ここ10年ほどでLED照明の普及が進み、シーリングライトも蛍光灯や白熱電球からLED照明へとシフトしてきました。
新築やリフォーム時はもちろん、シーリングライトの蛍光灯が切れたタイミングでも、自分でLED照明に変えることができます。
LED照明のメリットや蛍光灯との違い、交換方法まで詳しく説明していきます。
蛍光灯のシーリングライトをLEDに変えるメリット
蛍光灯をLED照明に変えると、どんなメリットがあるのでしょうか?
蛍光灯とLED照明を比較して見てみます。
長寿命で電球交換の手間なし
蛍光灯の寿命は6,000〜12,000時間なのに対し、LED照明の寿命は40,000〜50,000時間ほどです。
1日10時間照明をつけている場合、蛍光灯は2年弱〜3年、LED照明は10年〜13年ももつ計算になります。
LEDのシーリングライトは照明器具とランプが一体となっているので、ランプが付かなくなってきたら照明器具ごと交換しなければなりません。
そう聞くと「LED照明って面倒」と思うかもしれません。しかし蛍光灯タイプの照明器具もランプを交換しながら使用していても10年ほどで器具が劣化してしまうため、その時期には交換しなければいけないのです。
蛍光灯でもLEDでもシーリングライトは10年ほどで交換が必要となると、10年間電球の交換の必要がないLED照明の方が手間がかからなくてお得です。蛍光灯の場合は、その間に何回か交換が必要になってしまいます。
まれに故障してしまうと言う声もあるので、保証付きのものを選ぶと安心です!
電気料金がお得
シーリングライトを蛍光灯からLEDに変えると、電気料金は下がります。
なぜかというと、LED照明は蛍光灯のときと比べて消費電力を25%もカットできるからです。
電気料金は「1時間あたりの消費電力×使用時間×料金単価」で求められるので、消費電力が少ない分、電気料金は安くなります。
LED照明1ヶ月分の電気料金で見ると大した差がないように思えるかもしれませんが、年間では大きな節約になります。
照明で居心地のいい空間を作る
LED照明の優れているところは、明るさを何段階にも変えることができる「調光機能」と、光の色合いを変えることができる「調色機能」があるところです。
勉強するときや細かい作業をする時には明るくて自然光に近い色の光がいいけれど、夜リラックスする時は暗めで落ち着いた光がいい…などLED照明は生活スタイルに合わせて調節できます。
蛍光灯のシーリングライトだと、明るさを2〜3段階に調節できるものもありますが、光の色を変える調色機能はLEDならではの機能です。
調色機能があるLED照明の光の色合いには次のようなものがあります。
■電球色
温かみのあるオレンジ色に近い光。くつろぎたい時におすすめ。
■温白色
電球色より明るく、自然な色の光。落ち着いた空間にしたいけど明るさも必要な時におすすめ。
■昼白色
最も自然光に近い光。どんな空間にもなじむ色合い。電球色と昼光色の間。
■昼光色
白っぽく青みがかった光。集中力を高めたい空間におすすめ。
この調色機能によって、明かりによる空間演出が可能になります。
シーリングライト選びの参考に…蛍光灯とLEDの違いは?
蛍光灯や白熱電球を選ぶ時に「ワット(W)」という表示を見たことはありませんか?これは消費電力の単位で、明るさの単位ではありません。
消費電力が大きいほど明るくなるので、蛍光灯や白熱電球の照明器具を選ぶ時はワット(W)を参考に選んでいたと思います。
しかし、LED照明は効率が良くなり、少ない消費電力で蛍光灯や白熱電球と同等の明るさを得ることができるようになりました。そのため、LED照明の明るさを見る際はワット(W)ではなくルーメン(lm)が使われています。
LED照明の明るさの単位はルーメン
LED照明の明るさの単位はルーメン(lm)を使います。お部屋の広さ(畳数)に適した明るさの範囲(適用畳数)が以下のように定められているので、LED照明を選ぶ際に参考にしてください。
■〜6畳で2,700〜3,700lm
■〜8畳で3,300〜4,300lm
■〜10畳で3,900〜4,900lm
■〜12畳で4,500〜5,500lm
■〜14畳で5,100〜6,100lm
あくまでも目安なので、「明るすぎた」「暗すぎた」ということがないように、調光機能があると便利です!
消費電力の違い
LED照明を購入する時に、「◯◯W相当」と記載されていることがあります。例えば60W相当であれば、LED照明が60W相当の白熱電球と同じくらいの明るさであるということを意味します。
しかし明るさは同じでも、消費電力は全然違います。LED照明は蛍光灯のときと比べて25%、白熱電球のときと比べて85%も消費電力をカットしてくれるため、消費電力が少なくて済みます。
なので、LED照明の◯◯W相当は明るさの参考のために記載されてあるだけで、消費電力ではないということを覚えておきましょう。
蛍光灯からLEDへ。シーリングライトを変える手順は?
では、実際に蛍光灯タイプのシーリングライトをLED照明に変えるにはどうしたらいいのでしょうか?
交換の前に
■天井に配線器具があることを確認!
■ブレーカーを切っておくと安全!
です。では流れを説明します。
①既存の照明のカバーを外す
丸型のものは左右どちらかに回せば外すことができます。角型のものはカバーを浮かせてずらすと外すことができます。
メーカーによっては取り外し方が異なるので、取り外せない場合は説明書きを読みましょう。
②蛍光灯を取り外す
次に蛍光灯を取り外します。
丸型の蛍光灯は照明器具と蛍光灯を繋いでいるソケットから取り外すことができます。
直管型蛍光灯の場合は、蛍光灯を90度回転させると取り外すことができます。
③コネクタを外す
アダプターに付いているコード(コネクタ)を、照明器具本体から外します。
④照明器具を外す
メーカーによっても違いますが、照明器具は赤色のボタンを押しながら取り外します。
照明器具本体に記載されている通りの手順で行いましょう。
⑤アダプターを外す
天井の配線器具につけていた電源部分(アダプター)を取り外します。
左に回して取り外す場合がほとんどです。
これで古い照明器具の取り外しは終了です。
次にLEDシーリングライトの取り付け方を説明します。
⑥LED照明のアダプターを取り付ける
天井の配線器具にLED専用のアダプターを取り付けます。カチッとはまるまで回して、しっかり固定しましょう。
⑦LED照明本体を取り付ける
シーリングライト本体にある中心部の穴を、天井に取り付けたアダプターにはめ込みます。落ちてきたら危険なので、しっかりと固定しましょう。
⑧コネクタを接続する
LED専用アダプターに付いているコード(コネクタ)を、照明器具本体に接続します。
⑨カバーを取り付けて完成
最後に照明のカバーをはめて完了です。
ブレーカーを元に戻して照明が点灯することを確認しましょう。
以上で取り付けは完了です。
工事の必要もなく、自分一人で取り外しから取り付けまで行うことができます。
天井に配線器具がない場合は、電気工事士の資格を持った方に工事をお願いしなければならないので、注意しましょう。
まとめ
LED照明は蛍光灯に比べて寿命が長く、ランプ交換の必要もないため、10年以上そのまま使い続けることができます。
また、蛍光灯に比べて消費電力が少ないため、電気料金も安くなります。
以前よりLED照明の価格も手頃になってきており、長い目で見ると蛍光灯よりもLED照明の方がお得です。
天井に配線器具が付いていれば、蛍光灯タイプのシーリングライトからLEDタイプの照明器具に変えるのは、工事なしで簡単に行うことができます。
ですので、蛍光灯の交換のタイミングで、今お使いの蛍光灯タイプのシーリングライトをLEDにすることを検討してみませんか?
生活スタイルに合わせた調光・調色機能で、もっと快適な暮らしが実現できるはずです。