玄関は家の外と中をつなぐ場所であり、家族だけでなく、来客を迎え入れる家の顔です。帰ってきた家族や来客を温かく出迎える気持ちを表すような照明を付けるようにするのがポイントとなります。
では、玄関にペンダントライトを設置する場合、どんな明るさ、高さ、大きさにすればよいのでしょうか。
玄関にペンダントライトで明るさは十分?
玄関は、明かりで表情を作りたい場所です。住んでいる人にとっては「家に帰って来た…」というホッとする安心感や心地よさを感じられることが大切ですし、来客には温かく出迎える気持ちが伝わることが重要です。
外に出れば当然ですが、良いことも悪いこともあります。大小にかかわらずラッキー! と感じられる日ばかりならいいのですが、時には仕事でミスをしたり、イヤミを言われてムシャクシャすることもあるでしょう。そんな時、気持ちをリセットする入り口となるのが玄関の役目なのです。
玄関に入った途端、外と遮断されるので、気持ちを切り替えるに適しているのが玄関なのです。ですから、靴を脱ぐと同時にイヤなことも忘れさせてくれるような雰囲気作りも必要となります。
その上で最も大切なのが、明るさです。
暗いところを歩いてきて、玄関を開けたら目がくらむような明るさではいけませんが、かといって暗すぎてよく見えないのでは靴の脱ぎ履きがスムーズにできません。
ですから、リビングなどの部屋よりも少し暗めでもいいのですが、必要なところに必要な明るさを施すようにするのが玄関の照明のポイントとなります。
次に見た目も重要です。
玄関は家族だけでなく、近所の人や宅急便の人と訪れる人が必ず見る場所ですから、照明にもこだわりたいものです。
照明のデザインを見せるためにもペンダントライトやシャンデリアといったすてきなデザインを選ぶようにします。その際、重要なのは玄関を広さと、玄関の雰囲気に合った照明のものを選ぶことです。
もちろん、玄関には天井から照らすダウンライト、間接照明のように床面を照らすもの、壁に取り付けて壁を照らすものといったさまざまな照明があります。
どこを照らすか、またどの高さから明かりを当てるのかによっても玄関のイメージはガラリと変わります。
イメージに合わせて照明を選ぶようにします。照明はひとつだけと決まっているわけではないので、高いものと低い照明をミックスする方法もおすすめですから、試してみてもいいでしょう。
玄関のペンダントライトの設置位置は?
では、実際、玄関のどの辺りにペンダントライトなどの照明を付けるといいのでしょうか。
帰宅する家族や来客をあたたかく迎えてくれるのが内玄関です。
たとえば来客があった時、お互いに顔を確認できるよう家人と来客の両方に柔らかな光が当たるようにできる、上がり框の上部に設置するようにするのがポイントです。こうすれば上がり框が明るくなり、靴の脱ぎ履きもスムーズにできるようになります。
靴を履くときに足元に自分の影ができないことも重要です。影ができれば当然、見にくくなり、高齢者だと転倒する恐れもあるので設置位置には十分に気をつけるようにしましょう。
玄関の照明は蛍光灯でも白熱灯でもいいのですが、電球色のほうが暖かな印象を与えることができます。
しかし、玄関で本を読むようなこともありませんし、ここで細かな作業をすることもないでしょうから、いくら薄暗いと感じたとしても隅々までをピカピカと照らす必要はありません。
また、玄関に入って正面に壁がある場合、ここが暗いと、玄関が明るくてもどうしても暗い印象を与えがちです。
このような間取りの家では、正面の壁を明るく照らすことで、明るい印象と共にスペースを広く感じさせることができるようになります。
玄関の照明スイッチは帰宅時に点灯しやすいように、なるべくドアのそばに設けるようにしましょう。室内側にもう1つスイッチを設けて3路スイッチにすると、さらに使い勝手がよくなります。
また、ドアを開けて一歩足を踏み入れる床面に他の場所よりも少し強めの光を落としておくと、来客を迎えるという明かりを演出することができます。
上がり框やシューズボックスに間接照明を当てることで、ホテルのような演出が可能になります。
ただ、玄関の床面の素材によっては反射するものもあるので、事前に確認しておくようにします。床の素材が反射しないマットなものなら、蛍光灯やLEDの光源が床面に映り込まないようにできます。
また、玄関が吹き抜けという場合、ペンダントライトをより魅力的に見せることができるのでおすすめです。天井が高くなれば、吹き抜け部分に自然と目が行くものです。
ここにすてきなペンダントライトを吊り下げればよりすてきな雰囲気を漂わせることができます。
アプローチの照明は?
玄関の内側照明ばかりにどうしても目が行ってしまいますが、実は玄関の外側も大切なのを忘れないことが大切です。
では、実際、玄関の外にはどんな照明が適しているのでしょうか。
まず、道路に面した門まわりから玄関ポーチまでを「アプローチ」または「外玄関」と呼びます。
アプローチは、家の第一印象を与える場所です。
照明には、ドアの脇に取り付けるブラケットやスポットライト、軒下に取り付けるダウンライトやシーリングライトなどがあります。
アプローチのデザインや広さによっては、低いポール型のものや、床に埋込むアッパーライトなどを設置すれば演出効果を高めることができます。
また、場所によっては日が暮れれば、暗くて物騒と思われるようなところもあるでしょう。家族だけでなく来客にも不安感を与えることがないように、センサー付きの自動点滅器を導入したり、センサーを別に設置して、玄関扉までのアプローチを誘導できるようにすると安心です。
また、ブラケットやスポットライトをひとつだけ設置する場合は、必ず玄関ドアの開き側に付けるようにします。反対側に付けてしまうと、ドアを開けたときに暗くなり、顔がわからないということにもなるので注意しましょう。
門がある場合は、暗いと思われるところに照明を設置して、防犯にも心がけるようにします。
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内玄関・廊下・階段のポイントになるブラケットライト。新築・リフォーム・店舗照明として人気がある商品です。
玄関のペンダントライトの高さを考えよう
玄関にペンダントライトを設置するためには高さの考慮も重要になります。
背の高い人が訪れたらぶつかってしまったり、ぶつからないまでも圧迫感を与えるようではいけません。せっかくすてきな照明を選んだのに、誰も気がつかないくらい高い所にあっても残念な照明になってしまいます。
ペンダントライトのように下げるタイプの照明なら、床から190cm~2mぐらいのまでに収めておけば安心です。
また、リビングなどとつながりを持たせるために、同じペンダントを設置するのもおしゃれです。
それ以外の天井に設置するタイプの照明は高さが変えることはできませんが、暗くならないように工夫をすることがポイントとなります。
おすすめペンダントライト
職人がひとつひとつ丁寧に焼きあげた磁器がシェードになっているので、あたたかみのある明かりが味わえます。
LED電球を使用しているため、付けっぱなしでも電気代も気になりません。
磁器照明ペンダントシリーズは全8種類あるので、大きさや形でも選べるのが特徴です。玄関の広さはまちまちですから、小さめな玄関なら小さめなペンダントを、大きめなら大きなものをと自由に選ぶことができます。
スイッチを入れると透かし模様が浮かび上がるものもあって、陶磁器ならではのあたたかく、そして優しい明かりに包まれます。
磁器シェードの特徴は何と言っても不快な眩しさがないところにあります。シェード自体の美しさはもちろんのこと、LED特有の長寿命という特徴もあります。
点灯すれば、電球色のLEDの光が磁器を通してやわらかく放たれ、シェードのフォルムの美しさをより一層引き立ててくれます。
玄関とダイニングにお揃いで付けてもいいでしょうし、形違いで付けてもおしゃれです。もちろん、玄関に気に入った形のものをひとつだけ付けても十分魅力的になるはずです。
ぜひ、柔らかな明かりを灯してくれる磁器ペンダントライトを取り入れてみましょう。
その他の工夫
玄関の壁面にくぼみを作ってスペースを設けたニッチがある場合、またはシューズボックスの上が利用できる場合、花やアートなどがよく置かれています。
ここにも照明をあてるとまったく見え方が違ってきますので、いろいろと試してみてください。
その場合、選択する照明手法によって対象物の見え方が変わります。
棚奥に間接照明を設置して背景を明るくすると、花やアートのシルエットがはっきり見えてきます。また、棚上部に棚下用の薄型ダウンライトを設置すると、花やアートが店舗に並ぶ美しい商品のように照らされて見えてくるはずです。
まとめ
玄関は帰ってくる人をあたたかく迎えるだけでなく、来客にとっても第一印象となる大切な場所です。玄関で近所の方と話すこともあるでしょうし、待たせることになったときも、来客の気持ちをふんわりとやわらげる効果があるのが玄関の照明なのです。
玄関のペンダントライトだけでは暗いと感じたら、暗いと感じるところにスポットライトなどを当てて明るくします。
また、近くにコンセントがない場合は、充電式LEDスタンド器具を使ったり、LEDキャンドルライトなどを代わりに使うという手もあります。
玄関で大切なのは、あまり明るすぎず、暗すぎず、あたたかな明かりを付けることを目標としましょう。