皆さんはおうちのリフォームを考えたことはありますか?
家は10年20年と住み続けているうちに自分の年齢も上がっていき、家族構成にも変化が出てきますね。
「家族が増えたからこの部屋をちょっと変えたいな」
「ちょっとここが気になるからキレイにしたいな」
「ここにもう一つ照明があったら便利だな」
長くキレイに住んでいくためにリフォームをするというのはとても良い事です。
今回は戸建てのおうちのリフォームについて、どんなことが出来るのか、どんなふうに考えたらいいのかを一緒に見ていきましょう。
そもそもリフォームとはなんなのか?
リフォームという言葉の正しい意味をご存じでしょうか。
「英語のreformのことでしょ?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それは正解ではありません。
では「リフォーム」とはなんなのか?
まずはリフォームという言葉の意味についてみていきましょう。
リフォームの語源とは?
英単語にreformという言葉がありますが、こちらは実は住宅の「リフォーム」の語源ではありません。
日本でいうところの「リフォーム」は住宅リフォームのことを表している言葉です。
英語のreformは改革する・改正する・改心するなどの意味を表す言葉。
一方でこの場合のリフォームは家を改修・改装するという意味で使われる言葉であって、英語のreformとはちょっと意味が違っています。
語源となっているのはreformではなくrefurbishという単語で、こちらには改修する・新たにするという意味があるのです。
そこから出来たリフォームという言葉は和製英語にあたるので、英語圏の方に「リフォーム」といっても意味が伝わらないかもしれません。
リフォームとリノベーションとの違いは?
リフォームとリノベーションは、家をきれいにして使いやすくするという根本的な部分は同じです。
しかし、リフォームとリノベーションの2つは厳密にいうと大きな違いがあることをご存じでしょうか。
例えば古くなったおうちの床の張替えやお風呂の交換などはリフォーム。
古民家を再生して大規模改築するなどの工事はリノベーション。
リフォームは家の古くなった部分をキレイにして使いやすくする改修工事で、リノベーションは家に付加価値をつける改築工事といったイメージです。
戸建てのリフォームとは?出来る出来ないを確認しよう
マンションやアパートの場合、積立金の中からペンキの塗り替えや外壁の補修などの大きなリフォーム工事を行ってもらえることが多いですね。
しかし、戸建ての場合は所有している人の責任で室内外全てのリフォーム工事をしていかなければなりません。
マンションやアパートに比べるとリフォーム工事の自由度は高いですが、それでも自分の望む工事の全てが出来るという事でもありません。
ここで戸建てのリフォームで出来ること・出来ないことについて少し見ていきましょう。
自分の家ならどんなリフォームもOKなの?
「所有している土地に建てた家だったらどんなリフォームだってできるんじゃないの?」
と思うかもしれませんが、実際にはそういうわけにはいきません。
例えば柱や梁を取り払って部屋を広くするというリフォーム工事は、家の構造上で出来ない部分が多いです。
特に大黒柱にあたる部分を取り外して・・・という工事は家自体がつぶれてしまう危険も出てきます。
間取りの大きな変更は家の構造を考えながらになるので、絶対に希望が通るというものでもないようです。
家の増築もリフォームになるの?
リフォームというとキッチンやお風呂を新しくしたり、外壁を塗り直したりといった工事を思い浮かべる方も多いと思います。
もちろんこれらは全てリフォーム工事に当てはまるものです。
では家の増築工事はどうでしょうか?
「親と同居することになったからもうひと部屋増やしたい」
「サンルームを取り付けたい」
厳密にいえば家の増築工事は古い部分を直すわけではないのでリフォームとはいえないかもしれません。
しかし実際には家の改築も増築も含めてリフォーム工事とよんでいます。
住んでいる地域によってリフォームできないこともある?
家を建てるためには建築基準法や住んでいる市町村独自の条例などをクリアする必要があります。
例えば地域の景観条例などにより決まった高さ以上の建物を建てられなかったり。
住んでいる地域が調整区域に当たるために増改築に許可が必要だったり。
住んでいる地域によっては大規模なリフォームを行う場合に、具体的な話を進める前に市区町村に確認してみましょう。
おうちのリフォームにかかる費用とは?
新築で建てた家でも10年も経てば気になる部分があちこち出てきます。
壊れたから直すというパターンが一番多いかもしれませんが、リフォームをするにはそれなりの費用がかかってしまいます。
全部リフォームできたら嬉しいけれど、予算の問題で先伸ばしたり断念されるケースもあるようです。
「リフォームってすごく高いの?」
「どのくらいの金額がかかるの?」
費用のことはみなさんとても気になる部分だと思います。
ここでリフォームを行う方が多い場所について具体的に見ていくことにしましょう。
おうちのリフォーム① 外壁の塗り替えにかかる費用とは
外壁の塗り直しは家の大きさにもよりますが、100万円前後のリフォーム費用がかかる工事となってきます。
雨や風を直接受ける外壁は気づかないうちにひびが入っていることもあります。
外壁にひびが入ってしまうと中に水が染み込んで建物が大きなダメージを受けることも出てきます。
大きな災害などがなくても、新築で建ててから8~10年程度経過したら外壁の塗り直しを考えていきましょう。
おうちのリフォーム② キッチンのリフォームにかかる費用とは
キッチンのリフォームというと、例えば食洗器やコンロの交換などからキッチン全体のリフォームまでとても幅が広いです。
食洗器やコンロだけの入れ替えだったら20~30万程度でできるものもありますが、キッチン全体となると200万以上かかるケースも出てきます。
コンロや食洗器は耐久年数が10年という物も多いので、こちらも新築から10年経過したら壊れる前に交換した方が良いかもしれません。
おうちのリフォーム③ お風呂のリフォームにかかる費用とは
昔ながらのお家でしたらお風呂のリフォームは浴槽の交換やタイルの張替えなど部分的に行うこともあります。
しかし、近年の住宅はほとんどの場合がユニットバスになっているため、お風呂のリフォームは浴室の中身を丸ごと交換する形になってきます。
浴室の大きさにもよりますが、ユニットバス全体の交換は50万からと考えておきましょう。
床下や壁の断熱材の交換までするとなると200万を超えるケースも出てきます。
お風呂のリフォームは4日~1週間くらいかかることもあるので、その間のお風呂をどうするかまで考えて計画をたてられると良いですね。
おうちのリフォーム④ 間仕切り壁のリフォームにかかる費用とは
「子供が小さいうちはお部屋を広く使ってある程度大きくなったら二部屋に分けられるように・・・」
という設計で将来お部屋を仕切ることを考えて子供部屋を作る方もいらっしゃいますね。
お部屋の間仕切り壁をつけるリフォームは10~20万円くらいです。
しっかりとした壁を立てるのか、すりガラスのようなタイプにするのか、カーテンにするのかによってもずいぶんと費用も変わってきます。
子供の性格や性別によっても仕切りの方法は変わってきますので、ご家族でよく相談して仕切りをつけると良いですね。
おうちのリフォーム⑤ 玄関ドアのリフォームにかかる費用とは
玄関ドアのリフォームは20~30万円程度ということが多く、時間的にも1日で終わることがほとんどです。
開き戸だったものを引き戸に交換する。
網戸付きの採風ドアに交換する。
シリンダー式のカギだったものをキーレスタイプに交換する。
玄関のドアは壊れたから交換するというよりも、より快適に玄関を使うために交換するというケースが多いかもしれません。
最後に ~リフォームとは暮らしやすくなる手助け~
いかがでしたか?
家の古くなった部分は暮らしている家族にちょっとした不便を感じさせるものです。
リフォームをすることで家族の不満や不便が解消すれば、おうちで過ごす時間はもっと快適でもっと楽しいものになってきます。
つまり「リフォームとは暮らしやすくなる手助け」なのではないでしょうか。
お部屋のお掃除をするように、お洋服やバックの手入れをするように、おうちにもお手入れは必要です。
大切な家族が暮らすおうちがもっと過ごしやすい場所になるように、上手にリフォームをしていきましょう。