角型引掛シーリングを知っていますか?
角型引掛シーリングは、照明器具を取り付けるための配線器具です。
今回は、角型引掛シーリングや角型引掛シーリング以外の配線器具の種類について、設置方法、角型引掛シーリングに対応した照明器具をご紹介します。
角型引掛シーリングとは
角型引掛シーリングは、天井に直接設置するタイプの配線器具です。
角型引掛シーリングを天井に設置することで、さまざまな照明器具を取り付けることができ、部屋を照明器具で照らすことができます。
その名の通り直方体の形をした引掛シーリングで、和室の天井に通っている細くて長い木材・竿縁の幅に近く、並べても違和感がないことから和室によく使われています。
木造の家に住んでいる人にとっては馴染みのあるタイプの照明器具用の配線器具で、吊り下げるタイプの照明器具を引っ掛けるコンセント代わりとして用いられています。
角型引掛シーリング以外の引掛シーリング
角型引掛シーリング以外にも、天井に直接設置するタイプの配線器具はいくつか種類があります。
ここでは、一般的に使用されることの多い角型引掛シーリング以外の引掛シーリングをご紹介します。
一つめは、丸型引掛シーリングです。
丸型引掛シーリングは丸型露出引掛シーリングとも呼ばれ、和室でよく見る目透かし天井に設置されているほか、洋室や浴室などの照明器具用配線器具としても多く用いられています。
丸型で厚みのある円盤状の形をしていて、角型引掛シーリングと比べると天井との設置面積が広く、照明器具が取り付けやすくしっかりと固定できるという特徴があります。
二つめは、丸型埋込引掛シーリングです。
丸型埋込引掛シーリングは薄い円盤状の形をしています。
ほかの引掛シーリングと比べると薄型なため天井から飛び出る部分がほとんどありませんが、薄型という見た目に反して高い荷重耐性を持っているのが特徴です。
アウトレットボックスという電線類の分岐をするための箱に取り付けるための引掛シーリングであるため、薄型に作られています。
三つめは、丸形フル引掛シーリングです。
丸形フル引掛シーリングは、丸型引掛シーリングにツバが付いたタイプの引掛シーリングで、丸型引掛シーリングと同様に和室の目透かし天井や洋室・浴室などによく用いられます。
ツバが付いていることに加え、高荷重のシーリングキャップを取り付けることで荷重耐性をアップさせることができます。
荷重耐性をアップさせることができるため、重い照明器具を取り付けるためのコンセント代わりとして活用することが可能です。
四つめは、ツバ付き引掛埋込ローゼットです。
今回ご紹介した引掛シーリングの中で最も高荷重に耐えることができます。
外円は丸型埋込引掛シーリングと同じ薄さですが、シーリングキャップを取り付けるとコンセント代わりとなる部分が浮き出るため、合計した厚みは他の引掛シーリングと変わりません。
外側に飛び出たハンガーと呼ばれる部分があり、照明器具をネジ止めすることで安定性を持たせることができます。
角型引掛シーリングが設置されていなくても、今回ご紹介した引掛シーリングが天井に設置されていれば、さまざまな種類の照明器具を取り付けることができます。
照明器具によって対応している配線器具が異なるため、事前に天井に設置されている引掛シーリングのタイプと、取り付けたい照明器具が対応している配線器具を確認しておくことが大切です。
角型引掛シーリングの設置方法
照明器具を取り付けようと思っても、角型引掛シーリングをはじめとした配線器具が天井に設置されていないと、照明器具を取り付けることはできません。
ここでは、角型引掛シーリングの設置方法についてご紹介します。
まずは、普段目にすることが少ない角型引掛シーリングの構造についてです。
角型引掛シーリングの天井に接する面には、天井に固定するためのネジ穴が二つ、電線を差し込むための穴が二つ、押し込むと一度差し込んだ電線を外すことができる電源はずし穴、照明器具などを引っ掛けて固定するためのツメがあります。
角型引掛シーリングの設置は、電線を接続して天井に固定する作業を行います。
それでは、具体的な配線方法・天井への固定について見ていきましょう。
まずは、角型引掛シーリングに電線を繋ぎます。
電源ケーブルに電工ナイフで切り込みを入れ、ケーブルにある被覆を2cm程度剥いで、電線を5mmほど残して、ワイヤストリッパーを使用して電線の被覆を剥ぎます。
電線の被覆を剥いだら角型引掛シーリングに電線を差し込みますが、差し込む電線の長さが重要となるため、必ず角型引掛シーリングの側面にある長さを示すゲージを活用するようにしましょう。
ゲージの示す長さに合わせて、露出している部分の電線の長さをカットします。
カットした電線をそのまま角型引掛シーリングの穴に差し込みますが、このとき裸電線の部分が見えないようにしっかりと奥まで差し込みます。
また、「接地面」と書かれた穴には必ず白線を差し込むようにしましょう。
誤って差し込んでしまうと重大欠陥となってしまうため、注意が必要です。
次に天井に角型引掛シーリングを固定します。
天井に角型引掛シーリングを固定する際は、必ず天井の下地木材に効かせるようにネジ止めを行いましょう。
下地木材にネジを利かせないと、照明器具を取り付けた後に天井が落ちてくるなどのトラブルが発生する可能性が考えられます。
角型引掛シーリングの設置は、電線との接続と天井への固定を行えば良いだけです。
しかし、角型引掛シーリングの設置には電気工事士という資格が必要となり、資格を持っていない人は自分で角型引掛シーリングの設置を行うことはできません。
電気工事士の資格を持っていない人は、必ず電気屋さんや電気工務店など、プロの業者に依頼するようにしましょう。
角型引掛シーリング対応の照明器具
ここでは、角型引掛シーリングに対応した照明器具をご紹介します。
照明器具の中には引掛シーリングなどの配線器具を利用して天井や壁に取り付けるタイプや、床に置いて直接使用するタイプなど、取り付け方法がアイテムごとに異なります。
配線器具との接続方法もさまざまですが、角型引掛シーリングに対応した照明器具であれば、かんたんに取り付けることができます。
一つめは、シーリングライトです。
天井に直接取り付けるタイプの照明器具で、一般家庭で最も用いられています。
部屋に合った適用畳数のあるシーリングライトを取り付けることで、お部屋を全体的に明るく照らすことが可能です。
二つめは、シャンデリアです。
シーリングライトのシンプルなデザインとは対照的できらびやかな印象を与えてくれる照明器具で、部屋に取り入れるだけでおしゃれな空間を演出することができます。
三つめは、ペンダントライトです。
天井からコードやチェーンなどを使用して吊り下げるタイプの照明器具で、シーリングライトやシャンデリアと異なり、スポットライトのような役割も果たしてくれます。
ご紹介したシーリングライト・シャンデリア・ペンダントライトは角型引掛シーリングに対応している代表的な照明器具ですが、一部の商品は角型引掛シーリングに対応していないことがあります。
照明器具によっては別の配線器具で接続する場合もあるため、購入する前に必ず確認しておくことをおすすめします。
まとめ
今回は、角型引掛シーリングや角型引掛シーリング以外の照明器具用配線器具について、角型引掛シーリングの設置方法、角型引掛シーリングに対応した照明器具をご紹介しました。
角型引掛シーリングをはじめとする照明器具用の配線器具が天井に設置されていれば、シーリングライトやシャンデリア、ペンダントライトなどさまざまな種類の照明器具を取り付けることができます。
ぜひ参考にしてみてくださいね。