ホテル照明って普通の照明と違うの?
ホテルはお金を払って泊まる場所として「非日常的な体験」が求められます。
さらに、疲れを癒す場所としてリラックスできる空間であることが必要です。
そのため、ホテル照明は、非日常的な体験を生み出すための考え方を知る必要があります。
ホテル照明の特色
照明によって非日常的な体験を生み出すためには、日常的な体験をしている住宅との違いを感じる空間である必要があります。
体験の違いを生み出すための工夫として、明るさの明暗が重要な要素となります。
住宅では機能性が重視され「均一な明るさ」が求められます。
非日常的な体験では「コントラストのある明るさ」が求められます。
「コントラスト」は、照明で暗い部分と明るい部分をつくることによって生まれます。
明るさにコントラストをつくることで、ドラマチックな空間を演出する効果があります。
また、ホテル照明にとって「色温度」も重要な要素になります。
照明の製品情報に記載されている「4000K(ケルビン)」や「3500K(ケルビン)」などの数値が色温度を指しています。
数値が低いほど光の色味がオレンジ色に近くなり、数値が高いほど光の色味が青色に近くなります。
ホテルなどのリラックスする空間では、光の色味を電球色と呼ばれるオレンジ色にすることがおすすめです。色温度の数値にすると2400〜3000K(ケルビン)が電球色に当たります。
色温度をあたたかみのあるものにすることで感じ方が変わり、空間の雰囲気も変わります。
このように、日常とは異なる旅行や記念日など特別な空間を過ごすことを期待して泊まるホテル空間において、照明は重要な役割を果たします。
ホテル照明のポイント
ドラマチックな空間を演出するため「コントラストのある明るさ」を計画するには分散配置をすることがポイントの一つです。
照明を分散配置していくことで、光の当たらない暗い場所をつくることができます。
一つの照明で明るさを確保するのではなく、明るさをバランスよく組み合わせていくことを意識しましょう。
そして、時間帯や過ごし方によってそれぞれの照明を消したり、つけたりとコントロールできるように計画していくのもポイントです。
注意点としては、「コントラストのある明るさ」をつくることで「暗い」と感じる可能性があります。ホテルは日常的に過ごしている空間と明るさのギャップがあるため、暗い印象をネガティブに感じることを避ける必要があります。
そのためには、デザインと照明の相乗効果で高級感のある空間を演出すること、洗面所など機能的な空間は明るさをきちんと確保することが重要です。
ホテルにはどんな照明があるの?
ホテルは特に客室の中に照明のこだわりが詰まっています。
ホテル照明にはどのようなこだわりがあるのかを意匠面や機能性に着目して紹介していきます。
ヘッドボード
ホテルの満足度はリラックスした時間を過ごすベッド周りの環境によって大きく変わります。
その中でもヘッドボードは重要な役割を果たします。ヘッドボードとは、枕元にある板のことを指します。
ヘッドボードは装飾的な意味合いもありますが、ホテルでは充電機能や小物置き(スマートフォンやペットボトル等)など様々な機能を持っていることが多いです。
ベッドの上では本を読んだり、スマートフォンを使用したりと手元を明るく照らす必要性があるためヘッドボードに「読書灯」と呼ばれる小さめの照明を設置します。
また、読書灯のスイッチもヘッドボードに設置することで、ベッドから出ないで明かりを消して眠りにつくことができます。
寝る直前のリラックスした時間に読書灯の心地よい明るさで時間を過ごすのも空間を楽しむ方法の一つです。
ベッドのヘッドボードに設置する調光機能付きの読書灯MBK023-DIM
手元を自分好みの明るさに調節可能で使いやすいです。回転式スイッチで簡単に点灯・消灯。無段階で明るさの変更が可能です。
フロアライト
フロアライトとは、床に置くスタンド型の照明のことを指します。
背が高いものが多く存在感があるため、フロアライト一つで空間の印象が大きく変わります。
電源があれば電気工事不要で設置することができるので他の照明に比べて簡易的に設置できるのも特徴です。
ソファの横や部屋の隅に設置することで、明るさを確保する補助照明として活躍します。
間接照明
間接照明は、光が直接目に入らない照明のことを指します。
ぼんやりとした光のため優しく温かい雰囲気を演出できます。
取り入れる場所としては、ベッドやデスク周辺がおすすめです。
間接照明を使うことで部屋のグレードを上げることができるため、ぜひ取り入れてみてください。
ミラーライト
ミラーライトとは洗面所に設置してある鏡についている照明のことを指します。
洗面所は鏡を見ることや家電製品を使う機会が多いため機能性が重要視されます。
その中でも照明は鏡を見るという行為を補助するため重要な役割を果たします。
また、狭い空間の中でも高級感や居心地の良さを演出するため意匠性も必要になります。
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ホテル照明を特注でつくるメリット
先ほど紹介したこだわりの詰まったホテル照明は、特注でつくることでメリットがたくさんあります。
既製品でもたくさんの選択肢がありますが、特注でつくることによってコストの削減につながったり、空間の魅力が高まります。
ここでは特注でつくるメリットをご紹介します。
コストの削減
ホテル照明は特注でつくることでイニシャルコストを削減することができます。
特に「照明+家具」のように複数の要素が組み合わされているものは、特注家具にするメリットがあります。
例えば、ヘッドボードのように背板にプラスして照明(読書灯)がついているものも特注家具にするメリットがあるアイテムの一つです。
背板と照明(読書灯)を一体型で制作することで全てを海外製造としコストを抑えることができ、現場での取付工事も不要となります。
ヘッドボードなど各客室に1つ以上ある数量の多いものは、少しの負担が大きなコスト削減につながります。
一括で管理できる
ホテル照明を特注でつくることで、設計から納品まで一元管理することができます。
発注業務が複数社から 1 社になることで管理の手間が減ります。
また、1社にまとめることで、客室内の複雑な配線も無理なく設計を進めることができます。
理想の空間がつくれる
ホテル照明を特注でつくることで細部までデザインにこだわることができます。
内装のデザインと特注品のデザインを合わせることで、統一感のある空間をつくれるのもメリットのひとつです。
また、同じホテル内でも部屋によって形状やテイストが異なる場合は、その部屋に合わせてオリジナルのデザインにすることで空間のグレードが上がります。
まとめ
今回はホテル照明の特色から特注でつくるメリットまでご説明していきました。
1966年創業 照明メーカーのオリンピア照明のオリジナルブランドMotoM(モトム)は、ホテル・商業施設・住宅向けに〈照明付きオーダー家具〉を小ロットから生産・販売を承ります。
日本の家具メーカーで豊富な経験を持つスタッフと長年多くの照明器具を製作しているスタッフが、お客様のご要望に合わせた〈照明付きオーダー家具〉をご提案します。
これを機にぜひ家具と照明のプロフェッショナルに相談してみてはいかがでしょうか。