音楽が勉強をするときに大きな効果を与えることをご存じでしょうか？ここでは音楽が勉強時に与える効果についてご紹介します。
学生なら期末試験の勉強、社会人であれば資格試験の勉強などいつになっても勉強は切っても切り離せないものですよね。
皆さんは勉強するときはどういった環境で取り組んでますか？
行きつけのカフェのガヤガヤした雰囲気の中で？仲の良い友人と一緒に？
部屋で1人で黙々と？人それぞれ環境は違うと思います。
科学的に見た時にどういった環境が良いのか？今回は勉強中に音楽を聴くことでどういった効果が得られるのか？についてお話しします。
目次
＜音楽が勉強に与える効果＞勉強中に音楽を聞くメリットとは？
まず結論として、音楽を聴きながらの勉強は科学的にも効果が実証されています。
ここでは勉強するときに音楽を聞くメリットについてご紹介します。
集中力がアップする
人は全く無音の環境よりも「50デシベル程度」の雑音があった方が集中力は高まるといわれてます。
ちなみに「50デシベル」はテレビの「ザァー」という砂嵐や静かな喫茶店の店内に相当します。
「全くの無音状態」はかえってストレスがかかってしまうので、ある程度の雑音が聞こえる環境が集中力を持続させるには望ましいです。
うるさ過ぎるのは逆効果ですが、BGMとして聞き流しながら勉強することは勉強の効果を高める上で有用と言えるでしょう。
集中力が続かない方、気が散りやすい方にオススメの方法です。
記憶力がアップする
脳の記憶の仕方は主に2つに分かれてます。「単純記憶」と「エピソード記憶」です。
・単純記憶
暗証番号や電話番号など意味を持たないことを記憶する際に使われます。
数字や単語自体に意味はないので1日2日、暗証番号に至っては入力した1分後に忘れてしまいます。
・エピソード記憶
覚えることに対して意味や感情が含まれてるので長期的な記憶として残りやすいです。
一昨日の何気なく食べた夕食は忘れても、2か月前に友人と楽しく会食した時のお店や食べ物は忘れにくいですよね？
このように記憶に意味や感情を伴うことで長期的に記憶として残りやすくなります。
これを勉強に応用し、音楽を聴くことで覚えたい単語に意味や感情を付随させることで長期の記憶として脳に留めることができるのです。
私も学生時代の時に歴史の勉強中は音楽を聴いて取り組んでました。
いざテストになって解答するときに自然と一緒に覚えた単語まで脳内で勝手に再生された記憶があります。
単純な暗記作業が必要な勉強や暗記が苦手な方にオススメのやり方です。
リラックス効果がある
「小鳥のさえずり」や「川の水が流れる音」、「クラシック音楽」には「1/fゆらぎ（エフぶんのいちゆらぎ)」があり、リラックス効果をもたらすと言われてます。
「1/fゆらぎ（エフぶんのいちゆらぎ)」は自然界に含まれる「心地よさを感じさせるための要素」のことを指します。自然界に存在するものは「不規則な要素」が強く、その不規則なリズムが人の心拍や呼吸とリズムが合うため、リラックス作用があると言われてます。
例えば、ろうそくの炎や木目、鳥の鳴き声などは形やリズムに規則性がない為、見たり、聴いたりすることで自律神経が整い、精神の安定をもたらします。
疲れてるけど作業をしないといけない時や勉強に疲れた時にオススメです。
モチベーションアップにつながる
自分の好きな音楽を聴いているときは気分が高まると思います。
これは好きな音楽に刺激され興奮状態になっている状態で、ドーパミンの分泌が促されているのです。
ドーパミンは物事に対する意欲を高め、勉強への取り組みへのモチベーションアップにつながります。
また、脳を刺激することにより眠気の防止にも効果があります。
音楽のマスキング効果を得られる
周囲の雑音は集中力の低下につながります。
これは異なる情報が耳から入ってくることで脳が同時に処理しようとして脳の働きが混乱するためです。
ヘッドホンやイヤホンを使い、音楽以外の音を遮断することで複数の情報を処理する必要がなくなり、勉強に集中することができます。
これを「マスキング効果」といいます。
＜音楽が勉強に与える効果＞どういった音楽が勉強の効果を高めるのか？
音楽が勉強に与える効果については様々なメリットがあると理解できたと思います。
では、実際に勉強に効果のある音楽とはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは勉強におすすめの音楽ジャンルを3つご紹介します。
クラシック
クラシックでは様々な楽器が使用されますが、全体的な調和に一体感があり、うるさく感じることがありません。
前述した通りクラシック音楽には「1/ｆゆらぎ」があり、適切な音の強弱によって精神的に安定させる効果があるとされています。
オーケストラの壮大な音楽も良いですが、なるべくおとなしく静かな音楽が勉強に集中しやすい環境を作り出してくれます。
ピアノやヴァイオリンの協奏曲がおすすめです。
アンビエント
アンビエントとは「環境音楽」のことで、風の吹く音や水の流れる音などの自然で流れている音で構成された音楽となります。
アンビエント音楽にはメロディがなく、音楽に気を取られる情報が少ないため勉強時の音楽として最適です。
「無言状態が苦手だけどメロディがあると気が散ってしまう」といった方にはおすすめの音楽です。
ヒーリングミュージック
ヒーリングミュージックには「アルファ波」を放つ音が使われ、自律神経を整える効果があります。
クラシック同様「1/ｆゆらぎ」の効果もあり、聴くことで脈拍を整え、自然と深く落ち着いた呼吸ができるようになります。
ヨガやマインドフルネスなどにも利用され、身体的にもリラックス効果が得られます。
メンタル的なストレスを感じた時や疲れで集中力が低下していると感じた時におすすめできる音楽です。
＜音楽が勉強に与える効果＞勉強中に音楽を聴く時の注意点
音楽が勉強に効果があることは理解できたと思いますが、メリットだけでなく注意する点もありますのでご紹介します。
環境に慣れすぎない
音楽を聴きながらの勉強に慣れてしまうと、音楽がないと物足りなさを感じ、勉強に集中できなくなってしまいます。
学校や職場でいつも音楽を聴きながら勉強することはできませんので、音楽がないと集中できないといった依存状態にならないように効果的に使用しましょう。
歌詞のある曲は避ける
歌詞のある音楽は自然と言葉が耳に入り、気をとられてしまいます。
特に日本語の歌詞の曲は脳が自然と意味を理解しようとしてしまい集中力の低下につながります。音楽は歌詞のない曲か、初めて聴く洋楽、ジャズ、ボサノバなどリズム重視の曲を選ぶようにしましょう。
【まとめ】音楽は勉強の効率アップに効果的！
音楽は使い方によって勉強への集中力アップやモチベーションアップに効果があります。
しかし使い方によってマイナスの面もありますので、今回ご紹介した内容に注意し、自分に合った使い方で勉強に役立てましょう。
