リビングは家族がくつろいだり来客を招いたりするなど、人が集まることの多い場所です。居心地が良くおしゃれに見せたい時は、照明で手軽に雰囲気を変えてみましょう。天井から吊り下げるペンダントライトなら、昼はインテリアとして、点灯時には明かりの陰影を作って空間を立体的に見せてくれます。今回はリビング向けのペンダントライトの選び方や、おすすめの商品5点を紹介しているので、おしゃれな空間作りに役立ててください。
目次
リビング向けペンダントライトの選び方
素材や光が出る方向で選ぶ
金属、磁器のシェード
スチールやホウロウ、真鍮、磁器などは光を通さない性質なので、これらの素材で作られたセードから出る光は下方向に集まり、天井方向は暗くなります。ダーク色のペンダントライトを選べば、落ち着いた大人の雰囲気が演出できますよ。
ガラス系のセード
ガラスは光を通すため、点灯時の明かりはセードを中心に天井から壁、床まで広がって優しく照らし、昼は自然光で輝きます。ガラス素材はどんなテイストのリビングにも合わせやすい点が魅力です。
紙、布のセード
紙や布などの自然素材を通した電球の光は、温かみのある柔らかな明かりとなって、周囲をほんのりと照らします。和風、和風モダンのリビングにおすすめです。
電球の口金のサイズ
電球をつける際に必ず確認したいのが、電球の口金サイズです。口金の直径が17mmの場合は「E17」、26mmの場合は「E26」のように表示してあり、それぞれ同じ数値の口径のソケットに差し込んで使います。口金サイズが合致しないと、ペンダントライトは設置できないため、必ず確認するようにしましょう。
ペンダントライトのサイズで選ぶ
ペンダントライトは大型サイズと小型サイズの2種類に分けられます。
大型サイズは1灯で広範囲を照らせますが、天井に直付けするシーリングライトのように部屋全体を明るくするわけではありません。明るさが足りないと感じた場合は、ダウンライトやフロアスタンドなどの併用が必要です。また、大型ペンダントライトの中には、シャンデリアのように、1つの電源から複数の電球がついた多灯タイプもあります。複数の電球から出る光が拡散されるので、照明でリビングの雰囲気を変えたい方におすすめです。小型サイズは照らす範囲が限定されるため、1灯の場合は狭い空間の廊下、トイレ向けです。ただし、ダクトレールを使って複数の小型ペンダントライトを設置することで、照らす範囲を調節できます。
設置方法で選ぶ
ペンダントライトを取り付ける方法は、天井に直付けするタイプと引っ掛けシーリングを使うタイプ、ダクトレールを使うタイプの3種類あります。
直付けタイプは天井の電気配線とペンダントライトの配線を結束させるため、資格を持った方による電気工事が必要になります。これは賃貸ではできない設置方法です。新築やリフォームの予定があり、直付けを希望する方は早めに依頼しておきましょう。
引掛けシーリングタイプは、天井に設置済みの引っ掛けシーリングボディに、ペンダントライトのプラグを引っ掛けて固定します。戸建てや賃貸の天井に引っ掛けシーリングボディが設置済みの場合は、電気工事の必要はなく、ご自身で簡単に取り付けられます。複数の小型ペンダントライトを取り付けたい場合は、引っ掛けシーリングボディに簡易ダクトレールを後付けすれば、ダクトレール用のペンダントライトの設置が可能です。
また、天井にダクトレールが設置されていれば、ダクトレール対応のペンダントライトを複数台設置可能です。
リビングに適したペンダントライトの明るさと光の色
リビングに必要な明るさの目安
白熱電球の場合
一般的な部屋の明るさの目安として、白熱灯の場合は畳数×30〜40wで計算します。たとえば、6畳なら180〜240w、8畳では240〜320wを目安にして調整してください。白熱電球はパッケージに記載してあるワット(w)数以上のものと交換できません。必ず確認してから取り付けましょう。
LED電球の場合
LED照明器具を使う場合の目安は以下の通りです。
~4.5畳(約7㎡):1980〜2879 lm
~6畳(約10㎡):2430〜3329 lm
~8畳(約13㎡):2970~3869 lm
~10畳(約17㎡):3510~4409lm
引用:一般社団法人日本照明工業会の「LED照明器具の適用畳数について」
※天井から30cm下の位置に設置した場合の明るさの目安です。
天井から吊り下げる位置が低くなるほど光源が近くなるため明るくなります。畳数だけにこだわらず、上記の数値は目安として捉えておきましょう。
高齢者が主にリビングを使うとき
同じ明るさでも、80代の高齢者は30代の若年層より20%ほど暗く感じるため、上記よりも1ランク上の明るさに設定しましょう。若年層から高齢者まで幅広い年代がリビングを使う場合は、調光機能付きの照明で調節するのがおすすめです。
LED電球の光の広がり方(配光角度)
LED電球は明るさ(ルーメン)は同じでも、光の広がり方(配光角度)によって「全方向」「広配光」「下方向」の3種類があります。リビングでは部屋全体が明るくなる全方向、限定された場所を照らす広配光はダイニングやキッチンカウンター、下方向配光はトイレや廊下向けです。
電球の色温度
日常生活において明るさは大切なポイントですが、色温度も意識したいところです。LED電球の色温度は「電球色」「温白色」「昼白色」「昼光色」の4種類に大きく分けられます。リビング向けはオレンジがかった温かみのある電球色、落ち着いた明るさの温白色の2種類です。自然の明るさに近い昼白色はキッチンやダイニング、文字が読みやすい昼光色は勉強や読書を行う部屋というように使い分けると快適に過ごせます。
クリアガラスと電球のフィラメントが綺麗な3灯LEDペンダントライト
落ち着きのある真鍮古美メッキとクリアなガラスセードがポイント。真鍮古美メッキカラーのアーム部分とソケット、ビンテージテイストのクリアセードが、程よいヴィンテージ感を演出。
ぺンダントライトでおしゃれなリビングを演出するポイント
一室多灯でおしゃれな空間を作る
複数の照明で空間にメリハリを作る
日本の住宅に多い、天井の中央に直付けするシーリングライトのような照明は、リビング全体を均一に照らしてくれます。しかし、陰の部分が減ってしまうため、空間にメリハリがなく平面的な印象です。そこで、複数の照明を使って明かりのグラデーションを作れば、空間に陰影ができ、リビングの印象がグッと変わります。
一室多灯のレイアウト
ペンダントライトと組み合わせて一室多灯を作る照明は、照らす範囲が限られているフロアライト、テーブルライト、ダウンライトの3点で、レイアウトしてみましょう。
フロアライトとスタンドライトは移動も簡単で、読書や作業をしたい時に明るさを追加してくれます。ダウンライトは天井に埋め込み型の照明なので、空間がすっきり見えるメリットがあります。
大型のペンダントライトをリビングテーブルの上に設置して、明かりの中心を作ります。ダウンライトやフロアライトでリビングのコーナーや壁面を照らして、空間にメリハリを作り、奥行きを持たせましょう。
多灯の場合のリビングの明るさ
明るさの基準は上記に記載したように6畳の場合は180〜240wです。ただし、ペンダントライト1つでこの数値に近づけるのではなく、ダウンライトやフロアライト、テーブルライトなどの明るさを加えて180〜240w になるように設置します。4.5畳、8畳の場合も同様に多灯にするとおしゃれな空間が演出できます。
リビングにおすすめのペンダントライト5選
クリスタルガラス 3灯LEDペンダント GPN004-3 埋込引掛ローゼット
セードのクリスタルガラスが美しい大型の多灯ペンダントライト。消灯時は自然光で、点
点灯時には3灯のLED電球によってクリスタルガラスがキラキラと輝き、華やかでロマンチックな雰囲気を演出します。ペンダントライトの全長は80〜1170mmで長さの調節が可能です。ペンダントライトを設置する埋込引掛ローゼットは、薄型で目立ちにくい形状になっています。明るさやおしゃれ度をアップさせたい場合は、ダウンライト、フロアライト、スタンドライトなどの併用がおすすめです。
ガラスセード 3灯LEDペンダントライト GPN010-3 埋込引掛ローゼット
真鍮古美メッキのアームと、クリアガラスセードの組み合わせが、レトロ感あふれる3灯ペンダントライト。シンプルな三角形のクリアガラスは面取り処理済みで、触れてケガをすることがないように配慮されています。コードの長さは調整可能で、余分なコードはカバーに収納できます。ご自宅の天井に引っ掛けシーリングボディが設置してあれば、ご自身で取り付け可能です。明かりが足りない場合は、ダウンライトやフロアライトなどを追加してください。
アートな6灯ペンダントライト 銅メッキ クロームメッキ 埋込引掛ローゼット
形や大きさの異なる6つの直方体と、フィラメントが美しいLED電球で構成された6灯ペンダントライト。直方体と電球は空間で流れるようなラインを描き、近代アートを思わせるデザインです。全長100cm大型ペンダントライトですが、セードはブラックのフレームのみで、空間への抜け感があり圧迫感はありません。ソケットカバーは銅メッキとクロームメッキの2種類から選べます。ダウンライトやフロアライトなどと併用して、おしゃれな空間を演出してみましょう。
アシメントリー 6灯ペンダントライト GCH002-6
1本の支柱にスリムな3本のアームをアシンメトリーに交差させた、多灯ペンダントライトです。6灯のキラキラ輝くフィラメント電球と、真鍮古美メッキを施したアームがレトロ感を漂わせ、空間を落ち着いた雰囲気に演出してくれます。電源コードは300〜1400mmの範囲で長さの調整ができ、余分なコードはカバーに収納可能。家具のレイアウトを変更したい場合は、同梱のコードハンガーでペンダントライトの位置の調整もできます。明るさやおしゃれ感を出すために、ダウンライトやフロアライトなどの併用がおすすめです。
3層からなる布セード ペンダントライト MPN045
3色の布製セードから漏れる明かりが、癒しの空間を演出するペンダントライト。茶・グレー・ナチュラルの色が3層になっており、点灯時はそれぞれ異なる光の色を放ちます。シンプルな円盤型の形状と3色の布セードは、和風・和風モダンのテイストに合うデザインです。明かりを追加する場合は、ダウンライトなどの併用をおすすめします。
まとめ
おしゃれなリビングを演出するには、ペンダントライトに他の照明を加えた一室多灯がおすすめです。一室多灯に使うペンダントライト、フロアライト、テーブルライトはデザインも豊富なので、消灯時にもインテリアとして役立ちます。リビングのテイストに合うものを選んで、おしゃれでくつろげる空間を演出してください。