照明にこだわると空間の魅力が格段に上がる
照明は明るさを確保するだけでなく、空間の魅力を格段に上げる意匠的な役割も持っています。
照明の光の広がりや光の色、デザインなど、いろいろな要素によって空間の印象が変わります。
注文住宅では賃貸と違い照明の計画を自由に決めることができます。
注文住宅で間取りやデザインを決めるときは、照明計画にもこだわって魅力的な空間をつくっていきましょう。
なんで照明にこだわると空間の魅力が上がるの?
照明の効果はわかりづらいですが実は居心地に大きな影響を与えています。
照明計画をきちんとすることによって居心地が良くなり空間の魅力も上がります。
例えば、ベットに寝転んだ際に視線の先に光があるとまぶしく感じると思います。
この居心地が良いとは言えない状況が家の中に散在していると魅力的な空間はつくれません。
その空間で過ごすシチュエーションや時間帯を考えて照明計画をすることで空間の魅力が上がります。
どんなことを意識して選べばいいの?
まずはその空間で過ごすときのシチュエーションを具体的にイメージしましょう。
平日と休日でも違いがあるかもしれません。
リビングならテレビを見たり、ご飯を食べたり、本を読んだりと過ごし方によって適切な照明の状態が変わってきます。
特にリビングのようにさまざまな過ごし方をする場所は、複数の照明を組み合わせることをおすすめします。
逆に寝室のようにリラックスすることがメインの空間は、光が直接見えないタイプの間接照明などがおすすめです。
寝室などの落ち着いた雰囲気が求められる空間は、他の部屋と明るさのギャップをつくることでより魅力が感じられます。
照明の光が空間に与える影響
照明は機能性や意匠的な役割の他にも人間の生活リズムに関わる重要な役割を果たします。
照明が空間に与える影響を知ることで、空間の魅力を上げるために効果的な照明計画のテクニックを知っていきましょう。
照明と体内リズムの関係
照明は人間の生活リズムにも密接に関わっています。
それは「光」が体内時計を正常に保つのに重要な役割を担っているためです。
適切な光を浴びていない日が長く続くと体内時計のサイクルがずれてしまい健康面にも悪い影響が及ぶことがあります。
室内にいても外にいるのと同じように人間にとって適切な光を浴びることができる環境づくりが重要になってきます。
適切な光とは
人間にとって「適切な光」とは、太陽光のことを指します。
体内リズムは太陽光と密接に関係しているため、室内のあかりは出来るだけ太陽光に近いものにすることが理想的です。
例えば、太陽の光の色を室内にも取り入れることで体内リズムを整えることができます。
時間と共に変化する太陽の光の色は、お昼ごろは白や青色に近いものとなり、夕方になると赤味が強くなります。
日中過ごすことが多いリビングでは、お昼ごろの太陽の色に近い白色の照明を選び、夜の時間を過ごす寝室では夕方の太陽の色に近いオレンジ系の照明を選ぶことで、体内リズムを整えていくことができます。
照明にこだわるためのポイント
ここまで照明が空間や人に与える影響ついて説明してきました。
ここからはどういうポイントにこだわることで、空間の魅力が上がるのかを細かくお話していきます。
照明の数や配置を考える
空間の魅力を上げるには照明の種類や数、配置も重要です。
明るい照明ひとつで部屋を均一に明るくすることは簡単ですが、それだけだと魅力的な空間にはなりません。
さまざまな時間を過ごすリビングの場合は、日中はシーリングライト(天井に直接設置するタイプの照明)で明るく照らし、夜はダウンライトやスタンドライトなどを組みわせることで雰囲気をつくるなどシーンによって切り替えられるようにするのがおすすめです。
落ち着いた雰囲気が求められる寝室は、光が直接目に入らない間接照明を使うことで、ぼんやりとした優しい光がリラックスした空間をつくりだします。
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内装と照明で相乗効果を生み出す
照明計画は内装デザインとの相乗効果によってさらに魅力的な空間にすることができます。
例えば、凹凸のある左官仕上げの壁は、照明を当てることで陰影がさらに美しく際立ちます。
他にも、空間にアクセントを与えるブラケットライトもおすすめです。
ブラケットライトとは、壁に取り付けるタイプの照明のことを指します。
廊下の壁などに均等に配置することで部屋の奥行きを作り出すことができます。
必要な明るさを確認する
同じ部屋でもリビングなど多用途に使う部屋は、シーンによって必要な明るさが変わります。
それぞれのシーンで必要な明るさは「JIS照度基準」というもので目安が定められています。
「照度」というのは、光が当たっている面の明るさの度合いのことを指します。
単位は「lx:ルクス」で表わされ、数値が大きいほど明るくなります。
「JIS照度基準」によってシーン別で推奨されている明るさは下記のようになっています。
・勉強・読書:500~1000lx
・団欒・娯楽・遊び:150~300lx
・化粧:200~750lx
このように、同じ空間でもシーンによって必要な明るさが異なるため、明るさを調整できる計画にしておくことも重要です。
明るさの調整
シーンによって照明の明るさを変えたいとき、手軽に調整する方法はいくつかあります。
注文住宅では、設計段階から照明の計画をしておくことで、条件にしばられずに自由に考えることができます。
ここでは注文住宅でおすすめの方法をご紹介します。
注文住宅でおすすめなのは、スイッチ一つでシーンごとに明るさを変えることができる機能をもった照明です。
最近では、スマートフォンで操作できる商品も増えているため、手軽に取り入れることができます。
また、明るさだけではなく、照明の色温度も変えることができる「調色調光照明」も主流になってきています。
スイッチ一つで照明の設定を変えられるため、複雑な配線工事も不要となり工事費が抑えられる可能性もあり一石二鳥です。
6畳用・8畳用・12畳用 LEDシーリングライト LOG(ログ)
発光面に年輪をイメージしたグラフィックを施した丸太のような形状。日々の「ちょっとした幸せ」の積み重ねが年輪のように記録として刻まれていくようにと思いを込めてつくりました。見た目だけでなく使うシーンによって、光の色や明るさを調節できます。部屋の大きさに合わせて6畳用・8畳用・12畳用から選べます。
まとめ
照明計画について少しでも理解していただけましたでしょうか。
工事が完成してから照明を変更するのは、大掛かりな工事が必要になります。
照明の特性を理解した上で、設計当初からきちんと計画して理想の空間をつくっていきましょう。