ダウンライト(天井照明)は今では店舗でも住宅でもよく見られる照明器具ですよね。ダウンライト以外の他の照明器具は器具のデザインによってサイズ感は変わりますが、ダウンライトはデザインが大きく変わることも無く、見た目の差はあまりありませんよね。
そんなダウンライトにはサイズ展開があるのか気になりませんか?ダウンライトのサイズについてやサイズの違いによって与える印象の違いなどお話していきます。

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ダウンライトとは、天井に取り付けて下向きに光を照射する照明器具。天井に埋め込まれて設置されることが多く、天井面と一体化したスッキリとしたデザインが特徴。リビング、キッチン、バスルーム、廊下、オフィスなど、さまざまな場所で使用可能。天井に埋め込まれるため、部屋の空間を有効に使うことができます。設置するには電気工事が必要です。
目次
ダウンライト(天井照明)のサイズについて

ダウンライトにはサイズがあります。サイズは、埋め込み穴の直径(記号:φ 読み方:ファイ)で表されます。例えばφ75とサイズが表記されているとすると、直径7.5センチメートルの穴のサイズとなります。記載のされ方はメーカーによっても違いますが、他に「埋込穴100㎜」、「200形」などと記載されている場合もあります。基本的に数字部分は埋め込み穴の直径(開口径)のことで単位はミリメートルです。ですので埋込穴100ミリは10センチメートル、200形は20センチメートルのことですね。
一般家庭向けに展開されているサイズは20ミリ~450ミリと幅広いです。ダウンライトをどこに取り付けたいか、どのくらいの明るさがほしいのか、などを考えてベストな大きさを選んでください。
ダウンライト(天井照明)の開口径のサイズによって明るさは違ってくるの?
ダウンライトの開口径で明るさは変わってきます。正しくは光が届く範囲が変わります。同じ光の量のダウンライトでも、開口径が小さければそこからでている光の範囲は狭く、焦点があたるスポットライトのような光に近くなり、開口径が大きければ広範囲に光が広がります。ですので光が広範囲にほしい広いお部屋なんかには大きめのダウンライトがいいのかもしれません。
しかし、開口径の大きいダウンライトは天井に大きな穴があいているような見た目になってしまい、住宅での開口径の大きいダウンライトの配灯デザインは難しいと思われます。小さいダウンライトのほうが部屋の見た目はすっきりしますので、小さいサイズのダウンライトを2~4つくらいまとめて配置するといいですよ。
開口径以外でも!実はダウンライト(天井照明)には2パターン光の広がり方がある
開口径のサイズで光の広がりは変わりますが、サイズが一緒でも光の広がり方がちがうものがあります。
ダウンライトの光の広がり方には「集光タイプ」と「拡散タイプ」の2種類があり、ライトの真下を集中的に照らす光の幅が狭いのが集光タイプであり、空間全体に光が広がるのが拡散タイプです。開口径が同じでもつくりが違うものがあるので、集光タイプと拡散タイプを使い分けて、立体的でメリハリのあるお部屋にしてくださいね。
ダウンライト(天井照明)のトリムやサイズによってお部屋の雰囲気はどれくらい変わるの?
まずトリムとは、ダウンライトの器具の枠部分のことです。トリムの色は定番の白や黒、木目調などあります。トリムの色で部屋の雰囲気もだいぶ変わってきます。
トリムの色の違いと空間の印象の違い
上の写真のトリムは茶色っぽいトリムですね。白い天井に茶色のトリムなのでダウンライトが目立っていますが、悪目立ちしているわけではなく空間のアクセントになっています。トリムの色を茶色にしたことで温かみのあるお部屋の雰囲気がより増していると思います。自宅のインテリアや理想のお部屋のイメージでトリムの色を決めるのがいいですね。
上の写真の作業台は作りつけの家具なので、この部屋は模様替えをせずこのまま長く使っていくと思われます。場所もキッチンなので模様替えすることもあまりないですよね。このようにインテリアをコロコロ変えることがない部屋だったり、模様替えをあまりしないという方は、トリムの色を変えて部屋全体の統一感を出すのは良いと思います。
目立たせたくないのであれば天井と同系色のトリムにするといいですよ。写真のトリムは白色で天井も白色なので、トリムがないようにも見えますね。お部屋をどんなテイストにしたいかでトリムの色も変わってくると思いますが、家具やインテリアが好きだったり、模様替えが好きな人はどんなテイストにも対応できるようにトリムを同系色でまとめるのがおすすめです。
部屋によって、使い方で、ダウンライト(天井照明)のサイズを使い分けよう
次にサイズですが、一般的な住宅ですとφ100やφ125の大きさがよく使われています。開口径の大きさで部屋の雰囲気が変わってきますので以下を参考にしてみてください。
こちらは少し大きめのダウンライト(天井照明)です。鏡の位置と大きさに合わせてダウンライトの位置とサイズが決められていますね。
よく使われるサイズより大きめなサイズ、大体φ150~φ200を使うときは、部屋の隅や壁際のほうに配置するといいですね。あまり天井の真ん中らへんに配置したり、大きなサイズをたくさん使うと落ち着きがなくなってしまうので注意しましょう。
写真のように鏡をダウンライトのみで照らそうとしているので、鏡の真下に配置し、開口径が大きなものが使われています。家具や空間に合わせた大きさ、ダウンライトの数、配置にできると空間に一体感がでていいですね。
上の写真のダウンライトは大体φ70くらいのもので、天井の中心にダウンライトがなく、四隅と壁際に並列して配置してあります。そのためダウンライトがあまり目立たず、人が居座るであろう位置に直接光が当たらないので落ち着きのある良い配灯ですね。写真は寝室で、お部屋の中で最もリラックスしたい空間ですよね。活動的な空間ではない場合はダウンライトを壁際に配置すると間接照明のようにもなりますし、開口径が小さいと光の広がりもおさえられて、器具も目立たないのでよりリラックスできると思います。
こんなところにも使える!小さいサイズのダウンライト(天井照明)
ダウンライトはキッチンなどの作業台を照らすためにも使えます。もちろん作業台の上にダウンライトを取り付けられるような棚などがないと取り付けられませんが、ダウンライトを使用することで手元を明るく照らせますし、作業台のスペースも取りません。埋込式の器具なので器具が邪魔になることもないので作業の邪魔になることもありませんね。
このような作業台の上を照らすためのダウンライトは開口径が小さいタイプが使われます。照射位置から机上面までが近いので開口径が小さくとも光が机上面に届きます。写真はちなみにφ40のダウンライトです。作業スペースや空間の大きさ、配灯位置によってサイズを選んでくださいね。
ダウンライトのサイズ選びのポイント:用途別に最適なサイズを見極める方法
ダウンライトは、室内の雰囲気を大きく左右する重要な照明器具ですが、その効果を最大限に引き出すためには、サイズ選びが欠かせません。サイズは、設置場所や用途、天井の高さ、さらには部屋全体のバランスに応じて選ぶ必要があります。一般的には、小さな部屋や狭い空間ではコンパクトなサイズが適しており、広いリビングやオフィスなどでは大きめのダウンライトを採用することで、より広範囲に均一な明るさを確保することが可能です。
まず、ダウンライトのサイズを選定する際の基本的なポイントとして、部屋の用途と照明効果を明確にすることが重要です。例えば、リビングルームやダイニングルームなど、人が集まる空間では、主照明としての役割だけでなく、アクセント照明としての効果も期待されます。そのため、サイズや取り付け位置、さらには複数のダウンライトを組み合わせた配置が、空間全体のバランスを保つポイントとなります。一方、キッチンや廊下など、作業効率や安全性を重視する場所では、コンパクトながらも明るさをしっかりと確保できるサイズを選ぶことで、作業エリア全体を均一に照らすことができます。
また、天井の高さや間取りとの相性も重要な要素です。天井が低い場合には、あまり大きなサイズのダウンライトは空間を圧迫する恐れがあるため、シンプルで控えめなデザインの製品を選ぶことが推奨されます。逆に、天井が高く広々とした空間では、存在感のある大きなサイズのダウンライトが、部屋全体にメリハリを生み出し、洗練された印象を与えるでしょう。さらに、複数設置する場合は、各ライトのサイズや間隔にも注意を払い、均一で調和のとれた照明計画を立てることが成功のカギとなります。
加えて、LED技術の進化により、従来の照明と比べて消費電力が低く、省エネ性能に優れたダウンライトが多く提供されています。これにより、サイズにこだわりながらも、ランニングコストやメンテナンス面でのメリットも享受することが可能です。さらに、調光機能や色温度調整機能が搭載されたモデルを選ぶことで、時間帯やシーンに合わせた柔軟な照明演出が実現でき、部屋全体の雰囲気を自在にコントロールすることができます。
このように、ダウンライトのサイズ選びは、単なる見た目の問題に留まらず、空間全体の照明効果や使用者の快適性に直結する重要な要素です。用途や設置環境、さらには最新技術を踏まえた上で、最適なサイズと配置を検討することで、室内空間をより魅力的に演出できるでしょう。今回ご紹介したポイントを参考に、あなたの空間に最適なダウンライトのサイズと配置を見極め、快適でスタイリッシュな環境づくりに役立てていただければと思います。
まとめ
いかがでしたか?ダウンライトのサイズの違いでだいぶ空間の見え方も違ってくることがわかりましたね。サイズが大きいものも小さいものも、どんな部屋で、どんなふうに使うかでサイズを決めるといいですよ。
ダウンライトは取り付けに工事が必要であり、ペンダントライトやスポットライトなどと違い一度工事してしまうと簡単には照明の位置や数を変えられない少し難しい照明器具です。しかしダウンライトは、ダウンライトにしかだせないスタイリッシュさを演出できますので、ぜひ検討してみてください。
今回はダウンライトのみ使われているお部屋をピックアップして写真をのせていましたが、ダウンライトは他の照明器具との相性がいいので、他の照明器具とあわせて使用することもおすすめです。メイン照明がせっかくお洒落で雰囲気がいいのに明るさが少し足りないな、でも他の照明器具を取り入れると部屋全体のバランスが悪くなってしまうな、という場合などに備えて、好きなメインの照明器具をつけられるように補助としてダウンライトをつけておくのも良いと思います。