ダクトレールというと以前はおしゃれなショップでよく見られた照明のひとつです。
しかし、今では住宅・戸建て・マンションのリビング、ダイニング、キッチンなどに設置されることも多くなりました。
ダクトレールを使うことで部屋の雰囲気を変えることができますし、また、部屋のレイアウトを変えても自由に照明の位置を決めることができて便利です。
そんなダクトレールのメリットとデメリット、そして設置する場所を詳しく見ていきましょう。
目次
ダクトレールとは?
まず、ダクトレールとはどんなものなのでしょうか。
ダクトレールは、実は配線ダクト、ライティングレール、ショップライン、ライティングレールなどさまざまな呼び名があります。
照明の配置を簡単に変えることができるのでショップや飲食店などでよく使われています。そのため、照明にこだわる方にも人気があり、最近では家庭用としても用いられるようになったのです。
ダクトレールはその名の通り、レール状のものでスポットライトやペンダントライトといった照明を取り付けることが可能な、細長いバーのような形状の器具のことをいいます。
レール上に電源が流れているため、どの位置に照明をつけても電気が付くようになっています。
家庭では、主にキッチンやダイニングに設置されることが多いようです。
ダクトレールを使ってシーリングライトを配置する5つのメリット
ダクトレールを用いるとどんな点がいいのか、メリットを5つあげてみました。
メリット その1 付け替えが簡単
ダクトレールの第1のメリットは照明器具を簡単に移動できることです。照明の配置を自由に決められることはもちろんのこと、入れ替え、付け替えも自在です。
普通、ダウンライトやシーリングライトなど付けた照明を後から移動する場合は、自分でできないため電気工事をする必要がありますが、レールがあれば移動も自由です。後から照明器具を増やしたり、新しい器具に交換することも簡単にできます。
そのため、ダクトレールがあれば季節に合わせた模様替えができたり、部屋のイメージチェンジも簡単にできるようになります。
メリット その2 部屋をおしゃれに演出
シーリングライトやペンダントライトに比べ、ダクトレールがあれば部屋をおしゃれに演出することができます。
もともと見た目を大切にするショップや飲食店に用いられたものですから、照明自体がおしゃれです。ですから、ダクトレールをつけて照明を付ければ、それだけでおしゃれな雰囲気になるということです。
もちろん、付ける照明のデザインも自由に選べるので、自分が思うような雰囲気作りができてしまうのが、ダクトレールの良さと言えるでしょう。
メリット その3 明るさを調整できる
レール一本あたりの最大ワット数は決まっているので、いくらでも照明が付けられるわけではありませんが、照明の数で明るさを調整することができます。
また、暗く感じるところを明るく照らすこともできますし、逆に暗くして落ち着きのある空間にすることもできるのです。これは全体照明では不可能なことなので優れている点と言えるでしょう。
リビング学習をする子ども、新聞や本を読みたい高齢者など各家庭で使い方はさまざまです。それに応えてくれるのがダクトレールなのです。
ワット数を超えなければ、1つのスイッチから複数の明かりを付けられるので、好みの明るさに調節できる点はメリットのひとつです。
メリット その4 照明以外も付けられる
ダクトレールに付けることができるのは照明だけではありません。
たとえば、スピーカーや小型ファンといったものも付けることができます。もちろん、ダクトレール用スピーカーなども開発されています。
中には照明器具がスピーカーになっていてブルートゥース接続すれば音楽を楽しめるという最先端の照明すらあります。
さらにフックを付ければカゴに小物を入れたり、観葉植物や花を下げることもできます。流行の水も土もいらないエアプランツを飾ることだってできますね。
さまざなアレンジを楽しむことでまるでお気に入りのショップの中にいるような気分にもなれるというわけです。
メリット その5 レイアウトが自由
照明は付けるところがたいてい決まっているものですが、ダクトレールを付けることで、どこにでもどんな形でも付けられるようになります。
電線さえ確保できれば、ダクトレール1本だけではなく、2本を並列させたり、L字型、コの字型、十字型とどんな配置の仕方も工夫次第でできるという点が優れています。
また、照明というと天井に付けるイメージがあるかもしれませんが、天井だけではなく、電気を通すことができれば壁や柱にも取り付けることができます。
自由なレイアウトができるので見た目がおしゃれになりますし、自分の思い通りにできるのがダクトレールの優れた点です。
ダクトレールを使ってシーリングライトを配置する5つのデメリット
ものごとには必ず良い点と悪い点があるものです。では、次にダクトレールを使うデメリットについて見ていきましょう。
デメリット その1 ダクトレールが目立つこと
照明器具が自由に選べるのは魅力的ですが、レール自体の色も金属色の銀か黒とほとんどが決まっているため、天井を見たときになんだか合わないということがあります。
見れば見るほどレールだけが目立ってしまい、せっかく照明にこだわったのに天井部分が満足できない仕上がりになってしまったということもあります。
コーディネートしたつもりが、ちぐはぐになってしまうこともあるのでダクトレールの色もしっかりと頭に入れておかなくてはいけません。
デメリット その2 熱を持たない電球を選ぶこと
近くに照明を配置すると熱さを感じるので、人の近くまで照明を下げるときはできるだけ熱をもちにくい電球を選ぶようにしましょう。
白熱灯は特に熱くなるので、火傷に注意が必要です。
デメリット その3 照明が汚れやすくなること
キッチンやダイニングに付けると、鍋の湯気やホットプレートからの煙でどうしても照明が汚れやすくなります。
ふと気づいたら、キッチンの換気扇のように油でギトギトになっていたということもあります。
ですから、できるだけ手入れが簡単な照明器具を選ぶようにしましょう。
デメリット その4 見映えが気になること
「デメリット その1 ダクトレールが目立つこと」と重なりますが、やはり白い天井だとどうしてもダクトレールが目立ってしまいます。
どうしても目立って気になるなら、埋め込み式にするという手もありますが、リフォームする必要が出てきて費用が何倍もかかってしまいます。
また、賃貸の場合、退去する時に元に戻さなければならなくなるので、その費用もかかってきます。工事を頼む場合、しっかりと考えてからオーダーするようにしましょう。
デメリット その5 最大ワット数や耐荷重量を考えること
ダクトレールを付けたからといくらでも照明を付けられるわけではありません。また、フックをつけて何でもぶら下げられるわけではありません。
レール1本あたりの最大ワット数や耐荷重量は決まっているので、それを考えた上で照明器具を設置する必要があります。
耐荷重量以上を付けると落下する危険もあるので注意が必要です。
ダクトレールを使ってシーリングライトをおしゃれに取り付けるには?
ダクトレールを使ってシーリングライトをおしゃれに見せるためにはどんなことに気をつければいいのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
ダクトレールの適した設置場所
ダクトレールを付ける適した場所はキッチン、ダイニング、リビングです。
キッチンの上部に付けることで、手元を明るく照らすことができ、効率が良くなります。明るくなれば、素材の良し悪しも区別がつきますし、おいしそうな料理ができることで調理も楽しくなります。
ダイニングやリビングに付ければ、家族の会話が楽しめることはもちろんのこと、その日の健康状態も顔色などから把握することができるようになります。
もちろん、単におしゃれを楽しむこともできるので、それぞれの楽しみを追求することもできます。
吹き抜けや勾配天井などの暗くなりがちな天井面を照らすのにも適しているので、暗がりを明るくするのにも向いています。
ダイニングテーブルの大きさに合わせること
照明をダイニングテーブルの大きさに合わせることは大事なポイントとなります。
基本的にテーブルのセンターとなります。バランスよく取り付けまんべんなく明るくすることで雰囲気もぐっと明るくなります。
ただ、気がかりなのがレイアウトです。最初は良くても人数の増減によって変わってくるのが家具のレイアウトです。ダクトレールを付けることで照明ごと移動ができるので、ちょうどいい位置に付けることができるようになります。
まとめ
ダクトレールのメリットとデメリット、そして設置するためのおしゃれなポイントついてご紹介しました。
ダクトレールは照明を移動できたり、簡単に照明を取り替えることができるのが最大の魅力です。そのため、部屋の模様替えをしても暗くなる部分もできずに対応できるようになります。
シーリングライトといった全体照明では出せない光の強弱が出せるので、部屋の雰囲気を変えることができるようになります。
照明だけでなくフックやスピーカーなど、好きなものを下げることで部屋の居心地もより良くなることでしょう。