快適に生活できる住まいづくりには、適切な照明器具の選択が欠かせません。しかし、自分で照明選びをする場合、デザインや価格だけに目が行ってしまいがちです。明るさや使い勝手、インテリアと調和させるコツなどについて専門的な知識がないと、どの照明器具を選ぶべきか迷ってしまうことも多いでしょう。そこで今回は、お住まいの新築やリフォーム、お引っ越しの機会に、照明器具を選ぶ際のポイント照明の基礎知識について解説します。
照明の役割は?
照明には様々な用途とそれぞれの役割があります。
部屋全体を照らす役割を持った照明
シーリングライトやダウンライトなど、部屋全体を明るく照らす役割を持つ照明器具です。リビングやキッチンなどの主要なスペースに適しています。
間接照明
間接照明は、直接照らすのではなく、壁や天井などに反射させる照明方法です。柔らかい雰囲気を演出し、リラックスした空間を作り出します。
目的別に設置された照明
キッチンの手元灯や読書灯など、目的に合わせて配置される照明器具です。明るさが必要で集中して作業する際などに重宝します。
照明の重要性
照明を選ぶ際に検討するべきポイントと照明が与える影響について紹介します。
照明の影響力
照明器具は単なる部屋を明るく保つだけでなく、インテリアの雰囲気や使い勝手に大きな影響を与えます。
◆視覚的なストレスの軽減
適切な明るさは、見づらさやまぶしさをなくすなど視覚ストレスを軽減します。
◆インテリアの演出
照明は室内空間でアクセントとなり、雰囲気を変える力があります。ご自身の好みのテイストやインテリアとの調和を考えながら選びましょう
◆体内時計の調整
地球の周期が24時間であるのに対し、人間の身体の体内時計は25時間サイクルです。このお1時間のズレを調整するのに、太陽光を含む光で調節するのが効果的だと言われています。朝の光は体内時計を早め夕方の光は体内時計を遅らせることができるのです。これと同様に、時間帯による照明の色の使い分けや適切な明るさに設定することは睡眠リズムを整える効果を持っています。
適切な照明器具の選び方
照明選びにおいて、おさえるべきポイントについて解説します。
◆部屋の使い方
各部屋の使い方に応じて、必要な明るさや照明のタイプを選びましょう。作業するスペースやリラックスしたい場所など、用途によってピッタリな照明は異なります。
◆インテリアとの調和
現在のインテリアデザインに合った照明器具を選び、部屋全体の調和を考えましょう。
◆簡単デザインチェンジも可能!
照明を変えるだけで、お部屋の雰囲気がガラリと変えることもできます。
◆ランニングコストを確認する
近年、無駄なエネルギーを使わず、交換スパンの長いLED照明の需要が高まっています。電気代の節約だけでなく、省エネで環境への配慮ができること、すぐに明るくなることが人気の理由です。初期費用が高額になりがちなので、予算や用途に応じて使い分けしましょう。
照明の色の違いと効果
照明の色は、主に電球色、温白色、昼白色、昼光色の4つに分けられます。この色は、「色温度」と呼ばれる数値とK(ケルビン)という単位で表されます。数値が低いほどオレンジに近くなり、数値が高いほど青白い光となります。これらの色の違いを理解することで、照明を通じて好みや使用環境に合わせた快適な空間を演出することができます。それぞれの色の特徴とどのような効果をもたらすかについてそれぞれ紹介します。
電球色
色温度:約2,700Kから3,000K
電球の色のような暖かみがあり、オレンジや黄色がかった柔らかい光です。リラックスした雰囲気を演出し、くつろぎの空間を生み出します。寝室やリビングなどで多用されています。
温白色
色温度:約3,500K前後
夕焼けや朝焼けのような薄いオレンジ色の光です。リビングやダイニングなどくつろぎの空間で選ばれることが多いです。また、和室の雰囲気にもよくあいます。
昼白色
色温度: 約5,000K前後
あたたかな太陽のような自然な色合いの光です。照明の色による色の見え方のズレが置きづらいので、食材の色や焼き加減のチェックが必要なキッチンやメイクの色味を確認する洗面化粧台などでよく使われています。
昼光色
色温度: 約6,200Kから6,500K
太陽の日差しのような青白いさわやかな光です。人間の脳を活性化させる効果があるため、集中力を高められます。読書や勉強をする空間、在宅ワークの作業場所に適しています。
照明を種類ごとに紹介します
主要な照明器具特徴や使用用途について、それぞれ紹介します。
天井から広範囲を照らす「シーリングライト」
シーリングライトは、天井に取り付けて部屋全体を均等に照らす照明です。リビングや居室など多くの空間で使用されており、空間の広がりを感じさせます。調光機能や光の色を切替できる商品もあります。
6畳用・8畳用・12畳用 LEDシーリングライト LOG(ログ)
発光面に年輪をイメージしたグラフィックを施した丸太のような形状。日々の「ちょっとした幸せ」の積み重ねが年輪のように記録として刻まれていくようにと思いを込めてつくりました。見た目だけでなく使うシーンによって、光の色や明るさを調節できます。部屋の大きさに合わせて6畳用・8畳用・12畳用から選べます。
天井埋め込み型「ダウンライト」
ダウンライトは、天井に埋め込むタイプの照明です。複数配置してメインの照明とすることも、他の照明の補助的な役割として配置することもあります。すっきりとした見た目はもちろん、天井内に収まるため、家具や建具の配置に制約がないことも人気の理由です。
特にこだわって選びたい「ペンダントライト」
ペンダントライトは、天井から吊り下げるデザインの照明です。階段上部や吹抜けや吹き上げ天井部分など、天井が高いスペースやダイニングに設置されることが多くあります。デザインが豊富なことに加えて、設置する個数や高さの設定などのアレンジもできるので選択によって、モダンな雰囲気やナチュラルな雰囲気などお好きなインテリアを作り出すことができます。
特定のエリアを照らす「スポットライト」
スポットライトは、一点に集中して光をあてる照明です。特定の作業エリアを明るくするだけでなく、照明を当てた部分は視線を集めるポイントとして強調されます。スポットライトを使用して、アートや家具、ダイニングのテーブルを照らすと。そのエリアを引き立てることができます。
木目調ダクトレール用スポットライト
丸みがあるシンプルな形状で、コンパクトなスポットライト。光の方向を自由に変えることができ、壁に飾ってある絵やオブジェを照らすことができます。部屋の一部やインテリアを引き立たせるように照らすことができるのが特徴の照明です。
壁面を照らして演出する「ブラケットライト」
ブラケットライトは壁に取り付けらする照明です。部屋の角や寝室などで間接照明として雰囲気アップに使われるケースや、廊下やトイレといったはっきりとした明るさを必要としない限られたスペースを照らすような使い方もあります。壁面に陰影がつくられるので、空間全体を優しく包み込み雰囲気で空間に温かみを添える効果もあります。
【スフィアシリーズ】 球状のランプが可愛い 直径Φ100mm ブラケットライト MBK034
内玄関・廊下・階段のポイントになるブラケットライト。新築・リフォーム・店舗照明として人気がある商品です。
照明の見直しに合わせて、お部屋のレイアウトも見直そう
お気に入りの照明を見つけたら、さらにインテリアを充実させるために、家具や小物の配置も工夫してみましょう。家具の配置によって、光の当たり方や陰影が変わり、照明の効果が引き立ちます。お部屋全体を見直して、照明との調和を意識したレイアウトを試してみましょう。
まとめ
照明の選び方や照明の種類、色温度といった照明に関する基礎知識について紹介しました。ご自身のイメージされている空間の明るさや雰囲気にぴったりの照明を選ぶと、お部屋の快適さや満足感が大きく変わります。また、照明とレイアウトのバランスを考え、お部屋全体のデザインも検討し直すことで、より一層快適な空間が広がります。ご自身だけのお気に入りの空間づくりに最適な照明器具選びの参考にしていただければと思います。