喫茶店開業に向けて〜必要な手続きや準備とは?〜

喫茶店は、コーヒーなどを楽しみながら、ゆっくりとした時間を過ごすことができる特別な空間ですよね。喫茶店開業は、個人経営であっても、「やりたい!」と思い立って始められるものではありません。しっかり事前準備をして、開業に向けて早めに動くことが大切です。

ここでは、喫茶店開業で必要な資格や手続き、オープン準備に必要なことについて紹介します。ぜひ、参考にしてくださいね。

【喫茶店開業】必要な手続きや資格は?

喫茶店を個人で開業するには、必ず必要な手続きや資格があります。では、どんな手続きが必要になるのかみてみましょう。

①食品衛生管理者の資格

食品衛生管理者の資格を取るには、保健所や都道府県の食品衛生協会で講習を受ける必要があります。講習を行う日は決まっているため、事前予約をしておきましょう。費用は1万円ほどが目安です。

②防火管理者

消防法では、たくさんの人が集まる建物の火災による被害を防ぐために、防火管理上必要な業務を行う管理者を選任する必要があると定められています。防火管理者の資格は、市町村の消防署などで講習を受けることで取得することができます。

③飲食店営業許可申請

令和3年6月までは、喫茶店の開業を開業する場合、アルコール類や簡単な加熱調理以外のメニューを提供しない「喫茶店営業許可」で十分でした。しかし現在は、喫茶店を開業するには、「飲食店営業許可」が必要になります。

飲食店営業許可が通ると、アルコール類の提供も可能になり、基本的に調理した食品の提供はほぼOKです。

飲食店営業許可は、地域の保健所に申請をして検査をクリアすると取得することができます。どんな条件があるのか、事前に調べておきましょう。費用はだいたい2万円ほどです。

④個人事業の開業届

個人事業主として開業する場合は、所轄の税務署に開業等届出書を提出する必要があります。また、個人事業主として事業をする場合、1/1〜12/31までの1年間の所得額を計算し、確定申告しなければなりません。

売上や経費の書類はしっかり管理しておきましょう。

【喫茶店開業】物件探し&内装

北欧風カフェ

喫茶店を開業するには、場所選びや内装も重要なポイントです。お客様が足を運びやすい立地を選んだり、過ごしやすい空間にするために内装にこだわったりと、店舗にもこだわって選びましょう。

物件探しは早めに

喫茶店を開業したいと思ったら、早いうちに物件探しを始めましょう。不動産情報サイトをチェックしたり、開業したい地域の不動産屋さんに足を運んで、信頼関係を築いておくのも一つの方法です。

費用を抑えたいなら居抜き物件!

喫茶店を開業するとなると、初期費用はどうしてもかかってしまうもの…。できるだけ費用を抑えたいなら、「居抜き物件」がオススメです。居抜き物件とは、以前に営業していた店舗の厨房機器などが残されている物件のことです。

工事費用や内装費用をグンと抑えることができますが、以前の店舗がなぜ閉店したのか、訳アリ物件ではないか調べておきましょう。

競合店をチェックしておく

お店を出したいと思っている地域に、他に競合店がないかはチェックしておきましょう。近くに同じようなメニューを提供している人気店があれば、思うように集客が見込めないケースもあります。

家賃の目安は?

家賃は毎月かかってしまう固定費のため、高すぎては支払いが厳しくなってしまいます。目安は1ヶ月の売上の10%と言われています。

メニューの単価や回転率から月の売上を想定し、10%以内に家賃が収まる物件を選びましょう。

どんな雰囲気のお店にする?

居心地のいいお店を作りたいのであれば、店舗の内装やインテリアにもこだわりましょう。どんなコンセプトのお店にしたいのか明確にしておき、壁紙やテーブル、イスなどの備品を選びましょう。

「明るく開放的な空間にしたい」「薄暗くリラックスできる空間にしたい」など、なんとなくイメージはあっても、それを形にしていくのはなかなか難しいものです。内装はデザイン事務所や内装工事業者など、プロに依頼しましょう。

理想のお店にするために、照明使いやBGM、椅子の座り心地にもこだわってみましょう。

【喫茶店開業】どんなメニューを提供する?

「また食べたい」と思ってもらえるようなメニューがあると、リピーターのお客様が増え、集客にもつながります。メニューを決める際、また価格を決める際には、どんなことに気をつければいいのでしょうか?

看板メニューを決める

「ここのお店といったらコレ!」というような看板メニューがあれば、集客にもつながります。大切なのは、お店のコンセプトに合っているかということ。オーガニックが売りのお店なのに、看板メニューがジャンキーなメニューだと違和感がありますよね。お店の売りはなんなのかをよく考え、看板メニューを作りましょう。

また、メニュー名も重要なポイントです。「オムライス」よりは、「とろとろ卵のオムライス」の方が、なんとなく美味しそうに聞こえませんか?このように、イメージしやすいメニュー名にすることで、お客様の興味を惹きつけることができます。

SNS映えするメニューを作る

若い世代は、料理の美味しさと同じくらい、見た目のオシャレさを重視します。SNSなどに写真を投稿するために、写真映えするメニューを頼みたがる傾向にあります。

SNSで写真を投稿してもらえることで、宣伝効果も期待でき、新しいお客様を呼び込むことも期待できます。

集客を見込めるメニューの選び方

たとえば、食事メインのお店で軽食やスイーツメニューがない場合、食事時は混雑していても、2時〜4時台の集客が見込めなくなってしまいます。どんな時間でもお客さまが入りやすいように、ケーキなどのスイーツメニューや、ちょっとつまめる軽食を用意しておきましょう。

メニューの価格はどう決める?

飲食店の減価率は30%くらいを目安に設定しましょう。原価率は原価(仕入価格)÷売上×100で表します。簡単に言うと、あるメニューを作るのに300円かかるなら、価格は1,000円が目安になると言うことです。

メニュー全てのメニューを30%以内に収める必要はありません。原価率が高く、お得に感じるメニューが一つあると、それを目当てにお客様が来店し、他のメニューも一緒に頼むことで、減価率を下げることができます。トータルで30%程度になるように価格設定を考えましょう。

【喫茶店開業】開業に必要な資金は?

スマホで読書

喫茶店を開業するには、どれくらいの資金が必要になるのでしょうか?

【物件取得費】
物件にかかる費用。保証金や敷金、仲介手数料など、家賃10ヶ月分ほど。

【内装工事費】
店舗のデザイン設計費や、家具、インテリア費用など。

【厨房費】
冷蔵庫や製氷器、ガス、オーブンなど厨房にかかる費用。

【備品消耗品費】
食器やカトラリー、清掃用品など、営業に必要な備品や消耗品の購入費用。

このほかにも、運転資金として家賃10ヶ月分ほど用意しておきましょう。

まとめ

喫茶店を開業するには、必要な資格の取得や物件探し、メニューの開発など、やらなければならないことがたくさんあります。どこにお店を出すのか、どんな内装にするのか、看板メニューはどうするかなど、お店のコンセプトに合わせて具体的に考えておきましょう。

営業すると言うことは、利益を出さなければいけないため、しっかり資金計画も立てておきましょう。

理想のお店が開けるといいですね♪

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