今回、店舗経営をしている方々がどのような照明器具と向きあえばいいかについて解説をします。
店舗での照明器具は、家庭の照明器具と同じような向き合い方をすればいいのでしょうか。
店舗の照明器具は、お客様の入りにも作用する部分と言っていいでしょう。もう少し真剣に考えるべきではないでしょうか。お客様が来たいと思う店舗の照明器具とはどのようなものなのが、しっかり解説をしましょう。
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店舗は照明器具とどう向きあえばいい?
店舗の照明器具は、明るい雰囲気にしたいという方々もいらっしゃるでしょうし、逆に暗めのムーディーな感じにしたいという方々もいらっしゃるでしょう。その違いを作り出すのはまさに照明器具です。
まず、照明器具を購入する場合、注意をしなければならないのは、明るさだったり、色温度です。また、それ以外の演色性あたりをしっかり注目することで、よりお客様が来たいと思う店舗を実現することができます。
照明器具の違い
照明器具の違いを生み出す要素は、
光束(ルーメン/lm)
色温度(ケルビン/k)
演色性(Ra)
グレア
配光
と言ったものです。
照明器具の基礎知識としてそのようなことは理解しなければならないでしょう。
おかたみなさんは照明器具を購入するとき、
ワット/wに注目してしまうことでしょう。しかし、ワット/wとは明るさを表示しているものではなく、消費電力を示しているものです。
実際には、消費電力を多く使用している照明器具は、明るいという特色がありますが、具体的に明るさを示す単位として使用されるものは、ルーメン/lmの方です。ルーメン/lmは、光の量を表現している数字のことで、数値が高いほど明るさを実現することができます。
色温度(ケルビン/k)は、色の違いを数値で表現しているものです。色温度(ケルビン/k)が低いものは、
2700kあたりで、裸電球の温かい感じのオレンジ色です。
そのような照明器具にいやされたいというお客様も多いでしょう。店舗でも有効的に利用することができる照明器具なのだと思います。
一方では、オフィスなどでは、5000k程度のケルビン/kを使用していることでしょう。
店舗はオフィスとはまた違う空間です。店舗の方々は、しっかりケルビン/kにも注目して決めるようにしましょう。
また、照明器具において注目しておきたいポイントは、演色性(Ra)です。太陽の光に照らされたときの状態にどれだけ近いのかという状態を示している指標が演色性(Ra)です。演色性(Ra)は、平均演色評価数とも言われる数値で、最も自然光に近いRaは、Ra100です。
Raもしっかり意識して照明器具を選択しないことには、売ろうと思っている食品の色合いが本来もっている色合いよりも全然鮮度が悪く見えてしまったりすることがあります。
食材だけでなく、アパレルを販売しているショップでも、実際に購入してみて外で着てみたらイメージと全然違っていたという事態が起きてしまうでしょう。
やっぱりそれぞれの店舗ではこの程度の照明器具に対しての基礎知識をもって向きあうべきではないでしょうか。
店舗と一般住宅の照明器具の違い
また、店舗の方々が意識しなければならないポイントは、グレアです。
いままで程度のことは、一般の家庭でも意識して照明器具を買われている方々が多いと思いますが、グレアという用語を知らないという方々もきっと多くいらっしゃることでしょう。
店舗では、より演出効果をアップさせるため注目しておきたいポイントです。
グレアは、光を照射している部分以外から見えている光源のことを言います。
このような光源によってまぶしいと感じて、周囲のものが見えにくくなってしまうでしょう。
照明の光線は、お客様にとって不快感になってしまうこともあり、それによって、ストレスをためてしまうことがあります。そのようなストレスのたまるお店にもう一度お客様が来たいと思う筈がありませんよね。せっかくいい商品、サービスを提供しているというのにとてももったいないことです。
店舗では、ただいい商品、いいサービスを提供すればいいということではないのです。照明器具も大事な要素であることも、しっかり理解して向きあうべきでしょう。
また、照明器具には、あらかじめ設定されている照射の角度があります。この照明の角度からも、店舗に並んでいる商品の見え方だったり、雰囲気を大きく変えてしまうことになります。「広角配光」を意識すれば、光の照射角度が広いので、同じ明るさの照明器具だとしても光が柔らかく感じることができ、全体をフワッと照らす雰囲気にさせることができます。
「狭角配光」の照明器具は、照明器具の向いている部分をしっかりと照らすスポットライトのようなメリハリ感のある雰囲気を演出します。
店舗の照明器具のアイデア
現在、いろいろなタイプの店舗でそれぞれ照明器具に対して工夫をしていることでしょう。
照明器具ひとつで、らしくない店舗が出来てしまうので注意が必要です。そのような意味では、お客様は、あらかじめこのような店舗は、このような照明器具でなければならないという固定観念も出来上がってしまっているため、それを裏切ることも出来ないのです。
例えば、大衆居酒屋では、全体的に明るい感じの照明器具が求められているでしょう。色温度も、それほど高くはありません。
ただし、ただ明るければOKということでもなく、蛍光灯のような明るさによって、お酒を飲むようなリラックス感が失われてしまうことでしょう。色温度が低めの器具を選定する事により、明るさは確保しつつ、温かみのある色温度にする事ができリラックス感もアップさせることができます。
大衆居酒屋とバー、高級レストランとは、また照明器具に対しての向き合い方にも違いがあります。
バーが、大衆居酒屋のような照明器具では、お客様は誰も来てくれません。それは、あらかじめお客様がバーではどのような照明器具でなければならないのかということを、経験上知っているからです。
このような場所では、明るさをできるだけ抑えたりし、色温度も低い物にすることによって、より高級感を演出しているのです。
もちろん、行動に不便が発生する暗さではNGということになりますが、ちょっと暗めの雰囲気にすれば、お客様はそこが高級志向のお店であることを経験上理解します。人間の行動心理は、想像しているより全然単純と思ってしまうこともあるかもしれないですよね。
照明器具の明るさに対して、私達人間は、無意識に動かされているところもあるのだと思います。そのような意味では、照明器具によって無意識にお客様をこちらの店舗の向けさせる手段があるということです。
遠めにみて、ちょっとのこの店舗に入ってみようという要素は、看板だったり、他にいろいろあるのだと思いますが、無論、照明器具も決して無視してはならない部分です。
はじめて店舗と向きあうという方々は、よっぽどのことがない限り、ルール違反をして、個性をアピールしようという姿勢は持たない方がいいでしょう。そのような方法によって、このお店はちょっと見なんのお店だかわからないということが起きてしまうでしょう。
まとめ
いかがでしょうか。店舗には看板がありますが、照明器具というものも、私達にここがどのようなお店であるのか教えてくれるアピール手段なのです。
店舗を構えるとき、照明器具もしっかり注目しなければならないポイントです。それを忘れないようにしていただきたいですね。