カフェを開業するには?

カフェ

いつか自分でカフェを開業したいなぁ〜と憧れを抱いている方も多いことと思います。しかし、個人経営の小さなカフェであっても、知識のないまま簡単に開業できるわけではありません。時間をかけてじっくりと準備をしていく必要があります。

「カフェを開くには何か資格がいるの?」「まず何から始めたらいいの?」と、疑問が多いカフェの開業について、準備の流れを簡単に説明します。

カフェを開業するのに必要なことは?

カフェを開業、経営するには、どんな資格や届出が必要なのでしょうか?また、経験のない初心者でも開業できるのでしょうか?

初心者でもカフェを開ける?

カフェを開業するには、飲食店で働いた経験や調理師免許が必要と思われがちですが、実はどちらも必要がありません。極端に言えば、未経験の初心者でも、必要な資格の取得と届出を提出すればカフェを開くことができます。

しかし、飲食店での経験やバリスタの資格、調理師免許があると、知識を活かすことができますので有利です。

食品衛生責任者

食品衛生責任者の資格は、食品衛生協会が開催する講習を受ければ取得することができます。費用は1万円ほどです。

調理師免許や栄養士、製菓衛生士を持っていれば、講習が免除になります。

防火管理者

スタッフとお客様の人数が30人以上の規模になると、防火管理者も置かなければなりません。店舗の延べ床面積が300㎡未満の時は乙種防火管理者の届け出が必要になり、300㎡以上の時は甲種防火管理者の届け出が必要になります。受ける講習の内容が変わりますが、費用はどちらも7,000円ほどです。

飲食店営業許可申請

飲食店を開業する場合、保健所に飲食店営業許可を申請しなければなりません。お店の設備や構造が法律で定められている条件をクリアしていると、検査に合格して取得することができます。

開業等届出書

開業する場合は、所轄の税務署に開業等届出書を提出しなければなりません。個人事業主となるので、毎年確定申告をして税金を納める必要があります。

【カフェの開業】まずはコンセプトを決めよう!

カフェ

お店のコンセプト作りに大切なことは「5W1H」と言われています。どんなお店にしたいのか具体的にイメージしてみましょう。

■When(いつ)
営業時間はどうするか

■Where(どこで)
どこにお店を構えるか
駅近く?郊外?

■Who(誰に)
お客様のターゲット層はどうするか
客層によってメニューの需要も変わってくる

■What(何を)
どんなメニューを提供するか
何を売りにするか

■Why(なぜ)
なぜお店を出したいのか
例:地元で採れた野菜を楽しんでもらいたい 

■How much(いくらで)
料金はいくらにするか
原価率を考えた料金の決定

このように、「5W1H」を参考にして書き出していくと、どんなお店にしたいのか、コンセプトが明確になってきます。考える順番はどの順番からでも大丈夫です。書きやすい項目、決まっている項目からまず埋めてみましょう。しっかりとしたビジョンを持ってお店の開業準備を進めることができます。

【カフェの開業】コンセプトが決まった後は?

コンセプトが決まったら、コンセプトを具体的に形にしていく必要があります。

メニューを決めよう

ここのお店といったらコレ!というメニューが一つあれば、お店の宣伝にもなります。コンセプトをもとにして、ターゲットになるお客様の需要を考えてメニューを考えましょう。また、若い世代は料理をSNSに投稿するために、盛り付けがオシャレなメニューを選びます。食器や盛り付けにこだわるのもオススメです。

飲食店の原価率は30%くらいが目安です。メニュー一つ一つが30%くらいである必要はなく、極端に言えば、お店の看板になるような原価率50パーセントの商品が1つあり、そのほか複数原価率10%の商品もあるといったように調整も可能です。商品全体で30%ほどにおさまるようにしましょう。

物件を決めよう

OLや学生をターゲットにするなら、オフィス街や学生通り、駅近くがオススメです。ファミリー層をターゲットにするなら、駐車場がある郊外の方が便利です。このようにターゲット層に合わせて場所を選びましょう。

物件を借りる場合は、家賃が売上の10%以下におさまるのが理想です。近くに競合店がないかも調べておきましょう!

内装を決めよう

内装や家具の配置は、スタッフやお客様の動線を意識して決めましょう。内装はお店の雰囲気を左右する大切なポイントです。壁紙や床材、照明器具まで、気に入ったものを選びたいですよね。

工事費用は1坪あたり30~60万円が相場となっており、デザインや材質にこだわるほど高くなります。工事費用を抑えたいなら、以前飲食店として使われていた「居抜き物件」がオススメ!厨房機材などが揃っているため、費用を削ることができます。

【カフェの開業】資金はどうする?

工事費用や家賃、食材の仕入れ、消耗品の購入など、カフェの開業には何かと資金が必要になります。全て自己資金でまかなうのは難しいことなので、金融機関から融資を受けたりと、資金を調達しなければなりません。

金融機関から融資を受ける以外にも、国や各自治体の制度にあてはまることで受けられる補助金等もあり、近年では、クラウドファンディングで資金を募るという方法もあります。

当面の運転資金として、家賃10ヶ月分ほどの余裕があるのが理想的です。

【カフェの開業】経営を成功させるためには?

ポイント

カフェの経営を成功させるためにはどんなことが必要なのでしょうか?具体的に見てみましょう。

従業員は雇う?

従業員を雇う場合は、教育期間も考慮して早めに募集をかけましょう。スタッフの対応の良し悪しで、お店に対する印象もガラッと変わります。リピーターを増やすためにも、従業員の教育は大切です。

お店の宣伝をしよう!

オープンの前にはお店の宣伝をしておきましょう。webサイトの開設はハードルが高く、業者に依頼しなければいけませんが、Instagram、FacebookなどのSNSは、簡単に更新することができるため、資金も手間もかけずにお店の宣伝をすることができます。

数日前から店頭でチラシを配ってみたり、プレオープンして感触を見てみるのもオススメです。

会計管理は大丈夫?

カフェの開業を成功させるためには、メニュー開発や宣伝活動はもちろんですが、会計をしっかり管理することが大切です。

原価率30%で価格設定したはずなのに利益が出ない…というケースでは、会計をしっかり管理していると、なぜそうなっているのか分析することができます。「廃棄になっている材料が多くて原価率が上がっている」「そもそも固定費が高くて、売上目標が低すぎた」など、理由がわかれば、これからの営業を見直すことができます。

自分で管理するのが難しいのであれば、税理士にお願いしてみるのも方法の一つです。会計以外にも、補助金や助成金の案内など、経営に必要なサポートが手厚い税理士を見つけましょう。

まとめ

カフェを開業したいのであれば、まず始めにお店のコンセプトを考えるところから始めましょう。カフェの開業には特に必要な経験はなく、飲食店営業許可申請をし、食品衛生責任者や防火管理者の講習を受け、税務署に開業の届け出をして開業することができます。

しかし、素人が開業して成功できるほど甘い世界ではありません!カフェで働いて経験を積んだり、バリスタの資格や調理師免許があるに越したことはありません。

コンセプトをもとに、メニュー開発や物件選び、お店の内装などを計画的に準備を進めていきましょう。近い将来、理想のカフェを開くことができるといいですね♪

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