床や机などの上に置いて使う照明器具を総称して「スタンド照明」といいます。
コンセントさえ近くにあれば、配線工事が不要。しかも場所を選びません。そのため手軽に使える最も身近な照明器具といえるでしょう。
今回は、その種類と選び方についてご紹介します。
目次
スタンド照明器具は置くだけでイメージを変えられるアイテム
初めてでも取り入れやすいのが、スタンドタイプの照明器具です。置くだけでイメージがガラリと変えられるのでぜひ、取り入れてみましょう。
スタンドタイプの照明器具は床に置く「フロアスタンド」と、テーブルに置く「テーブルスタンド」の2種類があります。
部屋を部分的に照らす「フロアスタンド」
フロアスタンドは特別な配線や工事も不要で、コンセントにさせばどこでも使うことができます。そのため、自由に配置を変えることができるのが特徴です。
フロアスタンドは部屋を部分的に明るく照らしてくれます。背が高いものを選べば明るさが行き渡り、低いものを選べば薄暗い部分ができることになります。
手元を照らす「テーブルスタンド」
テーブルスタンドは、テーブルなどの台の上に置いて用いるため「テーブルランプ」とも呼ばれています。どこにでも置けるコンパクトなものを選ぶと便利に使えます。
書斎やベッドサイドで手元や枕元を照らしたい、少し明るさが欲しいときはもちろんのこと、部屋の雰囲気を変えるアクセント的な照明としても多く使われています。
「フロアスタンド」と「テーブルスタンド」を組み合わせる
「フロアスタンド」と「テーブルスタンド」を組み合わせれば、おしゃれに使うことができます。「フロアスタンド」は空間を部分的に照らし、手元が暗いところは「テーブルスタンド」で補うことができるようになるので、じょうずに置き場所を考えましょう。
スタンド照明器具で落ち着く部屋作りを!
部屋を部分的に照らす「フロアスタンド」にも種類があります。これは見た目だけでなく、照明効果にも違いがあり、「グローブ型」「シェード型」「リフレクター型」「トーチ型」の4タイプに分けることができます。
では、それぞれの特徴を見ていきましょう。
インテリアのアクセントになる「グローブ型」
「グローブ型」は、電球を透過性の素材などで覆ったフロアランプで四方八方に光を放射して部屋を照らしてくれます。
種類もさまざまで電球が直接見えないように乳白色のアクリルやガラスで覆っているもの、竹ひごをグローブ状に編み上げたもの、和紙を貼って和風にしたもの、あえて光が通るデザインにしたものなどがあります。また、星形や可愛らしい動物の形をしたものも見られます。
「グローブ型」の照明は部屋を部分的に明るくしたり、インテリアのアクセントとしての用途がメインです。
そのため、球状や四角などシンプルなデザインのものが多く、棚の上に置く、ベッドの足元、ガラスのテーブルの下、観葉植物の前など部屋のどこへでも置きやすい形になっています。
また、部屋のコーナーに置くことで、壁に光が当たってほんのりとした明るさが得られるようになります。
ただ、あまり明る過ぎるとまぶしく感じることもあるので、その場合は少し暗くして使う、直接目に入らない位置に置き換える、遮光などを施して使うなどの工夫をすればいいでしょう。
ホテルライクな雰囲気を出す「シェード型」
シェードとは「笠」のこと。電球に笠のようなカバーが覆いかぶさっているものをシェード型と呼びます。
シェードの素材はさまざまで透過性の高いクロス、アクリル、布、ガラスなどが多く使われていますが、光を和らげる役目をしています。
ホテルの客室照明用として使われていて、ナイトテーブルやデスクの上などによく置かれているのがシェード型となります。
また、シェードの形にも種類があり、円筒型、円錐型、立方体、四角錐がよく見られます。当然、シェードの形が違えば光の当たる量や方向が違ってきます。
たとえば円筒型や立方体で上下に空きのあるものなら、光も同じように上下に広がっていきます。円錐型なら下が広がっているので光も同じように下方向へと広がっていきます。このように見た目や好みで形を選ぶのではなく、光の広がり方を考えて形を選ぶことが大切です。
デザインがすてきだからと購入したら、『思っていたように光が当たらなかった…』ということにならないように気をつけましょう。
一点の場所を照らす「リフレクター型」
デスクスタンドとしてよく使われるタイプが「リフレクター型」です。シェード型の照明と同じように電球部分を覆う笠がついた形状です。
反射板やレンズがついていて、光を拡散せずに一方向に狭い範囲を直接照らしてくれます。
作業内容に応じて動かせるように可動式のアームになっているのも特徴で、高さや照射角度が自由に調整できる構造になっています。
電球を覆う笠の部分が光を通さない素材が使われているものが多く、一点の場所を照らしたいときに適しています。そのため、本を読んだり、パソコン作業や勉強に適しています。
ただ単に手元を照らすだけでなく、壁面を照らして間接照明として使うこともできます。
天井を照らす「トーチ型」
シェードの上部が開いていて、天井に向かって光を当てるタイプ。アッパーライトとも呼ばれていて上部から光が放出されるので、光が直接目に入らないのでまぶしさを感じないのが特徴です。
天井面を明るく照らして間接照明効果を高めてくれ、優しく、おしゃれな光となります。
おすすめのフロアスタンド
フロアスタンドを選ぶときのポイントは、シェードの素材や色使いも含めたデザイン性です。明かりをつけたときの光の拡散の仕方をチェックするとともに、明かりをつけていない状態でも、飽きない美しさを感じられるものをご紹介しましょう。
シンプル・イズ・ベストという言葉通り、使いやすいフロアスタンドです。シェードには、アイボリー色の布が使われていてシェード全体が淡い光を放ってくれます。
スタンド照明器具で加える間接的なアクセントを!
照明だけで部屋の雰囲気だけでなく、気分も変えることができます。
照明には「直接照明」と「間接照明」がありますがどのように違うのか、またその特徴を見ていきましょう。
「直接照明」と「間接照明」とは?
直接照明は、名前の通り、直接光を当てる照明のことです。部屋のメインの照明は部屋全体を明るくすることを目的としているので、「全体照明」「主照明」と呼ばれることもあり、「全体照明」は天井についているので光が部屋全体に行き渡ります。
家だけでなく職場など、たいていどこにでもついている照明器具で、欠かせない照明です。
一方、間接照明は、光を壁や物に当てて、反射で空間全体を柔らかく光で包み込んでくれる照明で、空間の一部を照らすことを目的としています。そのため、「部分照明」「補助照明」とも呼ばれています。
間接照明は直接照明と違い、まぶしくありませんし、リラックス効果が期待できます。陰影がつくため部屋に奥行き感がでますし、雰囲気も変えられます。
間接照明のポイント
スタンド照明器具を置くことで、部屋の雰囲気を変えて癒しや安心感を得ることができるようになります。ただし、置き場所によって違ってくるため配置がポイントになってきます。
1天井に光を反射させる使い方
フロアスタンドなどの間接照明を天井に向けて、反射した光で部屋を照らす方法です。天井側は明るく足元は暗めになるので、落ち着いた空間を作ることができます。
2壁に光を反射させる使い方
部屋が狭い場合には壁を照らすと、立体感を出すことができるので狭さを感じにくくなります。ですから、天井が低い場合は天井を照らすようにするといいでしょう。
3隠すようにして使う使い方
テレビの裏を照らすことで、背面が明るくなってテレビの画面が見やすくなります。また、観葉植物の裏側やソファーの裏などに間接照明を隠すようにして配置し、壁を照らすのもテクニックの一つです。
4目立たせたい部分に光を当てる使い方
光が当たっている場所に自然と目が行くものです。絵画や彫刻などに光を当てている美術館は作品が目立つように演出をしています。
これと同じように絵や写真、観葉植物など目立たせたい物にライトを当てることで、印象的な効果を出すことができます。また、上や下、斜めと光を当てる角度を変えるだけでも雰囲気はガラリと変わります。
5部屋の隅を照らす使い方
部屋全体に陰影ができるので空間に奥行きを感じられるようになります。
おすすめのフロアスタンドライト
間接照明の光は柔らかく温かみがあるので、リラックス効果が期待できます。また、足元に置けば、光の重心が低くなるためより落ち着いた空間を演出することができます。
高さ50cmのフロアスタンドです。ソファや観葉植物、部屋のコーナー部分に当たるようにすれば視線が部屋の奥に向くので広がりが感じられるようになります。シェードが回転して光の向きを変更できるので、便利に使えます。
スタンド照明器具は置きやすいものをチョイス!
部屋の中に「暗いな…」と思うスペースはありませんか。
そんな時に便利に使えるのがフロアスタンドです。
床や棚、机の上などいろんなところに設置できるようなコンパクトで置きやすい照明を選べば便利に使うことができます。
おすすめのフロアスタンドライト
直径5.5×高さ50cmのフロアスタンドライト。暗いスペースを明るく優しく照らしてくれます。
まとめ
部屋を落ち着ける空間にするには、スタンド照明を取り入れることがポイントです。
ライトをひとつ加えるだけで、不思議と部屋の表情は見違えるもの。心地よい空間を作ってみたいなと思ったら、ぜひ、スタンド照明を使ってみましょう。
配置でもまったく印象が違ってくるので、いろんな場所に置いてチェックしてみるのも手です。一番しっくりとくる場所を探し出してみてください。