賃貸住宅の場合でも、好きな照明で好きな空間を作っていきたいですよね。
そのためのチェック項目をお伝えしていきます。
賃貸の場合は、すでに部屋についている照明の差し込み口を使って照明を使うことが一般的です。そんな差し込み口である照明器具について見ていきます。
代表格は、引掛シーリングです。引掛シーリングとは、二つの線状の穴に差し込み電源をとるスタイルです。カチッと回すことで取り付けが可能で、背の低い方でも設置しやすく最も一般的な照明器具です。
そんな引掛シーリングですが大まかに5種類あります。これを総称して引掛シーリングと呼ばれます。
ちなみに、1979年に業界規格としてこの引掛シーリングが採用されました。そのため、ほぼ一般的と言っても差し支えないかと思います。5つについてはのちほど見ていきます。
もうひとつ、ダクトプラグがあります。レールのような形状が天井についている場合には、ここに照明の電源を入れ込み光を照らすことができます。
ダクトプラグに関しては、照明のみならず、スピーカーの電源もとることができるなど非常に便利です。レール状のため、小さな照明をいくつかさまざまな方向に向けて間接照明的に使う方法も人気です。
ダクトプラグがついていない、引掛シーリングのみの部屋でも引掛シーリングを電源に、レール状に照明を並べることができる引掛シーリングに設置できる簡易型ダクトレールも存在します。
さて、引掛シーリングが一般的とお伝えしましたが、種類は複数存在します。内見時にどんなタイプの器具がついているかチェックしましょう。それによって耐えられる照明の重量も変わってくるため、細かく見ていきます。
角形引掛シーリング
直方体の形をした引掛シーリングです。和室によく使われています。理由は、和室の天井に通っている細長い木材や竿縁の幅に近く、並べても違和感がないことからです。
和室で使われているだけあり、早い時期からこちらは使われてきました。
木造住宅にもよく見られ、吊るすタイプのペンダントライトなど比較的軽量な照明に適しています。
丸型引掛シーリング
丸型引掛シーリングについてです。今度は丸い形状です。そのため天井での設置面積が広く、照明を安定して取り付けやすいメリットがあります。また、丸型引掛シーリングを使うと、照明の取り付けが比較的容易である点も特徴です。
丸型フル引掛シーリング
続いては、先端につばのような出っ張りがある丸型フル引掛シーリングです。
この出っ張りによって安定性がさらに向上します。ですが、少し大きくなるため見た目に若干スッキリ感が損なわれてしまうデメリットもあります。
フル引掛シーリング
ここまで角形引掛シーリング、丸型引掛シーリング、丸型フル引掛シーリングの3種類はいずれもものによって異なりますが概ね3kg〜5kgです。
続いてのフル引掛シーリングの耐荷重は約10kgと言われています。そのため扇風機のようなシーリングファンの取り付けや大きな照明の取り付けも可能になります。
大きな違いは、左右に金属のツメがついている点です。こちらはツメを使って天井に打ち付けられているため、重たい照明にも対応可能となっています。
ロフトなどがあり高い天井の部屋にはついていることが多く、合わせてチェックしてみてください。
引掛埋込ローゼット
5つ目の最後です。こちらは名前が変わります。左右のツメによって天井に止めることができ、耐荷重は約10kgです。また薄い設計でデザイン面にも優れます。
ちなみに「ローゼット」とは英語で円花飾りの意味があるようです。語源はバラのローズから。薄型でシャープな設計は、どんな照明ともマッチします。
絶対に自分でやってはいけない方法
設置についてです。5種類全て、電気工事士による工事が必要です。大家さんに許可をとる必要もあります。そのため、こちらはあくまで賃貸物件でどんな照明器具がついているか確認してみる際の参考にしていただければと思います。
まとめ:器具の種類
引掛シーリング5種類をみてきました。簡単にまとめてみます。
・角形引掛シーリング:木造住宅に多い。耐荷重3〜5kg。
・丸型引掛シーリング:安定性アップ。耐荷重3〜5kg。
・丸型フル引掛シーリング:つばによりさらに安定性アップ。耐荷重3〜5kg。
・フル引掛シーリング:ツメにより耐荷重約10kg。
・引掛埋込ローゼット:ツメにより耐荷重約10kg。デザイン性も◎。
用途やデザイン、設置場所によって合う照明器具は変わってきます。これら照明器具に関しては購入することも可能です。
工事は必要ですが、どうしてもという場合は事前に大家さんの許可を取って、電気工事士に依頼してみましょう。
相場は5,000円〜10,000円ほどの相場になります。設置位置などによって異なるため必ず事前に見積もりを取ってから依頼するようにしましょう。
ロフトなど高い位置に取り付けたい場合など、可能性が0ではないことは頭のすみに入れて置いてもいいかもしれません。
また、ダクトレールについて、冒頭触れましたが、設置されていれば照明の幅が広がります。もし、複数の照明を取り付けることができるダクトレール設置されていなくとも引掛シーリングに簡易式のダクトレールを取り付けることが可能です。
フル引掛シーリングや引掛埋込ローゼットがついていれば約10kgまでダクトレールの重さを含めて照明を取り付けることが可能になるため、照明の設置幅が広がります。ダクトレールのみの購入ももちろん可能ですので、空間づくりの際に検討してみても良さそうです。
ダクトレールを取り付ける際に天井に穴を開けないモデルもありますので、見てみてください。
照明の器具について詳しくみていきました。引掛シーリングと一括りにされがちな賃貸の建物での照明器具ですが、用途によって種類が異なります。新しい部屋での光の空間をスムーズに作れるよう、器具選びの参考になれば幸いです。