これから新築やリノベーションを考えている人は、決めることが沢山あり過ぎて、打ち合わせも期間も迫って忙しいものですが、照明計画にはじっくり向き合うようにしましょう。
照明の配置や種類が少し違うだけでも、毎日の生活への影響が大きく変わることがあります。こちらの記事では、忙しくてつい後回しになりがちな階段の照明選びやインテリアのポイントと、中でもおすすめなブラケットライトの場合の取付位置についてご紹介します。
内玄関をおしゃれに照らす スフィアシリーズ 球状ランプΦ65mmが3灯ついたブラケットライト
コンパクトでミニマルな直径6.5センチ球状の乳白フロストガラスより、やわらかな灯りを発し空間をリズミカルに演出するブラケットライト。天井や壁の色に合わせて、ベース部分を黒か白のどちらかお選びください。
ブラケットライトが階段におすすめな理由
一般的に照明計画を立てる時は、間取り図と一緒に電気配線図も作っていきます。
実際に照明を取り付けるのは建築工程の最後の方なのですが、照明器具の種類と配置だけは電気工事の手配上、打ち合わせの最初の方に決めておきます。
そのため、まだ照明のことまで考えていなかった…後で変更したくなったけれどもう変更が間に合わない…となるといけないので、しっかり事前に勉強しておきたいですね。
●ブラケットライトがあることで、ただの通路でなくなる
階段はただ手すりと白い壁があって、ダウンライトだけで計画していませんか?
あまりにすっきりし過ぎて通過するだけになっては、もったいないです。1階と2階を繋ぐ階段は、しっかりと計画すればもっとおしゃれになり、家全体のおしゃれ度もワンランク上になります。
そのためには手すりや階段の形状だけでなく、照明の役割も大きいです。
ブラケットライトはデザインが豊富です。素材も、ガラス製だったり、木製だったり、鉄製だったり色々あります。天井付照明と比べると視界に入りやすいため、存在するだけで寂しくなりがちな階段にアクセントとなります。光の出方もさまざまで、狭い範囲だからこそ、照明が壁や天井に当たって、光と影によるさまざまな表情が楽しめます。
●ブラケットライトは階段で明るさがちょうど良い
階段の明るさは、それほど明るい必要はありません。もちろん、何より安全性が大切なので、足元はよく見えるように照らす必要はありますが、壁で明かりも反射することを考慮すると、少し控え目でちょうど良いのです。
就寝前の時間帯に使う頻度が高いと考えると、落ち着いた明るさや色のものを選ぶことがおすすめです。オレンジ色の電球色のブラケットライトを使うと、壁面を間接照明のようにやさしく照らしてくれるので夜間には丁度よい明るさになります。
ビンテージテイストのブラケットライト
落ち着きのある真鍮古美メッキとクリアガラスセードがポイント。ビンテージテイストのセードが、程よいヴィンテージ感を演出します。壁に設置するライトで、電気工事が必要です。
階段のブラケットライトは取付位置に注意
ブラケットライトの注意点としては、その取付高です。天井よりも低い位置に取り付けるため、光をより近く感じやすいです。また取り付ける位置によっては、頭がぶつかったり邪魔に感じることもあります。
取付高が高過ぎても存在感を薄くしてしまうため、一般的には階段踏面から180cm~210cmの高さに取り付けられる場合が多いです。家族の身長も考慮するようにしましょう。
●光の出方や見栄えも考えた位置にしよう
ブラケットライトのデザインは、下の2タイプに分かれます。
間接照明タイプ…光源が見えず、壁や天井へ光を反射する要素の強いデザインで、明るさは控え目ながらもリラックスしたおしゃれな雰囲気をつくってくれる
局所照明タイプ…光源の見える、直接器具を見るとまぶしいが、明るさを確保したい時や、アート作品や写真など、何かを照らす目的にはおすすめなデザイン
それぞれの明るさや特性を知った上で、ブラケットライトの数や位置を計画するようにしましょう。
また、ぱっと階段を見た時の位置のバランスも大切です。窓や、1階2階の間の取り合いなども影響するため、平面図だけではイメージがつきにくいです。
階段の照明計画は、可能であれば3Dパースや展開図、スケッチなどを用意して貰えるとイメージに近いものになります。
●出っ張りの大きいデザインは高めに取り付けよう
最近のトレンドとして、シンプルな電球とソケットだけのデザインのブラケットライトがあります。ナチュラル、シンプル、インダストリアル、モダンなどさまざまなインテリアテイストに合わせやすく人気があります。これらは壁面からの出っ張りが約20cmあります。
その他にも、アームがありセード(笠)で前に張り出すデザインのものもおしゃれで、このようなタイプは出っ張り部分が大きく、約20cmから、大きいもので約50cmあるタイプもあります。出っ張りの大きいデザインは、意識的に少し高めに取り付けるようにしましょう。
階段のタイプ別に取付位置を考えよう
住宅階段にはさまざまな形状があります。細かく分けることもできますが、大きく分けると下のようなタイプがあり、それぞれの階段によって、ブラケットライトの取付位置におすすめな位置があります。
●直線階段
真っすぐの階段で、吹き抜けになっているか、なっていないか、壁が片側なのか両側なのかなどにより印象が大きく変わります。複数のブラケットライトを階段の傾斜に合わせて並行に並べるのが一般的な配置です。または、見栄えの良い場所に2個一カ所に集めて視覚的なアクセントにして、さらに明るさが必要な場合はダウンライトなどでバランスを取ったりするのもおしゃれです。
●L字階段
壁面に沿ってぐるりと配置する階段です。吹き抜けにしたり、格子手すりにしたりして計画すると開放感が出るため人気があります。
2階の廊下の照明が階段に影響することもあるため、1階上り口辺りにアクセントとなるブラケット照明を集めたり、その他はシンプルなデザインのものを並べたりするとバランスが良いです。
●折り返し階段・踊り場付き階段
一般的に間取り計画がしやすく、安全面から見ても、万が一落下した際に途中で止まることができるため、多く採用されている階段形状です。
それぞれの傾斜に合わせて1箇所ずつブラケットライトを取り付けるのが一般的で、明るさも確保しやすいです。
踊り場やスキップフロアがある場合は、そこでアクセントとなるようなデザイン性の高いブラケットライトがあると更におしゃれになります。局所照明を取り付けて、作品スペースがあっても良いですね。
●らせん階段
省スペースで、アーティスティックな雰囲気のある階段です。らせん階段の存在自体にアクセント性が強いため、ブラケットライトはそれを引き立たせるシンプルなデザインのものが良いでしょう。
また、らせん階段は踏面がその他の階段に比べ狭いため、ブラケットライトは歩行や荷物の上げ下ろしに邪魔にならないように出っ張りの極力薄いもので、位置にも気をつけるようにしましょう。
【スフィアシリーズ】 球状のランプが可愛い 直径Φ100mm ブラケットライト MBK034
内玄関・廊下・階段のポイントになるブラケットライト。新築・リフォーム・店舗照明として人気がある商品です。
人感センサー付ブラケットライトも人気
階段に人感センサーを取り付けるのも人気です。天井または壁面に人感センサーを取付け、タイマー機能や、検知範囲を設定するタイプもあります。
ただし、階段の形状や間取り、家族の生活パターンなどにより、メリットとデメリットがあります。それらを事前に知っておき、ご家庭に合った選択をするのがおすすめです。
●人感センサーを階段に取り付けるメリット
・スイッチを消し忘れるということがなく省エネになる。
・特に子どもやご年配の人が夜間トイレに行く時など、暗がりでの使用に安心。
●人感センサーを階段に取り付けるデメリット
・吹き抜けやリビング階段などで、検知範囲が明るかったり、家族や、ペットが通ったりすると、人感センサーが誤作動したり、作動しないこともある。
・照明の明るさが強い場合、夜間に勝手に照明がつくのは煩わしいこともある。
・照明器具のモデルが人感センサーに対応していない場合もある。
人感センサーを取り付けるメリットは大きいですが、階段に取り付けるとなると、気になるデメリットもあります。
これらを考慮すると、壁面に取り付けるフットライト(足元灯)の人感センサーもおすすめです。
上り口と下り口の2カ所に、踏面から約30cmの場所に設置すると、やさしい明かりが階段面~手すり付近を照らしてくれます。
まとめ
階段の照明だけでも、階段形状や間取り、家族の生活パターンなどを考えてじっくり検討する必要があることが分かりましたね。ブラケットライトは、階段を程よい明かりで照らしてくれます。その位置やデザイン、光と影の出方によって、1階から2階を繋ぐ印象的なアクセントになってくれます。是非、家づくりの際には階段のインテリアもしっかり計画してくださいね。