室に移動した時に対比効果によって暗く感じてしまうことがあるからです。
人の目は明るさの差に敏感なため、玄関などは明るくしすぎず、リビングや居室はしっかりと明るさを確保した方が良いです。
また、玄関などに使用する電球の色は、オレンジ色の電球色がおすすめです。
これは、電球色の色にリラックス効果が期待できるためです。
特に階段は寝る前に寝室に移動する時に使うことが多くなるため、睡眠の質を上げるためにもリラックス効果のある電球色を使う方が良いでしょう。
蛍光灯のような明るい光や青白い光は、脳を活性化させてしまって目が覚めてしまうため、睡眠の妨げになる可能性があります。
邪魔にならない位置に付けられる照明を選ぶ
階段の壁に照明をつける場合、邪魔にならない位置につける必要があります。
設置する高さが低いと階段を上り下りする時に目線に入って圧迫感を感じたり、頭をぶつけてしまう可能性があります。
反対に設置高さが高すぎると電球交換やホコリ掃除をする時に手が届きにくく作業が大変になります。また、高すぎる位置に設置すると照明器具が目立たなくなってしまい、せっかく選んだおしゃれな照明器具を楽しめなくなるでしょう。
照明器具を取り付ける真下の段から2.1m以上の高さが設置高さとしておすすめです。
この高さであれば、長身の方でも照明器具に頭をぶつけることはなく、適度な高さなので電球の交換もしやすくなります。
お気に入りの照明器具も目立たせることができる高さでもあります。
人感センサーを付けるかどうか検討する
人感センサーには、センサーが照明器具に内蔵されたタイプと別売りのセンサーを照明器具に連動させたタイプの2つのタイプがあります。
階段照明では人感センサー付きの照明を選ぶ方もいます。
これは、夜中に階段を利用する際にスイッチを探す手間が省けるなどのメリットがあるからです。
ただ、センサーの場所によっては人が少しでも通るたびに照明が点灯して電気を消費してしまうため、センサーを取り付ける場所はしっかりと選ばなければなりません。
また、照明器具によっては人感センサーに対応していない器具もあるので、購入前に商品が対応しているかどうかを確認するようにしましょう。
階段形状に合わせて照明を選ぶポイント
続いて、階段形状に合わせて照明を選ぶポイントをみていきましょう。
ここで紹介する階段形状は、以下の4パターンです。
- 折り返し階段
- 直線階段
- 吹き抜け階段
それぞれのパターンの階段で照明を選ぶポイントを解説していきます。
折り返し階段の場合
折り返し階段の場合、折り返しの部分に壁付の照明器具を取り付けます。
これにより、階段全体をしっかりと照らすことが可能です。
階段の折り返し部分の左右の壁の角に照明をつける場合が多いですが、窓がない階段なら折り返し部分の正面に1つ照明を取り付けるのも良いでしょう。
折り返し階段は独立した空間になりやすいため、おしゃれな階段照明を設置して演出するのがおすすめです。
直線階段の場合
直線階段の場合は、階段の途中にブラケットライトを2つ設置するのがおすすめです。
ブラケットライト1つでは階段全体を満遍なく明るくするのは難しいですが、2つを直線階段の壁に均等に設置すれば、階段空間の明るさを確保することができます。
吹き抜け階段の場合
吹き抜け空間がどのくらいの大きさかによって変わってきますが、吹き抜け階段の照明を考える場合、吹き抜けでつながっている空間全体で照明計画を考えましょう。
吹き抜け空間に大きなペンダントライトを取り付けて、吹き抜け空間と階段空間をまとめて明るく照らすのもおすすめです。
また、リビングの吹き抜けに階段を取り付けているのであれば、階段とリビング空間でバラバラに照明器具をつけずに、空間をまとめて一体で照明計画を立てるとバランスよくおしゃれなコーディネートが可能です。
階段照明選びでよくある失敗例と対策
最後に階段照明選びでよくある失敗例と対策についてみていきましょう。
これから階段照明を考える方は、失敗・後悔しないためにもどんな失敗例があるのかを知っておくことをおすすめします。
思ったよりも階段が暗い・明るい
自分がイメージしていたよりも照明が暗かった・明るかったという失敗はよくあります。
例えば、天井付のシーリングライトを階段に使用した場合、天井近くは明るく照らすものの、階段まで光が届かず階段空間が暗くなってしまうことがあります。
また、階段をしっかりと明るくしたいからとダウンライトを多くつけすぎると、眩しく感じることもあるでしょう。
階段が明るすぎると、リビングや居室が暗く感じてしまうことがあります。そのため、階段照明は適度な明るさにする必要があります。
明るすぎた・暗すぎたという失敗を避ける対策は、照明に詳しい専門家に適切な数での照明計画を設計してもらうことです。
専門家に照明計画をお願いすると、適切な明るさにするにはどのくらいの数の照明が必要になるのかをしっかりと計算もしてくれるので、安心して任せられます。
とにかく明るくしたいからといって、照明をたくさんつけると費用もかかってくるため、専門家に相談する方がコストも抑えられるのでおすすめです。
スイッチの位置が遠くて使いにくい
スイッチの位置が遠くて使いにくいという失敗例もよくあります。
特に階段のスイッチは、動線上に設置しないと消し忘れて無駄に電気を消費してしまうこともあるでしょう。
また、夜中に階段を使う際に、階段の近くにスイッチをつけないと真っ暗な中で階段照明のスイッチを探さなければならずとても不便です。
スイッチの位置は平面図を見ながら決めますが、その時に自分がどのように移動するかシミュレーションして見ましょう。
新築の場合、家が完成する前に現場での打ち合わせがあるので、その時にスイッチがどこにあると使いやすいのかをイメージしてみるのもおすすめです。
照明の位置が高すぎ・低すぎ
階段照明の選び方で、照明の位置について解説しましたが、照明の位置が高すぎたり低すぎたりすることもよくある失敗例です。
照明の位置が高すぎると、階段の隅々まで明かりが広がらず暗い部分ができる可能性があります。
また、照明の位置が低すぎると階段の上り下りで邪魔になったり頭をぶつけてしまうこともあるでしょう。
適切な高さは先にも述べたように、照明直下の踏み板から2.1m以上の高さです。
この高さであれば照明も邪魔にならず、高すぎで明かりが下まで届かないということはないでしょう。
階段にシーリングライトをつけたら暗かった
シーリングライトは天井付の照明のため、吹き抜けのある階段に取り付けても階段まで明かりが届かない可能性があります。
そのため、階段照明としてはシーリングライトはあまり向いていません。
階段の場合、シーリングライトではなくダウンライトやブラケットライトなど、しっかりと階段を明るく照らしてくれるタイプの照明を選んでください。
まとめ
階段照明の選び方や失敗例について解説しました。
階段照明を選ぶ際には、明るさをしっかりと確保すること、階段の上り下りで邪魔にならないようにすることなど安全面を第一に考える必要があります。
安全面をしっかりと考慮した上で、デザイン性の高い照明を選ぶことで階段空間をよりおしゃれにコーディネートすることが可能です。