屋外に照明を付けることで、防犯にもなりますし、転倒防止にもなります。また、夜暗くなって帰ってきたときに灯りが付いているだけで安心します。
では、家のどこに照明をつければいいのでしょうか。
ただ暗いからと明るくするだけではもったいないので、どうせならおしゃれにライトアップしてみましょう。
屋外につける場所をひとつずつチェックしながら、そのポイントを見ていきましょう。
目次
屋外に照明器具を置いてみよう! 設置場所の選び方編
建物外側の周辺空間をエクステリアと言います。エクステリアは「外部の、屋外の」といった意味です。
家の中にあるソファやテーブルなどのインテリア(interior)の対義語としても使われているのが、エクステリア(exterior)で、庭や外壁などの建物の外観全体を表しています。
少し前までは外構といえば建物の外にあるフェンスや門扉などで、目的は防犯や目隠しといった機能性重視でした。ところが、今では門、扉、塀、物置、カーポート、フェンスなど外まわりの設備という意味も含まれていて、屋外用照明器具の総称として使われています。
エクステリアの中でも雰囲気をガラリと変えてくれるのが照明です。外灯をエクステリアライトとも呼び、屋外照明全般をさします。
一般的な住宅では門まわり、玄関まわり、玄関までのアプローチ、庭、テラスなどに外灯が見られます。では、それぞれの場所を詳しく見ていきましょう。
屋外に照明器具・門柱灯はセンサー付きなら省エネに!
一戸建ての家では玄関先に多く見られる門柱灯ですが、日が暮れた時間でも来客や郵便、宅配はやってくるので表札を見やすくすること、そして防犯意識を高めるといった目的があります。
門まわりは、家の「顔」となる大事な部分なので、どのような照明器具がいいのか迷う人も多いと思います。
どれくらいの時間点灯しておいたほうがいいのかは、周辺の環境によっても違ってきます。たとえば、商店街の側で24時間明るいという場所ならさほど必要はありません。ただ、周辺に灯りもなく薄暗いようならずっと点けておいた方が安心できます。
ただ、ぶっそうだからと門柱灯を一晩中つけっぱなしにするのはいいのですが、バカにならないのが電気代です。
周辺の環境に合わせることで選ぶべき照明器具は変わってきます。
門柱灯はおしゃれなデザインのものがたくさんあります。さまざまなタイプがあるので予算と便利さで選ぶようにしましょう。
「LED人感、明暗センサー付きの照明」なら周囲が暗いときだけ人に反応して灯りがつくのでおすすめです。また、時間を設定できる「タイマー付きタイプ」というものもあります。
屋外に照明器具・アプローチでつまずかないように
アプローチは、玄関から敷地の外の門まで続いている通路のことです。通路の素材には、タイル、レンガ、石材、コンクリートといった素材が使用されています。
段差がある、階段になっている、坂になっているなど事情によってさまざまでしょうが、ここが暗いとつまずいて転んだりして危険です。
階段や段差があるところに間接照明を取り入れると、灯りが直接目に入らないので、落ち着いた空間になります。
また、アプローチの横の壁面を使って反射させるライトアップもおすすめです。
床よりも上にある壁のほうが目に入りやすいため、床面を照らすより壁面に光を当てたほうが、全体的に明るく、そして広く感じられます。
また、下から照明を当てると光と影がハッキリと出るようになるので、スタイリッシュな印象になります。
屋外に照明器具・虫の心配がいらないLEDをウッドデッキに
庭やテラスにウッドデッキがある場合、照明を点けると何となく虫が寄ってくるというイメージがありませんか。
実はLEDに付け替えれば虫は寄ってきませんし、さらに電気代の節約にもなります。
ウッドデッキ照明は、大きく分けると「吊り下げ型照明」と「地中埋込み型照明」があります。
「吊り下げ型照明」はコンセントさえあれば自由に移動ができる照明です。直下を明るく照らすことができるので、手元に明るさが必要な時に便利に使えます。
「地中埋込み型照明」はウッドデッキの床に直接埋め込むタイプの照明です。暗くなりがちな足元を照らしてくれるので転倒防止にもなります。
ガーデンライトで防犯を
庭は管理を怠ると見栄えが悪くなるほか、照明がないと空き巣などにも狙われやすくなるので、防犯のためにもある程度の灯りは点けておくようにしたほうがいいでしょう。
照明は、手前に小さく暗めのもの、奥に明るい照明を点けることで奥行きの感じられる庭になります。
庭のデザインを楽しむなら、照明数や配置にも注意することが大切です。
屋外コンセントがある場合はガーデンライトとタイマーやセンサーなどを組み合わせれば自動で点灯、消灯を行ってくれるので手間もかからず便利に使えます。土に差し込んで使用できるスパイクタイプは中でも簡単に設置ができるガーデンライトとして知られています。
カフェ風のお部屋にしたいなら、ノスタルジックなペンダントライト
透明吹込みガラスにアンバー色の塗装を施した、どこか懐かしさを感じさせます。アンバー色のガラスは光を通した時、透明なガラスよりも光をやわらかくしてくれます。器をひっくり返したような丸みのあるシルエットが可愛らしく、アクセント照明として活躍してくれます。
屋外に照明器具・駐車スペースやカーポートにも防犯対策を
意外と死角になっているのがカーポートです。玄関からある程度は離れていますし、車が止まっていれば、その奥に隠れていれば見つかることもなく、住人が寝静まるまで隠れていることもできるもの。
カーポートは意外と暗めです。日中は感じませんが、照明がないと車庫入れするときにカーポートの下が暗いとよく見えないので不安になることがありませんか。
暗いと車庫入れに失敗したり、転んだりしてしまいますし、それどころか車にいたずらされたり、物を盗まれるといった遭遇したくないトラブルの原因にもなります。
駐車スペースやカーポートが暗いと感じたら、照明を付けることで防犯対策になります。できれば、防犯のためにも人感タイプのセンサーライトを設置し、死角をなくすようにしたいものです。
ただ、明るすぎても光が漏れてこれまた近所迷惑になってしまいます。
照明をつけるとなると電源が必要になります。肝心の電源が近くになければ工事が必要になります。そこでおすすめは、工事不要な「乾電池式カーポートライト」。手軽に購入することができますが、デメリットは電池が切れるたびに電池交換をしなければいけない点です。
また、「ソーラーパネル式カーポートライト」も工事不要。しかもコンセントも電池もいりません。これは名前通り、太陽光を吸収して電気に変えるためエコなライトです。しかし、天候に影響されるため、天気が悪いと電気が点灯しない可能性があります。
次にカーポートの形状で見ていきましょう。
1 内天井のあるカーポートの場合
ダウンライトを等間隔に設置して全体的に明るく照らすのがおすすめです。
2 一般的なカーポートの場合
柱にウォールライトを設置すればおしゃれなライティングになります。
3 カーポートがない場合
地面に埋め込み型のグランドライトを設置することでライトアップが可能になります。
カーポートが暗いと侵入者に目を付けられやすいので、防犯のためにも照明を付けるようにしましょう。
屋外に照明器具を置く! 失敗しない照明選び
家の形にもよりますが、それぞれの外灯をおしゃれにする方法を見ていきましょう。
まず、一番大切なのは、どこでどのような使い方をする照明なのかを考える必要があります。
たとえば、寝室で使う照明と、玄関に付けるための照明ではまったく使用目的が違ってきます。
特に屋外で使用する照明となると、雨風にさらされますし、真夏は強い日差しを受けます。
ですから、室内で使用するものとは違ってくるということになります。
失敗しない照明選び①照明の色や形は家に合っていますか?
アンティーク調、ポップ調…とさまざまな照明があります。外灯も家の一部ですから、全体的に見て合っているのかどうかが重要になります。これは洋服と同じです。せっかくすてきなスカートを見つけたと思ったのに、どのブラウスともまったく合っていなかったら、残念なことになってしまうので、バランスを考えることを忘れないことです。
失敗しない照明選び②明る過ぎないですか?
外灯はおもしろいもので暗闇を照らしているのに明るければいいというものではありません。ギラギラしていると逆に下品に見えてしまいますし、光害になってしまうこともあります。あくまでも暗闇の中で心地よさを感じられる明るさを求めるようにしましょう。
失敗しない照明選び③置く位置はOK?
ガーデンライトは置く位置によってまったく見え方も感じ方も違ってきます。近くで見るとわからないものですが、離れて見るとよくわかるものです。少し離れた位置で見て、少しずつ動かしていくのも手です。徐々にベストな位置を見つけていきましょう。
失敗しない照明選び④影をうまく利用していますか?
植栽や表札、外壁など目立たせるように下から照明を当てたり、植木に光を当てて影を壁に映したり…と光と影を活かすのがポイントです。壁は光と影のキャンパスですから、試しに自由に動かせる照明を当ててみるのも手です。影を浮き上がらせて、凹凸感を出して見ましょう。
これらのポイントを抑えて、バランスと奥行きが感じられる外灯にするとおしゃれにまとめることができるようになります。
まとめ
エクステリアは日中はあまり気がつかないものですし、どうしても室内ばかりに気が取られてしまい、おざなりになってしまいます。
しかし、玄関は毎日使うものですし、夜になってからの来客はもちろんのこと郵便や宅配の人たちもやってきます。計画するときに覚えておきたいのは、実用性の重視です。
また、配置計画をしっかり立てておかないと、後から後悔することになるのでガーデンライトは動かせるもののほうが便利かもしれません。季節により木々や花々の様子も違ってくるので、季節によって動かして楽しむのもいいでしょう。
家全体をコーディネートしてくれる照明ですから、ぜひ、家もおしゃれにライトアップしてみてください。