ジーンズや時計、ワインのイメージの強いヴィンテージという言葉。実はインテリア業界にもヴィンテージスタイルやヴィンテージ風という言葉があり、注目を集めています。
インテリアはヨーロッパのアンティーク品が有名なため、ヴィンテージというとどういうことかな?と思うかもしれません。そもそもアンティークもヴィンテージもよく分かってない…という人のために、今トレンドのヴィンテージ風のインテリアについて解説し、ヴィンテージ風インテリアにおすすめのペンダントライトの選び方も一緒にご紹介します。
ヴィンテージ風インテリアとは?
日本のインテリア業界でいうヴィンテージ風は、なんとなく男前だったり、錆びれた素材を多用する、アメリカのインダストリアルテイストを思い浮かべるかもしれません。
ヴィンテージ風インテリアを紐解くために、アンティークについても掘り下げてみます。
●ヴィンテージ風インテリアと呼ばれるまでの歴史
1943年制定アメリカの通商関税法にて
アンティークとは「製造されてから100年以上経過した手工芸品、工芸品、美術品」と制定されました。これが世界貿易機構(WHO)でも採用され、以降は製造されてから10年以上100年未満経過したもので、中でも更に特定の年代に作られ、その時代の様式を表すような価値のあるものを当時ラテン語でヴィンテージと呼ぶようになりました。
ヴィンテージ風インテリアは、古くて価値のある時代のインテリアスタイル、ということがなんとなく分かりましたね。言葉の成り立ちにヨーロッパやアメリカが関わっており、また人気のあるインテリアテイストがその地域に多いため、現在のインダストリアルなイメージを持ちやすいと言えます。
●ヴィンテージ風インテリアの要素
ヴィンテージ風インテリアをつくる要素は、日本でもヨーロッパでもアメリカでもアジアでも良いということになりますが、できれば北欧なのか、ヨーロッパなのか、アメリカなのかなど、インテリアテイストを揃えてあげるのがおしゃれに仕上げるポイントです。
また、どの国のヴィンテージ風インテリアにも共通する要素があります。
時代、年代のテイスト感があり、古い素材を生かした懐かしさがあることです。
それぞれの家具や雑貨は、ある年代の雰囲気を象徴したものが良いです。ヴィンテージ風インテリアは、骨董品のように価値のあるものでありながら、高級志向ではなく素朴で懐かしい印象があります。
●ペンダントライトの役目
中でも、ペンダントライトは年代を象徴するデザインが多く、数々の名作と言われるモデルが生み出されてきました。また、デザインだけでなく光を伴って視覚的にインテリアのポイントにしやすく、インテリアをワンランク上げてくれる優秀なアイテムとなります。ヴィンテージインテリアをつくる時には是非取り入れると良いでしょう。
カフェ風のお部屋にしたいなら、ノスタルジックなペンダントライト
透明吹込みガラスにアンバー色の塗装を施した、どこか懐かしさを感じさせます。アンバー色のガラスは光を通した時、透明なガラスよりも光をやわらかくしてくれます。器をひっくり返したような丸みのあるシルエットが可愛らしく、アクセント照明として活躍してくれます。
ヴィンテージ風のペンダントライトの選び方:素材
ヴィンテージ風インテリアに取り入れるペンダントライトのデザインとセード(笠)の素材について特徴をご紹介します。いずれもコード部分やソケット部分は、真鍮製やメッキ塗装、木製のものなど、レトロな雰囲気のある素材を使ったものがおすすめです。
●ガラス製
どの時代にもどの国でも親しまれてきたガラス製ペンダントライトですが、よりヴィンテージ感を出すためには、中の電球が見える透明なものがおすすめです。また、凹凸のあるガラスや色のあるものは、より手作り感があり、質の高い上品な大正レトロ~昭和レトロな印象を与えることもできます。基本的にはどのテイストにも合わせやすいです。
●金属製
金属製のセードは光を透過しないため、電球が見えるデザインが一般的に多いです。
セードの形状により、下方にのみ明かりを照らすタイプと、全体を照らすタイプの2種類があります。鋼板やアルミニウム製の金属製や電球剥き出しの要素が強い、アメリカのインダストリアル風インテリアやブルックリンスタイルなどにおすすめです。
また、欧米の田舎暮らしを思わせるカントリーテイストとも相性が良いです。
●布製
布製セードのペンダントライトは、間接照明を多用する北欧で多く使われてきました。
やわらかい光を透過するため、インテリアに取り入れることで、より温かみを感じることができます。
布の柄によって、北欧ヴィンテージになったり、フランスヴィンテージになったり楽しめます。模様によって個性を持たせやすいため、日本では子ども室で取り入れるのも人気があります。
3層からなる布セード ペンダントライト 茶 グレー ナチュラル 引掛シーリング MPN045
濃い茶色・グレージュ・ベージュと色味の違う3層の布セードで構成されたデザインのペンダントライト。違った色のセードから透過する光がグラデーション光をたたえ、インテリアに柔らかな光のアクセントをあたえます。消灯時はお部屋のアクセントにもなるインテリアとして、点灯するとやわらかい光でお部屋を包む照明として、お使いいただけます。
ヴィンテージ風のペンダントライトの選び方:明かりの色
よりヴィンテージ風のインテリアにするためには、なつかしさやくつろぎ感を演出しやすいオレンジ色の明かりの電球色タイプがおすすめです。
一昔前までは、電球や蛍光灯、ハロゲンランプなどが主流でした。
ヴィンテージ品で昔の商品を購入しようとすると高価なものが多いですが、現代のLEDランプの商品でも、ヴィンテージ風セードのモデルは沢山あります。近年はLEDランプが普及し、よりデザイン製の高いさまざまなインテリアテイストの照明をつくることが可能になりました。
●ペンダントライトは補助照明として使うのがおすすめ
ペンダントライトはもともとが電球色ランプが付いていることが多く、主にデザイン性も含め雰囲気づくりのための照明器具という位置づけです。
ヴィンテージ風の雰囲気をつくろうとすると、明かりが暗くなりやすいため、他の照明も合わせて意識的に室内の明るさを確保するようにしましょう。
また、勉強や仕事をするスペース、洗面台周りなども、必要に応じて白色の明かりを取り入れるなどして、日常生活をする上で目に負担がかからないような照明計画をしましょう。
ヴィンテージ風インテリアの楽しみ方
先述しましたが、ヴィンテージ風インテリアにはさまざまなテイストがあります。
それぞれを理解した上で、そのテイストの家具や雑貨を揃えるように意識しましょう。
またいずれも、使い込むほどに味のある素材を用いて、なつかしさや安らぎを感じられるようにしましょう。
中でも、以下の記事では近年人気のヴィンテージ風インテリアをご紹介します。
●北欧ヴィンテージ風
いわゆる北欧風というテイストは、明るい木目の内装に、丸みのある家具、ビビットな雑貨やファブリックという印象ですが、北欧ヴィンテージ風は、よりも古めかしさを出したインテリアテイストを指します。
・重厚感あるチーク材やマホガニー材など濃い色で赤みのある木材を使った家具
・装飾は少ないが曲線の美しい脚のある家具
・ラグやファブリックで温かみをプラス
・観葉植物はふんだんに使う
・ペンダントライトは、直接光源の見えない間接照明タイプで、木目調や布製のものがおすすめ
●シャビーシック風
近年特に女性に人気のインテリアテイストです。
シャビー(古めかしい:英語)+シック(上品:フランス語)が語源となっています。
こちらもヴィンテージ風の特徴にある懐かしさと、価値のある伝統的な雰囲気も持ち合わせるスタイルです。
・白が基調で、淡いパステル調やペールトーンのカラーコーディネート
・コットンやリネンなどでざっくりとボリュームのあるファブリックを多く取り入れる
・使い古された塗装や木材の家具
・ペンダントライトは布製のものや、上品なガラス製、その他シャンデリアもおすすめです。
まとめ
ヴィンテージ風というと、なんとなく男前なインテリアスタイルばかりかと思う人も多いかと思いますが、意外と女性らしさのあるインテリアテイストもあることが分かりました。
また、アメリカやヨーロッパだけでなく、さまざまなヴィンテージを理解して、敢えてミックスさせてみるのも面白いです。ペンダントライトはさまざまなインテリアの象徴にもなりやすく、そのデザインを上手に取り入れることで、よりインテリアのテイスト感が高まりもっとおしゃれになります。
ぜひ、ヴィンテージ風インテリアの良さを知って、古いものも長く使うというテイストを楽しみ、よりお気に入りの家づくりができるとよいですね。