皆さんは勉強するとき何を用意しますか?ほとんどの方がノートと筆記用具を用意すると思います。授業の内容をノートにまとめたり、ノートに問題を書き込み解いていったりしていますよね。このノートの使い方で成績がアップしたり、勉強の効率が上がることをご存じですか?ここでは勉強で役立つノートの使い方についてご紹介します。
「ノートを使っているけどどうも活用できていない…」、「なんとなくノートでまとめているだけ…」という人は参考にしてみて下さい。
<勉強に役立つノート術>ノートを使った勉強のポイントとは?
ノートを使った勉強にはおさえておくポイントがあります。まずは基本となるノートを使う際のルールについてご紹介します。
後で見ても理解できるノート
ノートをとる理由は書くことで記憶するという一面もありますが、時間の経過により記憶が薄れた時に読み返し記憶を蘇らせるという使い方もあります。「ちょっとくらい汚くても自分さえ読めればいい」、「多少分かりにくくても自分が理解できていれば大丈夫」と考えてしまいますが、ノートを読み返すのは「未来の自分」です。今の自分が理解できるかではなく、後で読み返した自分が理解できるように書くことが大切です。
同じルールで書く
ノートを書く時は決まった同じルールで書いていきましょう。気を付けるポイントとして
・基本的な文字の大きさは均一に
・色は多くなりすぎないように
・レイアウトを統一する
・日付・教科書のページ数を記入する
などとなります。きれいにまとめようとするとカラフルにしたくなりますが多色使いは重要なポイントが薄れてしまいます。「重要な語句=赤」、「補足情報=青」といったルールで統一し、3色程度にまとめましょう。また、書いた日付や使用した教科書のページを記入しておくことで、読み返した際に分かりやすくなります。
スペースをつくる
上から隙間なく書き込んであるノートは一見きれいに見えますが、後で追記することができなくなります。問題集の解答を書くノートなどは、間違えた部分の補足や注意するポイントを書き込めるように余白をつくっておくと書き足しやすくなります。
また同じ理由で、行間も詰め過ぎず1〜2行ずつ空けて書くと良いでしょう。
インプット用とアウトプット用で分ける。
ノートの利用方法として授業や講義の内容を記録する目的と、自宅で苦手なところを復習する目的の二つがあります。用途に応じて分けて使うと見やすいノートになります。勉強はインプットだけでは覚えたことも忘れてしまいます。内容はアウトプットして記憶に定着するのです。インプット用とアウトプット用に分けて用意しましょう。
<勉強に役立つノート術>成績アップにつながるノートの使い方
ノートの使い方も様々ありますが、ここでは効果的なノートの使い方をご紹介します。
メモリーツリーノート
暗記が必要な教科に使えるノートの使い方で、メモリーツリーというものがあります。これは単語ひとつひとつを覚えるのではなく、関連する単語を線で結び、セットで覚えていく方法です。
例えば、「ex-(外へ)」という接頭辞がありますが、ここから始まる英単語
・excite(興奮させる)
・exile(追放する)
・expand(広げる)
・exchange(交換する)
・expect(期待する)
を線で結びます。これをセットにして覚えるのです。ex-には外へという意味があるため、
ex(外へ)+pand(広がる)=expand
ex(外へ)+cite(呼び出す)=exsite
と似たような意味もあり、覚えやすくなります。また、「expect」を架け橋として接尾辞の「spect」から
・respect(尊敬する)
・inspect(検査する)
・aspect(形勢)
・prospect(探し求める)
とつながりを作り、覚えていくことができるのです。
反復練習用ノート
覚えたい単語を並べ、間違えた回数をカウントしていくノートです。ページを3つに分け、覚えたい単語・間違えた回数・意味や解説を記入していきます。覚えたい単語と意味・解説部分をオレンジで書くと赤シートで隠しながら復習できます。ここで間違えた箇所をカウントしていくと、自分の苦手な単語がすぐ分かり、苦手な単語を集中的に復習でき勉強時間の効率化も図れます。
苦手ノート
間違った問題だけを集めて書くノートです。
・テキストのページ
・問題文
・正解の答え
・間違えた原因
・対策(答えを解く際の注意点など)
を記入していきます。苦手な箇所を確実につぶすことで集中的に覚えることができます。
コーネル式ノート
アメリカのコーネル大学の教育学部教授、故ウォルター・パーク氏が提唱したテクニックで、ノートを
・見出し欄
・内容欄
・要約欄
に分けて記入します。見出し欄でおおよその内容が把握できることで何が書かれているかすぐに分かることがメリットです。また、内容が「見出し欄=大見出し」、「内容欄=小見出し」、「要約欄=詳細」というように分類分けができ、見やすいノートになります。
暗記ノート
3ステップで情報を整理するノートです。
・しぼる
メインとなるキーワードを1行で簡潔に記入します。
・まとめる
キーワードに関する情報を線にして結びます。情報をセットにして芋づる式に知識を引き出せるようにします。
・図にする
最後に図に落とし込みます。ここでは「覚えたい項目」・「理由」・「覚え方」の3つに分類し、この3つをセットにすることで重要な部分のみを端的に復習することができます。
<勉強に役立つノート術>ノート選びのポイント
ノート自体の選び方も大切です。指定されたノートがなければ学習効果の高いノートを選びましょう。
リングノートより糊付けされたものを
ノートは書きやすいことがなにより大切です。リングノートはリング部分が記入の邪魔になることがあります。また、ルーズリーフなどはバラバラになりやすいので避けた方が良いでしょう。昔ながらの針金や糸で製本され、背表紙が糊付けされているタイプがおすすめです。
罫線や方眼の入ったもの
見やすいきれいなノートにするには罫線や、方眼の入ったノートがおすすめです。文字がずれたり、大きさが均一でないと汚く見えてしまいます。図を多用する教科なら方眼ノート一択です。
罫線・方眼どちらも線の色は薄いものを選びましょう。あくまでも目安となるものなので濃すぎると重要な部分を蛍光ペンや色分けしたときに目立たなくなってしまいます。
用途に合わせた大きさのもの
ノートのサイズはB5サイズが一般的ですが、教科によって使いやすい大きさのものを選びましょう。1ページの情報量が多くなる教科はA4にして、ちょっとした隙間時間に確認したい教科はA5にするなど使いやすいサイズを選びましょう。
シンプルなもの
キャラクターやデザインの入ったノートを使うとテンションがあがりモチベーションがアップするという人もいるかもしれませんが、基本的にはシンプルなノートがおすすめです。勉強するときは余計な情報が入ってこないように集中できるノートを使いましょう。
【まとめ】
勉強の際に、ノートについて考えることは少ないかもしれませんが、ノートの使い方ひとつで勉強の効率をアップさせることができます。勉強で行き詰っていたり、思うように進まない場合、ノートの使い方が原因かもしれません。ちょっとした工夫で勉強がはかどることもありますのでノートを適切に活用し、勉強の効率アップを目指しましょう。